ホーエンシュタウフェン

生きるために食え、食うために生きるな。

ドラゴン:パンターDのウェザリングその他①

2009-03-29 20:57:09 | WWⅡ 戦車模型 制作過程

図書館から借りた本を読むのが好きで、まとめて4~5冊借りては寝る前に読んでいます。最近、ジョージ・H・スティンの「武装SS興亡史」を読破しました。武装SSの構成要素はとても複雑で、それが知りたくてこの本は何度も借りて読んでいるのですが、情報としては武装SSの栄枯盛衰が書いてあるのみで、戦場での詳細な動きなどはあまり語られておりません。

強制収容所の看守も武装SSの管理下にあったとか、そこから兵隊として組織されたのが「髑髏」だとか、無鉄砲な連中で士官の死亡率が国防軍に比してはるかに高かったとか、そういった、今まで詳しく判らなかった部分の勉強になりました。

今は、ルパート・バトラーの「SS WIKING」を読んでいます。

ところで、北朝鮮がミサイル発射の気配を見せています。複数のミサイル発射の可能性があります。ただし、今回はいつもと違い、迎撃の許可が出ています。そのためか、自衛隊がとても張り切っているように見えます(笑)。

またとないMDの実戦テストが出来るんですから・・・当たらなかったら、それはそれで問題になるはずで・・・いろんな意味で、ど~なるのか?

不謹慎ですが、ぶっちゃけ楽しみです。

001 雨垂れを描き込んでいます。これも後工程を考え、派手目かな、という程度で行います。

002 錆びて雨で流れた跡、というよりは、戦場での煤煙が車体に付着し、それが雨や夜露で流れたようなイメージです。

003 なので、錆びは後から別に描き込みます。

004 この時点ではまだ、キューポラの防弾ガラスを取り付けていません。

005 車体後部は最終的に泥ハネ等を追加します。

006 この一連の表現は、傾斜がついた装甲にのみ施します。結果としてより日差しが当たる面~上面部分は明るい色のまま残ります。

012

008_2 実際はバランスを考えて、綿棒も併用し、4~5回修正を繰り返しながら行っています。

009塗装面がエッグシェル調の艶になっているのが判ると思います。

013 単なるプラスチックの模型に、戦場を駆け巡る生命感が漂ってきました。

001 トップコートをひと吹きして塗膜をガードし、褪色の表現を行います。

003 青はこの半分くらいが良かったようです。青は隠し味的に使うべきです。

004 溶剤を使い、各色を伸ばしていくとこういう状態になります。

005 これも綿棒を併用して、表現の度合いを調整していきます。写真は、判りやすいように調整前のドギツイ段階を載せました。

006

007 錆、泥はねなどの表現はこの後、最後の仕上げで行います。

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ドラゴン:パンターDのチッピングその他

2009-03-24 00:55:59 | WWⅡ 戦車模型 制作過程

今週の仕事は遅番でして、帰宅するのは22:00くらいです。だもんで、夜中にコツコツ進めてます。やっとチッピングに突入しているのですが、チッピングという作業自体、遅々として進まない(笑)。チッピングは確かに非常に面倒な、苦痛を伴う工程かもしれません。しかし、戦場での砲弾の破片、小銃弾、東部の厳しい気候、その他を勘案するとどうしても外せないパートです。

チッピングに用いる塗料は、アクリル+ラッカーの溶剤がベストのようです。ラッカーの強い溶剤分によってアクリルは色が良く伸びるようになりますので、筆先で塗料がダンゴになりにくいのです。アクリルは乾燥が始まるとアクリルシンナーまたは水への溶解がしにくくなるので、強いラッカーシンナーで希釈を促します。

ラッカー塗料は粘度が高くて細かいチッピングに不向きですし、エナメルは色の伸びは最高なのですが、ウェザリングでエナメル系の溶剤を多用しますので使えません。

たかがチッピングでも塗料の特性を把握しておく事で、だいぶ作業がはかどるものです。

今回も、新兵器っぽくするのもアレなんで、豪快にウェザリングを施すつもりです。

初陣だからキレイな仕上げ・・・って、つまらんでしょ(笑)。

88888_010 ペリスコープを黒で塗装後、ペリスコガードを取り付け、色を塗ります。ガラスの部分は塗り分けておきます。

88888_003 今月のAMにワイヤーカッターの実物写真が掲載されていましたので、それに基づき塗装。消化器は、グレーのさび止め色のがあった、という新解釈に基づきました。

88888_006 ターレットからチッピングを行っていきます。最初に白をのせ、その上にグレーを置いていく感じ。

88888_007_2

88888_008 ターレットのチッピングがほぼ完了。

88888_001 防盾も同様に行います。

88888_002 車体も同時進行で。

88888_005

88888_006 2回目のチッピングがほぼ終わった状態。適宜修正も行っていきます。

88888_007

88888_008_2 全体のバランスを考えた上で、チップを増やしたり修正したりします。

88888_009 バランスはど~かな~・・・

88888_013

88888_014 防盾、車体で3時間くらい掛ってますが、まだ終わったわけではありません。

88888_017チッピングは数日かけて実施した方が良いと思います。急がば廻れ、という感じで。

88888_018 続きは明日また行う事にして、今日はオシマイ!

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過去の作例③~Pz.Kpfw.35(t)

2009-03-15 22:50:35 | ドイツ戦車模型 完成品

  35(t)戦車は、1934年から35年にかけてS-Ⅱという名称でスコダ社において開発され、のちにT-Ⅱと呼ばれた。そしてチェコ陸軍にLtvz35として採用になり、1935年から38年にかけて生産が行われた。(略)ドイツ陸軍は当時、これらより優れたⅢ号、Ⅳ号戦車を生産してはいたが、まだその数も充分ではなく、戦車師団の定数も不足していたので、そのまま戦車師団で使う事とした。これらチェコの戦車は、当時ドイツ戦車師団の主力であったⅠ号、Ⅱ号戦車より武装が強力だったばかりでなく、技術的にも多くの特徴を持っていた。そしてドイツ軍が、その後のポーランド侵攻、対フランス戦で大きな戦果をあげた陰には、これらチェコ製戦車の活躍を見逃す事ができない。(第二次大戦のドイツ戦車より)

35t 私は35,38のようなチェコ製の戦車がとても好きです。小粒でもピリリと辛いというか・・・・これから紹介するキットは、確かCMK・・だったかなぁ・・・・覚えてませんが、5~6年前に作ったモデルです。

ヘタッピです。スイマセン。

035_3

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039

043_3 ※クリックで拡大表示します。

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ドラゴン:パンターDのウォッシングその他

2009-03-14 20:38:42 | WWⅡ 戦車模型 制作過程

基本塗装が終わりましたので、ここからは全般的な意味でのウェザリングを施していきます。また、前回同様、ゲルプの単色仕上げなので、単調にならないよう面ごとに変化を付けていきます。

5963_001 ウォッシングが終了した状態。キャタピラは後からピグメントを施すので、ウォッシングを行う必要はないでしょう。

5963_006 装甲板の境目に変化を付けるとイイ感じになるようです。

5963_007 まだ途中ですが。

5963_008 

893_001 足回りはパステルでそれらしく汚しますが、バランスを良く見ながら。

893_002 また、転輪のハブの部分にグリス汚れを描いていきます。

893_004 2枚重ねの転輪は淵の部分がセンターガイドと擦れるところなので、シルバーで剥げを表現します。

893_006 デカールはマークソフターを使い、凸凹部分に完璧に馴染ませます。ちょっとしたコツがあり、その人のスキルが判る、ひとつの指標になります。

893_007 インストには、車体への鉄十字の指示がありませんが、あえて付けました。これの有無でかなり雰囲気が変わりますから・・・

893_008 この時点で砲塔、車体のウェザリングはまだ行っていませんが、まだバラバラのパーツを組んだり外したりして、色味のバランスを観察します。

クルスクに投入されたパンターは初陣な訳ですから、それほど傷んだようなウェザリングをするのはどうなのヨ云々・・・という意見もあるでしょうが、どんどん汚していきましょう(笑)。

893_001 油彩でグラデーションを付けることも出来るのですが、今回はパステルを使用してみます。若干キツ目でも、後工程でマイルドになります。

893_002 エンジン周辺はゴチャゴチャしてるので、この作業が実に楽しい(笑)。

893_003 このくらいキツ目のグラデーションを行わないと、ウェザリングで埋没してしまいます。そこら辺も計算して。

893_004 パネルごとに境目を強調しているのが判るでしょうか?

893_005 パステルはアクリルのシンナーに溶けるため、それでボカシを行うことも可能ですが、その場合はトップコートを吹いておかないと下地が侵されます。

893_006 判りずらいですが、リムに金属剥げの表現がされているのが判るでしょうか。

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ドラゴン:パンターDの基本塗装

2009-03-09 02:44:20 | WWⅡ 戦車模型 制作過程

朝起きると一通の葉書が。この前受験した試験の合格通知だ。危険物の試験、合格。試験の事なんか忘れてた(笑)。

出戻ってから10ヵ月程度が過ぎ、モデラーとしての感覚が蘇ったのか、今回は割と早いペースで作業が進行しています。

工作過程が終わり、やっと塗装に入るわけですが、塗装でいつも思うのが、「模型の塗装は絵画の世界に似てるなぁ」という事です(私は学生の時少し油絵をたしなんでいました)。

つまり、その人のタッチ、作風というものがありまして・・・要するに立体の油彩画の様だ、という事が言いたいわけです、ハイ(笑)。

私は「写実派」ではなく「印象派」に分類出来るかと思います。同じ陸上の乗り物であるカーモデルやバイクのモデルと違って、AFV(アーマード・ファイティング・ヴィークル)の場合、ツルピカ仕上げは普通あり得ませんし、ある程度想像力を働かせないと仕上がり方に問題が生じます。

とにかく「仕上がった状態」をまず頭の中にイメージするのはもちろんですが、色の話で言うと、イメージに近づけるため色を加えていく、というよりも、「仕上がった状態」から逆算して色決めするというのが大事になってきます。

要するに「スケール・エフェクト」の事です。一応説明すると、模型に実物と同じ色を塗ったら、その模型の色合いは自分がイメージした「仕上がった状態」よりもはるかに「ダークな色調」になり、台無しになりますよ、という事です。

能書きはこの位にして・・・・

基本色には上記のスケール・エフェクトを考慮し、ホワイトあるいはダークイエローを20~30%添加し、さらに塗膜表面のざらつきを意図的に抑え、デカールの貼り付きを良くするため、クリアーを10~15%添加します。クリアーは入れるとテカテカしますが、最終的にはウェザリングその他で徐々にマットになるので、基本塗装の段階でテカりを気にする必要はありません。

004 サフ吹き完了。元の整形色が似たような色なので判りずらいですが。パテ塗りした部分の「色吸い」もサフでカバー出来ます。

007 キャタ/転輪リム部のみグレー系で別に塗装します。この時乾燥させようとドライヤーを使うとグニャグニャになるので注意。

009 今回は全体ではなく塗り残しの恐れのある部分のみ、マホガニーを吹きつけます。

011 一番外側の転輪も同様に。最後にゴム部は筆塗りします。

013 1回目の基本塗装が終了。この後、もう少しホワイトを多めにした色でもう一度塗装します。

11_001 2回目の基本塗装が終わり、パーツを組みつけた状態。ダークイエロー単色にするか迷彩にするか迷ってます。この基本塗装は、アクリルのホワイトとイエローの混色。「レモン色」みたいな。

11_002

11_003 やはりキャタピラを別個にして塗装するのは楽です。この後、筆とエアブラシを使い、足回り関係のタッチアップを行っていきます。

005 真ん中の2枚重ねの転輪リム、転輪、センターガイドのタッチアップが終わった状態。

008 一番外側の転輪ゴム部もタッチアップ。ちょっとしたはみ出しでも完璧になるまでタッチアップ。

006 予備キャタピラ、OVM等も塗装。シャックルは車体色とします。

007 はみ出したらタッチアップを繰り返します。しつこいくらいにやりましょう。

009 一番外の転輪は、最後の最後に接着します。

011

未だサイドスカートには手を付けていませんが、複雑な調色を行わなかったので、後から楽なはず。

033 遊びで35(t)と並べてみます。次はウォッシング、ピッチングという果てしのない工程が待っています。

034 大体の基本塗装が終わりましたが、本当に単色で良かったのかな・・・との思いも。単色が実は一番誤魔化しのきかない塗装術なんだけどさ・・・

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