というワケで、昨日、幼稚園のクリスマス会は予定通り行われ、
ついにサンタクロースに変身せねばならない時がやって来た。
早めにサンタさん用控室(?)に向かい、衣装を着替えて本番を待つ事に。
一人で狭い控室にいると、嫌でも多少の緊張感が
出て来てしまい、これは何だか、チャンピオンに
立ち向かい、そのベルトを奪おうとする試合前の
プロボクサーみたいな気分だなあ、などと考えたりしていた。
しばらくするとドアをノックして、挨拶のために、
幼稚園一のムードメーカーである、S先生が入ってきた。
先生は、白ヒゲをつけたサンタ姿の僕を見て、開口一番、「○○さん、まさかこんな形で、またお会いする事になろうとは思ってもいませんでした!」と、愛嬌たっぷりにそう言って下さった。
この先生は娘の幼稚園時代、年少の時の保母さんで、卒園してからも何かとお会いする機会が多く、馴染みなのだ。
「はい、自分だって、思ってもいませんでしたよ~。」と言って僕も笑い、
おかげですっかり緊張が溶けたような気がした。
その後、S先生から登場の仕方、子供達にプレゼントを渡す手順などの
ざっとした説明を受け、そのまままたしばらく一人で待機することになった。
会は進み、いよいよ出番の時が来た。子ども達が先生の合図に合わせて、
「サンタさ~~ん!」と呼んだ。が、ここですぐに登場してはならない事に
なっている。演出の一つなのだ。
先生がここで「おや~、やっぱり先生が昨日、急にサンタさんに
お願いしたのがいけなかったのかなあ?
サンタさん、今日は来れなかったのかしら?よし!もう一度元気な声で
呼んでみよう!」と、こうなるんですね~。(笑)
その先生の呼び掛けで、子ども達は一段と大きな声で、
「サンタさ~~~ん!!」と呼んだ。
ここで登場!!・・するハズだったのが、このサンタさんは間抜けにも
会場への入り口を間違いそうになり、大事なタイミングを逃してしまった。
すぐに先生が機転をきかせ、「きっと、もう近くまで来てくれてますよ~、
もう一度呼んでみましょう!」と時間を稼いでくれ、
子ども達はまたまた大声で「サンタさ~~~ん!!」と呼んだ。
歴代のサンタさん役の中で、3回もサンタさんコールを子供達に
言わせてしまったのは、自分くらいのもんじゃ無かんべか?
入り口もわかり、今度はバッチリのタイミングで
「○○幼稚園の良い子たち、メリークリスマ~ス!!」と言いながら、
(やっとの)登場!
ところが、歓声で迎えられるのかと思いきや、子供達は「ひゃ~!」とか、
「うわ~・・」とか言った感じで、ただただ驚いているだけだった。
思わずその時、「おやあ?どうしたのかな~?元気がないぞ~。」と言ってしまったのは、
今にしてみれば後悔・・。
その時には、わからなかったのだけれど、後で思うに、
子ども達にとって、サンタさんは本当に憧れの存在で、
そのサンタさんが突然目の前に現れたとなると、「キャ~!サンタさ~ん!」
などと言う、黄色い歓声をあげるどころではなく、ただビックリするしか無かったのだ。
おまけに身長180センチの、デカいサンタだったから尚更のことだったのかもしれない。
その後、子供達に向けて簡単な挨拶をし、いよいよ質問コーナーが始まった。
“きっと皆、まだビックリしたままだろうから、質問できる子はそんなに
いないだろう。”と、内心シメシメと思っていたら、
先生の「サンタさんに質問したい人~?」という呼び掛けに、
おそらく全員が手を上げてきた!!
(人生の中で、ワシ、この時ほど子供がコワイ!と思ったことは
アリマセンでしたね~。)
結局5人ほどの質問を受け、大体が予想してたような質問だったので、
まあ、何とか子供達のユメを壊さずに答えることはできたと思う。
予想外の質問としては、「アフガニスタンは貧しい国です。
そんな貧しい国にも、サンタさんはプレゼントを持って行くのですか?」なんて言うのが有って、それには少し驚かされたなあ・・。
「サンタさんはどこに住んでいるのですか?」という質問には、
わざとフィンランドとは答えず、考えていた例の“逃げの策”で応じてみた。
その策とは、その答えを逆に子供達に問いかけるというものだったので、
「みんなは、どこに住んでいると思うかなあ?」と聞いてみた。すると、
案の定、皆それぞれに、「フィンランド~!」「寒いところ~!」「雪が降っているところ~!」「北の国~!」などと、いっせいに答えて来た。(シメシメ!)。
頃合を見て、「ほ~、みんな良く知ってるね~!ハイ!全員正解です!」と答えて逃げた。(笑)
恐怖の質問コーナーを無事に終え、次は一人ひとりにプレゼントを渡す時間。
子供達が並んで、サンタさんの前に順番にやって来る。
一人ひとりにプレゼントを渡しながら、頭をなで、言葉をかけてあげる事になっており、
これはとっても楽しかった。気づいたことは、プレゼントをもらった時に「ありがとうございます!」と言える子は、年長さんよりも年少さんの方がはるかに多かったという事。
同じ子供とは言え、やっぱり年少さんの方が素直なんですかね~?
一通り園児たちへのプレゼントが終わったあと、次には園児達のお兄ちゃんやお姉ちゃん、
そして赤ちゃんなども父兄と一緒にプレゼントをもらいに並んで来た。
列のまん中当たりで、自分の娘がプレゼントをもらいに来たときゃ、苦笑い。
そのあと、子供達からのお礼という事で、年少・年中・年長さんの全員が、自分に向かって、こんな歌を唄ってくれた・・。
聞きながら、天使のような声で元気よく唄ってくれている子供たち一人ひとりの顔を見ているうちに、不覚にも、このサンタのおじさんは泣いてしまった・・。
『きみは愛されるため生まれた』
きみは愛されるため生まれた
きみの生涯は愛で満ちている
きみは愛されるため生まれた
きみの生涯は愛で満ちている
永遠の神の愛はわれらの出会いの中で実を結ぶ
きみの存在が私にはどれほど大きな喜びでしょう
きみは愛されるため生まれた
今もこの愛受けている
きみは愛されるため生まれた
今もその愛受けている
最後の挨拶の時には、自分はもうサンタさんではなくなっていた。
ただの泣き虫なオジサンだった。
開き直り、子供達に、皆の歌声と姿を見ている内に泣いてしまったこと、
そして今日、皆に会えて本当に嬉しかったと思っていることを素直に話した。
退場の時間になり、先生の「サンタさん、ありがとう!さようなら~!」の
声に合わせて、子供達の中央に開けられている通路を歩き出したとき、
座っていた皆がいっせいに立ち上がり、「サンタさ~ん!」と言いながら、
自分のそばへ駆け寄り、握手を求めにきてくれた!
一人でもたくさんの子と握手を!と思ったけれど、
長くその場にいると、いよいよこの泣き虫サンタは、
声を上げて泣き出しかねないと思ったので、
「来年も来るよ~!元気でね~!」と言って部屋を出た。
○○幼稚園の子供たち、そして先生方、良い思い出をありがとう!
サンタさんはホントにうれしかったです。
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『きみは愛されるため生まれた』は、
ここで聞く事ができます。
ブログランキング参加中。→
ついにサンタクロースに変身せねばならない時がやって来た。
早めにサンタさん用控室(?)に向かい、衣装を着替えて本番を待つ事に。
一人で狭い控室にいると、嫌でも多少の緊張感が
出て来てしまい、これは何だか、チャンピオンに
立ち向かい、そのベルトを奪おうとする試合前の
プロボクサーみたいな気分だなあ、などと考えたりしていた。
しばらくするとドアをノックして、挨拶のために、
幼稚園一のムードメーカーである、S先生が入ってきた。
先生は、白ヒゲをつけたサンタ姿の僕を見て、開口一番、「○○さん、まさかこんな形で、またお会いする事になろうとは思ってもいませんでした!」と、愛嬌たっぷりにそう言って下さった。
この先生は娘の幼稚園時代、年少の時の保母さんで、卒園してからも何かとお会いする機会が多く、馴染みなのだ。
「はい、自分だって、思ってもいませんでしたよ~。」と言って僕も笑い、
おかげですっかり緊張が溶けたような気がした。
その後、S先生から登場の仕方、子供達にプレゼントを渡す手順などの
ざっとした説明を受け、そのまままたしばらく一人で待機することになった。
会は進み、いよいよ出番の時が来た。子ども達が先生の合図に合わせて、
「サンタさ~~ん!」と呼んだ。が、ここですぐに登場してはならない事に
なっている。演出の一つなのだ。
先生がここで「おや~、やっぱり先生が昨日、急にサンタさんに
お願いしたのがいけなかったのかなあ?
サンタさん、今日は来れなかったのかしら?よし!もう一度元気な声で
呼んでみよう!」と、こうなるんですね~。(笑)
その先生の呼び掛けで、子ども達は一段と大きな声で、
「サンタさ~~~ん!!」と呼んだ。
ここで登場!!・・するハズだったのが、このサンタさんは間抜けにも
会場への入り口を間違いそうになり、大事なタイミングを逃してしまった。
すぐに先生が機転をきかせ、「きっと、もう近くまで来てくれてますよ~、
もう一度呼んでみましょう!」と時間を稼いでくれ、
子ども達はまたまた大声で「サンタさ~~~ん!!」と呼んだ。
歴代のサンタさん役の中で、3回もサンタさんコールを子供達に
言わせてしまったのは、自分くらいのもんじゃ無かんべか?
入り口もわかり、今度はバッチリのタイミングで
「○○幼稚園の良い子たち、メリークリスマ~ス!!」と言いながら、
(やっとの)登場!
ところが、歓声で迎えられるのかと思いきや、子供達は「ひゃ~!」とか、
「うわ~・・」とか言った感じで、ただただ驚いているだけだった。
思わずその時、「おやあ?どうしたのかな~?元気がないぞ~。」と言ってしまったのは、
今にしてみれば後悔・・。
その時には、わからなかったのだけれど、後で思うに、
子ども達にとって、サンタさんは本当に憧れの存在で、
そのサンタさんが突然目の前に現れたとなると、「キャ~!サンタさ~ん!」
などと言う、黄色い歓声をあげるどころではなく、ただビックリするしか無かったのだ。
おまけに身長180センチの、デカいサンタだったから尚更のことだったのかもしれない。
その後、子供達に向けて簡単な挨拶をし、いよいよ質問コーナーが始まった。
“きっと皆、まだビックリしたままだろうから、質問できる子はそんなに
いないだろう。”と、内心シメシメと思っていたら、
先生の「サンタさんに質問したい人~?」という呼び掛けに、
おそらく全員が手を上げてきた!!
(人生の中で、ワシ、この時ほど子供がコワイ!と思ったことは
アリマセンでしたね~。)
結局5人ほどの質問を受け、大体が予想してたような質問だったので、
まあ、何とか子供達のユメを壊さずに答えることはできたと思う。
予想外の質問としては、「アフガニスタンは貧しい国です。
そんな貧しい国にも、サンタさんはプレゼントを持って行くのですか?」なんて言うのが有って、それには少し驚かされたなあ・・。
「サンタさんはどこに住んでいるのですか?」という質問には、
わざとフィンランドとは答えず、考えていた例の“逃げの策”で応じてみた。
その策とは、その答えを逆に子供達に問いかけるというものだったので、
「みんなは、どこに住んでいると思うかなあ?」と聞いてみた。すると、
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列のまん中当たりで、自分の娘がプレゼントをもらいに来たときゃ、苦笑い。
そのあと、子供達からのお礼という事で、年少・年中・年長さんの全員が、自分に向かって、こんな歌を唄ってくれた・・。
聞きながら、天使のような声で元気よく唄ってくれている子供たち一人ひとりの顔を見ているうちに、不覚にも、このサンタのおじさんは泣いてしまった・・。
『きみは愛されるため生まれた』
きみは愛されるため生まれた
きみの生涯は愛で満ちている
きみは愛されるため生まれた
きみの生涯は愛で満ちている
永遠の神の愛はわれらの出会いの中で実を結ぶ
きみの存在が私にはどれほど大きな喜びでしょう
きみは愛されるため生まれた
今もこの愛受けている
きみは愛されるため生まれた
今もその愛受けている
最後の挨拶の時には、自分はもうサンタさんではなくなっていた。
ただの泣き虫なオジサンだった。
開き直り、子供達に、皆の歌声と姿を見ている内に泣いてしまったこと、
そして今日、皆に会えて本当に嬉しかったと思っていることを素直に話した。
退場の時間になり、先生の「サンタさん、ありがとう!さようなら~!」の
声に合わせて、子供達の中央に開けられている通路を歩き出したとき、
座っていた皆がいっせいに立ち上がり、「サンタさ~ん!」と言いながら、
自分のそばへ駆け寄り、握手を求めにきてくれた!
一人でもたくさんの子と握手を!と思ったけれど、
長くその場にいると、いよいよこの泣き虫サンタは、
声を上げて泣き出しかねないと思ったので、
「来年も来るよ~!元気でね~!」と言って部屋を出た。
○○幼稚園の子供たち、そして先生方、良い思い出をありがとう!
サンタさんはホントにうれしかったです。
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『きみは愛されるため生まれた』は、
ここで聞く事ができます。
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またちょくちょくおじゃまさせてくださいね。
それにしても、すばらしい体験をされましたね。
うらやましいです。
わたしも、たまに読み聞かせの会に参加していますが
子供たちの純粋さや、おもしろい発想にはいつもパワーをもらっているような気がします。
それが、子供たちの憧れサンタならなおのこと・・・
記事を読んでいるだけで、涙がでてしまいました。
見捨てずにお越し頂き、うれしい限りです!
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
サンタになれたこの体験は、本当に心に残る良い経験となりました。これは、やってみないとわからない喜びです。
どんぐりまなこの子供たちに、じ~っと見つめられている間に、“こんな、不純で世俗のアカにまみれた自分のような者が引き受けて良かったことなんだろうか?”とも思ったりしましたが、“いやいや、今はサンタなんだ!「そんなの関係ね~!!」”と思い直し(笑)、なんとか最後まで役目を果たすことができました。
読み聞かせの会も同じですね!子供たちとのふれあいの中で、大人もパワーがもらえるのでしょう。
涙が出てしまったとのこと・・。
ka-chanさんはお優しい方なのだなあと感じ、またこちらも、じ~んとさせられました。
なかなか出来ない体験をなさったんですね。
今夜は、ゆっくりと一人で聴きました。
素敵な曲をありがとう!!
またまた、パソコンのトラブルに見舞われていました。
セイタカのっぽの、あまり貫禄のないサンタだったと思うのですが、その分、声の調子を太ったおじいさんのような声にして話ました。アクセントも標準語で話すようにしたのですが、途中で思わずポロリと鹿児島弁が出そうになったりもして。
“君は愛されるため生まれた”は、詞も曲もほんとにいいですよね。教会で聞くと尚更胸に染入るのでしょう。
今後も、やはりこの日々彩々でブログ続けて行くことにしました。転々とお騒がせし、すみませんでした。