うさぎとかえるの里

鳥獣戯画をこよなく愛する自分の日本文化や日常に関する想いをつづります。

源氏物語。

2011-07-19 20:33:39 | 読書
この日記の中にも源氏物語関連の書籍はたくさん登場していますが、
やぱり源氏物語は大好きです。

源氏物語、と名のつくものを見かけると、ついつい手が出てしまいます。

そこで、最近本屋で手に取ってしまった2冊を紹介。

まずは「源氏物語 千年の謎」



今年12月に映画公開されるそうです。

主演は生田斗真さん。
イメージの源氏にしては、ちょっと男っぽすぎる気もするけれど、スクリーンで見てみたいですね。

大学時代に「源氏物語 千年の恋」も観に行きましたが、あれは、源氏を天海祐希さんがやっていらっしゃった★
あの時代の実写モノって、セットとか衣装とか大がかりで、好きなんです。

さて、内容としては、紫式部が源氏物語を書くきっかけ、書き進める過程、そして藤原道長との関係、
さらには源氏が実体化して式部にどの女も幸せにできない悲しみを嘆く…というような、
平安時代の魑魅魍魎ドロドロした世界観ならなんでもありと言った感じです。

でも、夕顔が六条御息所の仮の姿(下流の女を演じて楽しむ)だというあたりは、なんか面白かったですけど。

そういうことで、関係した数々の女の人を幸せにできないということから、最後は六条院で
関係した女の人たちを迎え、栄華の絶頂を迎える…という流れにしたようです。

その割には、後から女三宮が出てきて紫の上が不幸になるというあたりには踏み込んでいないのが残念!

映像化されることを意識して「美しさ」に固執した作品なのかしら…。


さて、もう一つは短編集。



源氏物語の各章を、違う作家さんが、原作に忠実だったり、アレンジしたり、現代ものに置き換えたりと、
いろんな角度で楽しませてくれます。

私としては、江國香織さんの書かれた「夕顔」が一番好きです。

頭中将との過去の恋愛を思い出している彼女の感情が、なんかすごく同調できます。

今はつらい境遇になってしまったけれど、あの時(中将との恋)は、本当に楽しかった。
その思い出だけを、いつでも取り出して、眺めることができる。

なんか、女心と言うか、きれいで、かわいらしいです。

私のイメージする、夕顔らしいというか。

「夕顔」は、源氏物語の中でも、なんか山場が多くて、私の中でも好きな帖だからかもしれませんが…。


源氏物語、本編も学術研究書もこうしたパロディ的なものも、やっぱりどれもそれぞれ興味は尽きないのでした。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 勝海舟。 | トップ | 上野駅。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事