原田マハ著「楽園のカンヴァス」

たった今、原田マハ著「楽園のカンヴァス」を読み終えたところです。
素直な感想(面白かった)。
まんまと作者の仕掛けた罠に引っ掛かってしまった感じ。でもそれも心地よい騙され感。二重三重四重どころでない罠に。登場人物の名前にも罠が仕掛けられているんだから恐れ入る。まだ誰も指摘していないのであえて取り上げると主人公の名前にも、そしてその子どもの名前にも後で,そうだったのか、って気づく。

この面白さと同質の作品を読んだことがある。
手塚治虫の「ブラックジャック」である。マンガだけど勉強になる。
話の中に仕掛けがある。
医療の世界ではなく,こちらは絵画の世界の話であるが。アンリ・ルソーの絵をめぐって展開していく。ちょっとマンガチックであるが。

あるビジネスセミナーで講師が小説を読みなさい、と言っていたがこんな本を読むと講師の主旨がわかる。想像力が養われる。

この本が何故直木賞をとれなかったか分かった。
ミステリーとしての興奮が大きいからである。

お奨めの本である。
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