人は、考える葦である。天は自ら助けるものを助ける。

戦後の混乱から立ち上がり、文化的平和な国に成長した日本が、近頃反対の方向を向き始めた。偉人の言葉を考え直して見たい。

戦禍、震災禍、そしてウイルス感染禍

2020-04-26 11:11:11 | 随筆
 前回ブログを読んで頂いてから1ケ月以上経ちました。全世界がコロナ汚染で平常を失ってから私もブログの主題が見つからずにいました。口をあんぐり開け呆然としたのと同じでした。それで長年経験を積んだ者として感じたことを述べてみたいと思います。
 
 上皇天皇が、譲位された時、平成に戦争が起きなかったことがとても良かったおっしゃいました。昭和天皇が戦争でご苦労なさったことを心にとめ、慰霊の旅を積極的になさったことでそのお気持ちのほどがわかります。そして最近世界は軍備の競争に進んで行くのを目の当たりにさせられていました。

 ところが日本では台風や地震、水害等多くの災害に見舞われるようになりました。日本では高速道路は地震で落ちないと豪語した学者の言葉を笑うかのように高速が落ちた阪神淡路大震災、外国から日本沈没と揶揄された東日本大震災、何年も経験しなかった市町村の浸水・・・今更自然を恨んでも仕方がないと被災された方は大きな困難を背負わされました。これらの復興は如何ほどでしょうか。被災者の方々は安心安全な暮らしを得たでしょうか。

 そういうことが解決されないところに今回のウイルス禍が発生しました。中国から発したウイルスはもの凄いスピードで世界を席巻しました。それも、その元は人でした。放射能と同じ目に見えないウイルスが接触や空気感染で猛威を振るったのです。日本はサーズの経験が薄かったので感染症の治療が遅れていたとも言われます。日本は、海外のニュースをあまり詳しく報道しない国と思っています。サーズのような時ももっと情報を伝え、いつ何時こういう惨禍が訪れないとも限らないと研究をするべきだったのではないでしょうか。3年前にこのウイルス禍を予言した大学があったそうです。日本人にとっては寝耳に水だったのでしょうか。

 災害は忘れた頃にやってくるー最近は忘れないうちにやってきます。しかも、恐ろしいのはなにでしょうか。戦争は生きた人間が考え、人の命を無視して国のために戦わせます。ウイルスは見えないだけ強烈な感染力で襲って来ます。天災は、昔よりずっと大規模になっています。人知を超えた災害といわれますが、研究している学者が想定できないところまで行っているのでしょうか。

 世は非常に住みやすく楽しみも満載で暮らしに不満が無くなったような時代ですが、こういう震災が人間に与える教訓は沢山あるのではないでしょうか。これから人生を楽しむ年代の方小さいお子さん方、人生の後半を楽しんでおられる方々の未来に、こんな災害に遭わないように切に祈りたいと思います。

 早くコロナ感染が収まりますように!