うかうかしている内にすっかり更新が遅れてしまいました。
後2ヶ月ほどで個展なので 何となく気持ちが落ち着かないというのが一つの理由
もう一つは<今日の花>を描くのに随分時間がかかったこと。
いずれにせよ これから個展が終わるまで更新の間隔が空くと思いますが
どうぞ気楽に見に来て下さい。
では 「かぐや幻想」の完成作
「かぐや幻想」412×506mm ED 70 21色30回刷り
青貝・赤貝・中金・虹彩・銀の5種類の箔を使用
原画も二転・三転した結果 この様な作品に仕上がりました。
この「竹取物語」 ご存知の方多いと思いますが意外と長い物語です。
大まかに云えば 竹から生まれた月宮人が最後に月に帰って行く話しなのですが
その間には求婚にまつわる人間探求のような物語が挟み込まれている長編小説です。
すべての episode を盛り込むのは無理なので
結局 私が小さい頃に絵本で読んで一番印象に残り続けた imege 最後の月に帰るシーンを取り上げました。
私がお伽草子や昔話に強く惹かれるのは 物語の背景に自由な想像を助ける 圧倒的な「自然」があるからです。
背景ではなく この「自然」こそ すべての物語の主人公ではないか とも思っています。
物語だけではなく 昔の人達は
この世の主人公は人間ではなく「あるがままの自然」である事を充分知っていたのでしょう。
自然の中の自分達という自覚があるからこそ 大事にし 恐れもしたのではないかと思います。
というところで
随分手間のかかった<今日の花>は 「曼珠沙華」です。
今盛んに咲いている別名「彼岸花」 我が家の近所にも沢山咲いています。
群生している様は見事です。
この花 花が咲く時は葉が無く 葉が出ている時は花が無いので
葉は花を想い 花は葉を想う相思相愛の花とも云われているようです。