風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

猫仙人(?)のシロ

2007-05-25 10:27:36 | 1996~97原付日本一周
1996年7月
白金温泉キャンプ場には、長らくそこに居ついているネコがいた。
Tさんの話によればその名はシロと言い、歳はなんと22歳だという。

野良で22年も生きているとは驚きだ。
うわさをしたら、シロがキャンプ場のどこからか現れた。
力なくニャーニャー鳴きながら、ヨタヨタとキャンプ場を練り歩いている。


真っ白な毛だからシロか。
ふふーん。実に解りやすい。

ヨタヨタと歩くネコ仙人シロも、鳥を見ると急にシャッキリする。
獲物を狙う猫独特の低い姿勢になって、先ほどからは信じられないほど素早く動く。
Tさんと二人でその様子を眺めて、そのギャップを面白がった。

・・・あれから10年になる。さすがにシロはいないだろうな・・・

丘の町から白金温泉キャンプ場へ

2007-05-24 10:31:55 | 1996~97原付日本一周
1996年7月
札幌大自然オートハウスを出発し、丘の町美瑛に向かう。
絵のような景色の広がる場所と言うのはどんなものなのかを見たかった。
まあ観光気分半分と言ったところだ。

来て見ると、まあこんなもんかなといったところか・・・
さほど感激はなかった。
すんなりとパスして、20km離れた白金温泉キャンプ場に向かう。

保養センターの風呂300円、キャンプ場は一泊200円。
唯一の難点はスーパーが無いこと。
そのため20km下の町まで下りていかなくてはならない。が、北海道にとって20kmというのは近い距離。
何しろ信号がほとんどないので、(無論町にはある)走り出すとスイスイ行っちゃう。

さて、白金キャンプ場で、旅慣れた人と出会う。
Tさんとしておこう。年が同じだったのと、とても気さくな人柄で、話しやすかったので、楽しい時間過ごせた。
Tさんは16歳の頃から北海道に旅しにきていたそうだ。筋金入りである。

驚いたことがある。
キャンプ場のゴミ捨て場だ。
焼き網とか、ジンギスカン鍋とか明らかに1回しか使っていないのに捨ててあるのだ。
Tさんは
「これ洗えば使えるねえ」
と言ってひょいと鉄板を取り出した。
夜はそれを使って一緒に焼肉をやった。
外で食べると美味い。
腹いっぱい食った。


何するわけでもないのだが、こんな時間が本当に楽しい。

でっかい焚き火

2007-05-23 10:35:25 | 1996~97原付日本一周
1996年7月
ライダーハウスに連泊をする。
ライダーハウスの中。


長い人は半年近くも居て、ここからアルバイトに通ったりして、生活費を稼いでいるらしい。
自分はそこまでやる気はないが、こんな生活もあるんだなと感じた。
ライダーハウスの前は廃材置き場になっていて、薪には困らない。

この日の夜、オヤジが来て、この廃材の山の一つに火をつけた。
ものすごいでっかい焚き火だ。

「そりゃ~!でっけえクリスマスツリーだー!!」
「このまま山を一つ燃やしちまえ!!」

大声ではしゃぐオヤジが面白い。
しかしオヤジにとっては今の焚き火は小さいらしい。え~!?
前に、物凄い大きい焚き火をして、電線を燃やした事があったといっていた。
呆れるやら感心するやら。

誰かがこの焚き火にいたずらで、空になったキャンプ用のガス缶を放り込んだ。
うわ~なんてことするんだ!
数分後、ボン!!という鈍い音がした。
缶が破裂したらしい。

ちょっと怖かったが、缶を火に付けたらどうなるかがわかったので良い体験ではあった。
まあ、自分から進んでやりたいとは思わないが・・・

焚き火を前にして皆好き勝手にワイワイやりながら夜は更ける。
北海道だと7月でも夜はけっこう冷える。
まだ数人がワイワイやっていたが、自分は寒くなってきたので部屋に戻り、シュラフにもぐりこむ。
こうして、盛大な焚き火の夜は終わった。

札幌のライダーハウスに泊まる

2007-05-22 10:42:48 | 1996~97原付日本一周
1996年7月
支笏湖を一周して次に向かうは札幌。
ここから50km位の距離。
そのため樽前荘を出たのは昼過ぎ。

サッポロ大自然オートハウスというライダーハウスに向かっていた。
国道230号線札幌駅を背にして走る。
つりぼり」という看板が乱立している上り坂を登っていく。
荷物満載の50ccにはちとつらい。
すると左に大屋根のログハウスが見えてきた。
ペンキで殴り書きのように描かれた場所案内。入り口のオヤジの顔の落書き。
鹿の剥製の顔がヌッと待ち構える。

中は真ん中に階段、右には壊れたコインロッカー、壁には所狭しと落書き。
自分の心中はややたじろぎ気味であった。


しばらくじっとしていると、青いJOGに乗ったおやじが来た。ここのオーナーさんらしい。
まずは五右衛門風呂に入れという。
では後で入れさせてもらおうと思っていたら、オヤジさんがとっとと火をつけてしまった。
よほど入ってほしいらしい。
火のつけ方を教えてくれた。
見事な火付けだった。雑誌を破いたやつと、ちょっとした木っ端で、あっというまにメラメラと燃え出した。

「まあ、20分もすればいい湯加減になっからな。」

そして水周りやドラム缶のカマドなど、どれも自由に使って良いとのこと。
水道は常に流しっぱなしだった。

「こいつはとめるな。止ちまうと川からひいたパイプの継ぎ目がおっぱずれちまうんでな。」

川から引いた水?

エキノコックスは大丈夫なのかな?と心配になるが。
「大丈夫だぁ。おれぁここの水をずっと飲んでいるが、この通りぴんぴんしとる。」

カマドにも火をいれてくれたので、米でも炊くかとコッヘルと米を出す。
その前にちょうど良い湯加減になった五右衛門風呂に入る。
こんな風呂釜に入るの生まれて初めてだ。
親から聞いたことはあったが、これがそうだったのか。
浮いているスノコを踏み、沈めて入る。
感激である。

夜は他の泊まり客と一緒に焚き火を囲み、オヤジさんの面白い話を聞く。
キャンプ場情報や、ライダーハウス情報、札幌、小樽情報などを聞く。

ここ、なかなか気に入った。一泊800円は安いなあと思った。

ニセコから支笏湖へ

2007-05-21 10:53:09 | 1996~97原付日本一周
1996年7月

ペンション街にあるこのライダーハウス。
ペンション「ミルキーハウス」が経営していた。
ペンションで受付を済ませる。1泊1000円。
部屋の前には広いベランダもある。丘のような感じの所にあるので、とにかく見晴らしが良かった。
有線放送も聴け、函館のライダーハウスとはまた違った特徴があった。

このライダーハウスから5~6キロ離れた所に薬師温泉という温泉がある。
夕食の後で入りに行く。宿泊施設もあるがもちろん日帰り入浴もできる。
入浴料は300円。
鉄鉱泉なので、浴場は赤錆のようになっている。
お湯はちょっとぬるめだったが、ひなびた感じの良い所だった。

居心地の良いライダーハウスだったので、翌日の出発は昼過ぎになった。
次の行き先は支笏湖。さらばニセコよ。

支笏湖までの道は、ひたすら畑の景色が続き、その後は谷と登り坂と峠だった。
美笛峠にある道の駅「フォーレスト276」は世界最大のログハウスらしい。

室内にはコンピュータ制御の自動演奏ピアノが鳴っていた。
誰もいないのに鍵盤がピョコピョコ動いているのはちょっと不気味ではあったが、演奏はうまい。(笑)

さて、そこを過ぎると下り坂となる。
10分位走ったら湖が見えた。どうやら支笏湖らしい。
湖を左に見ながらひたすら走る。
カルデラ湖ということだが、なんと大きいことか。

「モーラップキャンプ場」の看板が見えたので、そこを入るとすぐ先にそれと分かる場所が見えた。
キャンプ場の手前にライダーハウス「樽前荘」があった。
珍しい町営のライダーハウスだ。

感じの良いおばあちゃんにあいさつして受付を済ませる。
1階は売店とシャワー室。
ギーギーいう階段を上がると、廊下を挟んで左右に部屋がある。

廊下の奥はテレビのある縁側になっている。
自分は5番の部屋に入る。
隣の部屋とは襖で仕切られているだけの和室だ。
シーズンになると、にぎやかになるのだろう。


(これは樽前荘の旧舎。現在は新しくなっています)

午後18:00過ぎ、腹が減ってきたので、外にある別の食堂でラーメンを食べ、頭痛薬を飲む。

前日の疲れのせいか、朝から頭が痛かった。
ライダーハウスに戻り、100円のシャワーを浴びる。
蛇口をひねると、蒸気機関車のようなけたたましい音とともに湯が出てくる。
止めると、今度は水道管がうなってボイラーが止まる。

午後21:00過ぎにはシュラフにもぐり、とっとと寝た。