う~ん、そうも言えるかもしれないけれど、そうでないとも言える。
パソコンを含めて、こういう電子機器によって、
私達聴覚障碍者は大きな恩恵を被っている。
もし、パソコンが、スマホがなければ、
私達の情報障害は今も解決していない。
いくら聴覚障碍者のために手話があると言われても、
私などのように、ふつうの教育機関で育って、周囲に聴覚障碍者がいない人間は
手話を覚えたところで世界が広がるわけではない。
それよりパソコンを含めたスマホなどで交流できるネット社会のほうの恩恵が大きい。
パソコンを始めるまでの私の世界は本であった。
が、本は一方通行である。
パソコンを覚えてからは自分から発信できるという歓びが増えた。
人と対等に付き合えるという立場を確保することができた。
で、偉い学者たちが、
その私達には福音であったネット社会が人の頭を悪くすると言っても、
じゃ、私達のケースはどうなる?とお聞きしたい。
私は、こうした機器に繋がれるようになって頭がよくなったと思っている。
こうして世界が広がることが、頭を悪くするはずがないと思う。
SNSに繋がるから頭が悪くなると言われても、
私達にはSNSに繋がることの恩恵は計り知れない。
私はゲームはしないが、
ゲームをすると頭が悪くなるという言い分も素直には宜えない。
むしろゲームをして頭がよくなることもあるのではと推察する。
少なくとも瞬発力、危機に対する対応力は磨かれるだろう。
ただ
ゲームをはじめ、こういう機器に時間をとられて勉強する時間が減って成績が下がることはあると思う。
が、それは頭が悪くなるのとは別物だ。
と、もう一つ言えば、学校の勉強ができて、それがどうした。
学校秀才は、単に記憶力がいいだけであったりするではないか。
その証拠に最難関の大学を出ても、社会に出て役立たずはごまんといる。
かつてテレビが出始めたころ、テレビを長時間視聴すると頭が悪くなると言われた。
が、そんなことはなかったはずだ。
もし頭が悪くなるのであれば、それはもともとその人の地頭が悪かったのであって、
テレビの視聴によって頭が悪くなったのではなかろう。
私は今でも、テレビの番組からは、ずいぶん勉強させていただく。
いま一番のお気に入りはブラタモリだが、
あの番組では地理、地学が楽しく学べる。
学べることが面白くてたまらない。
それから料理番組もよく見る。
料理番組では料理の仕方を学ぶだけではなく、
最近の食材も知ることができる。
こういうことを教えてくれるテレビの視聴が頭を悪くするのであったら、
いったい何が人の頭をよくするというのだ。
語弊を恐れずに言えば、
こういう馬鹿な論を繰り広げる学者先生こそ頭が悪い。