数日前に訪問着を着る機会がありました。
この着物は、20年ほど前に必要があって購入したものですが、その後は、その10年後の孫の宮参りの時に着て以来です。
20年前にしては少し地味だったかと、そんなことを考えながら改めて模様を見ると・・・。
何の花が描かれているのか今まで考えたこともありませんでしたが、突如、この花の名前を知りたくなりました。
花は椿に似ているようですが葉と茎が違います。
せめて名前を知りたいと、身頃裏に押された”修”という落款を手掛かりに、修さんという名の作家の方に問い合わせてみましたが、20年も前のこと、現物を見ないと、ということでした。
何とかわかる術はないかと、今度は購入したデパートに行って落款と模様の写真を見せますが、やはり手掛かりは見つからず・・・。
すっきりしないままの帰り道、花の土を買おうとスーパーの中にある花やさんに立ち寄った時のことです。
店頭に、旬をいくらか過ぎた売れ残りの鉢植えがいくつか置かれています。
5,6鉢のカランコエに混じって、背の高い鉢植えが一つあります。時期を過ぎたようで、花の数は少なめです。
この花、どこかで見たことがあるような・・・。そうだ、着物の花に似ている、茎と葉の感じも・・・。
花びらの形は、着物のものはやや丸いようです。花の形と色は少しデフォルメされているかもしれませんが葉や茎は同じように見えます。
これに違いないと思うと共に、不思議な巡りあわせに驚きました。
花の名前が知りたい、という強い気持ちが天に通じたのではないでしょうか。
巡りあわせは、偶然で無く、やはり何かによって仕掛けられているのでは・・・そんなことを強く感じた出来事でした。