今回作ることに決まったのは、ドイツ連邦軍の次世代型歩兵戦闘車、
「SPz.PUMA(シュッツェンパンツァー・プーマ)」です。
この世界に詳しくない人達に少し説明したいと思います。
地上戦を制するものは戦車ですが、戦車がいくら敵の戦車を粉砕したり、トーチカを吹き飛ばしたりしても、その地を占領したことにはなりません。
その場所に留まって、敵兵の掃討を行うには武器を持った歩兵が必要になります。
最後には車両から降りてくる兵隊が戦場を制すのです。
現代の歩兵は装甲化された車両に乗り込み、戦車に随伴しながら戦場を移動します。
徒歩で機甲部隊の後を歩いてくるわけにはいかないのです。
そこで、これら歩兵からなる小隊・分隊程度の人員を戦場まで輸送し、なおかつ下車した歩兵の火力支援、また遭遇戦においては敵戦車をミサイルで破壊するという、多様な能力を求められた上に誕生したのが、この「歩兵戦闘車」というカテゴリーです。
この、装甲車で移動する歩兵を、「機械化されている」状態とか、「機械化歩兵」などと呼び、徒歩で進撃する歩兵と分ける場合があります。
昔のソ連だと「自動車化狙撃兵」とか、ドイツでは「機甲擲弾兵」などと言います。
さ、今回制作する「プーマ」は、戦後、一貫して改良しながら使い続けてきた「マルダー戦闘兵車」の役割を受け継ぐドイツ軍新時代の歩兵戦闘車です。
(↑マルダーの最終形)
マルダーは1971年に就役。
ぶっちゃけ、ソ連と戦争するために作ったAFVです。
以来幾多のバージョンアップが図られていたのですが、重装甲化による機動性の低さが看過できないほどまでに深刻化しており、その後釜として「マルダーⅡ」が計画されましたが、こちらは予算の削減?か何かで、いつの間にか計画が中止に。
そのハナシは知っていたので、「あぁ、まだしばらくはマルダーの改良で乗りきるつもりなんだろうな」と思っていたのですが、何がどうなってか、知らないうちに「プーマ」なる後継者が登場という次第。
という事で、まだまだ未知の車両なのですが、性能はやはりドイツ製という事で凄いらしい。
アメリカの議会予算局では、歩兵戦闘車ブラッドレーの後継(次期IFV)をどうするか議論している最中なのですが、新開発の車両調達価格の上昇や信頼性など総合的に考えると、ドイツからプーマを導入して配備すれば良いのではないか、といった意見が出たという。
(次期IFVより総経費が134億ドルも低く、予算の半額で必要数の調達が可能なため)
知名度は低いですが、そんなこんなで何かと話題が多いホットな車両です。
特徴としては、
①被弾しても安全な完全無人砲塔
②取り外し可能なモジュラー装甲(脅威度に応じて変えられる)
③アクティブ防御システム
などが挙げられ、対テロ戦争などでの戦訓が開発に生かされているようです。
たぶん、そのあたりのコンセプトの方向転換が「マルダーⅡ」が採用されなかった原因の一つなのではないでしょうか。
ドイツ連邦軍は、イラク戦争やアフガン派兵などの現状をよく分析して、機甲戦闘のみならず、非対象の戦争にも対応出来る車輌にしたかったのでしょう。
さて、模型の方はと言えば、ドイツレベル社・1/35スケールのものです。
ヤフオクで定価の半額くらいで買いました。
ドイツレベルのボックスアートは素晴らしい。
これだけで欲しくなる。
さりげなく「プーマ」(ピューマ)の顔も!(ネコ?んなわけない)
側面には完成品の見本写真が。
箱の裏面もコート紙のカラー印刷による商品紹介。
え?珍しいですね。何故かというと・・・
キャラメル箱なのです!
色々と不便!
お前は「マッチボックス」か!?
と突っ込みました・・・
制作の模様は順次お伝えいたします・・・