ササユリの季節です。
もう終わってしまったところもあるようですが、地域によってはまだ見られる所もあるのではと思っていた矢先、足助で見られるという情報を得ました。
足助は春のカタクリ、秋の紅葉でも有名な所で何度か行ったことがあります。
目当ての場所に行ってみましたが、人けが全く無く、一人で歩いて入山する勇気も無く、ササユリは諦めて、香嵐渓の入り口にある土産店で聞いた足助城に行って見ることにしました。
ところが生憎定休日で場内に入ることが出来ず、せめてどこか眺望できる所は無いかと、更に山の上の方へ走りました。
何が発見できるだろうか、という好奇心の赴くままです。
↓定休日で門が閉じられていた足助城
↓しばらく山道を走ると、道端に1本のササユリを見つけました。
「遠路わざわざ来てくれてありがとう。私を見に来てくれたのですね。熱意に応えて姿を現しました」と言っているかのようでした。
まさに今咲いたばかりのような瑞々しいササユリでした。
ササユリの香りをいっぱい嗅ぎ、別れを惜しんで先へ進みました。
少し先に大きな花を付けた樹木がありました。シャクナゲでしょうか。
↓足元には、これから咲くのか終わったのかわかりませんが、ギボウシでしょうか。
その横には目の覚めるような綺麗な色のアザミが、カタクリに巻きつかれています。
迷惑しているのか、支えてもらって喜んでいるのか?
↓ホタルブクロもあちこちに
更に進み、山の頂上あたりかと思うところに、1軒の炭小屋がありました。薪がいっぱい積んであります。珍しい光景でした。
かなり高齢のお爺さんが、小雨が降り始めた中、屋根に登って小屋の修理をしているようでした。
後継ぎはいるのだろうかと余計な心配をしながら、ふと脇を見ると、ここにもササユリが1本咲いていました。まるで、隣のお爺さんを応援しているように見えました。
最近は盗掘問題で、囲いが作られたり、電気柵を設えてあったりするところも多いのですが、こうして道端にさりげなく咲く姿が本来の姿なのでしょう。
もう少し先に進むと、更にたくさんのササユリが咲いていました。
向こうの方に「クマ注意」の立て札が立っています。
本来ササユリは、このようなクマの出るような奥地で生息する花なんでしょうね。
ササユリの生まれ故郷、つまり本籍は、人のあまり入れない山奥ということなのでは・・・。
盗掘して本籍から平地に無理やり移しても、それは形だけで、ササユリの本来の姿とは言えないかもしれません。
※後日談ですが、アザミに巻き付いているのは、カタクリでは無くクズの間違いでした。くず粉をカタクリ粉とイメージしてしまいました。(笑)