身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

ミツバチについて

2018年04月03日 10時28分15秒 | その他
ミツバチの仲間は大きくハナバチ類としてまとめられます。
ただし日本でミツバチと名の付くハチは、トウヨウミツバチの亜種とされる在来種の二ホンミツバチと蜂蜜を採取するために養蜂されるセイヨウミツバチしかいません。
二ホンミツバチは野生種ですが、セイヨウミツバチは基本的には飼育されているものです。
同じミツバチの仲間ですが、その生態は少し違います。

二ホンミツバチはセイヨウミツバチと比べて一回り小さく、黄色味が薄いです。
とてもおとなしいハチで、巣のある穴の中に手を突っ込むようなことさえしなければ、刺してきません。
個人差はあるかと思いますが、もし刺されたとしても、ちょっとチクッとするだけです。「あれ?今の刺されたの?」といった程度で、かゆみは出ますが後にひく痛みはありません。


二ホンミツバチはセイヨウミツバチよりも一回り小さく、黄色味が薄いです。
性質はおとなしく、巣に触れるほど近づいて攻撃的なことをしなければ刺してきません。

それに比べるとセイヨウミツバチは二ホンミツバチより一回り大きく、黄色と黒色の模様の色が濃く鮮やかです。
養蜂のために飼育されていますが、巣のそばに近づくだけで警戒して刺してきますので注意が必要です。
刺されるとその瞬間にグサッとくる痛みがあり、後からジンジンした痛みとともに腫れてきます。
二ホンミツバチよりも大雑把に1.2~1.3倍の大きさはあるので、針も大きいですし毒の量も多いためです。


セイヨウミツバチは二ホンミツバチよりも一回り大きく、黄色味が濃いです。
性質はなかなか攻撃的で、飼育されていても巣に近づいただけで刺してきます。

春になると冬を越した二ホンミツバチは、旧女王が新女王に巣を譲って自分の産んだ働きバチを引き連れて出ていきます。
これを分蜂といいますが、その際二ホンミツバチの大群がブンブン飛ぶ光景も見られます。
もう何年も前になりますが、港北区内でも二ホンミツバチの大群の中を日常と変わらず人々が平気で歩いていらっしゃるのを見たことがあります。
多分、この町は緑が多いため二ホンミツバチが定着して生息しており、毎年のように分蜂が行われているのかもしれあせん。
そのため住民の方たちは、春の風物詩くらいに捉えていらっしゃったのではないでしょうか。


二ホンミツバチの働きバチ(真ん中の左側)とオスバチ(真ん中の右側)。
働きバチはみな雌バチです。


セイヨウミツバチの女王バチ(周りのハチよりも大きな真ん中の大きな個体)

たとえ町なかであっても、戸外に出れば野生の昆虫たちや野鳥たち、草花が見られるのは当たり前のこと。
ミツバチは花粉を運んで野菜や果物を含めた植物の実を成らせたり、蜂蜜を提供してくれたり(人間が勝手に採取しているだけですが)と、人と関わりが深く、多くの恩恵を与えてくれている昆虫です。
無暗に怖がったり、いたずらなど攻撃的なことをぜず、静かに見守っていただきたいものだと思います。


ユキヤナギの花に止まるヒメハナバチ


コメント
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