かれこれ50年くらい前の着物を久しぶりに着る機会を得ました。
娘時代に母が揃えてくれたものの中の1枚で、黄八丈といわれるものです。
若い時に一度着たきりで、その後はずっとタンスの中で眠りっぱなし。とりわけこの着物は明るめの色合いで今となってはもう派手で着られない、と諦めていました。
そう思っていた矢先、たまたま昨日、テニスの仲間で私より15歳くらい年下の女性にその着物の写真を見せると、「わ~素敵、全然今でも着られますよ」という思いがけない言葉に勇気をもらい、「それなら茶道教室に着て行って見よう」という気持ちになりました。
「黒っぽい帯を合わせるといい」、と今まで、呉服店や着物をよく着る方から言われることがありましたが、もう今更新しいものを買い、古いものと合わせるのもどうか?。
それに加えて、母が揃えてくれたもので合わせたい、という気持ちが強くありました。
もう着ることは出来ない、と諦めていた着物を着ることが出来て、今まで溜まっていた宿題を終えたようなホッとした気持ちになりました。見た人がどう思ったかは別です。(^o^)
たまたまこの日午前中テニスに行き、そこで着物の話から仲間の女性に背中を押されたこと・・・何だかこの着物との不思議な縁を感じました。
その時テニスコートでこの話が出なかったら、また、その話をした女性がいなかったら、着ていくことは無かったでしょう。
何か目に見えないものによって、”この着物を着て行く”というストーリーが作られた・・・そんな気がしています。