-アラジンストーブ メンテナンスと販売- 暮しの道具とストーヴ『KEM-G』

芯上下式石油ストーブのメンテナンスと在庫ストーブのご紹介などなど
(石油機器技術管理士の資格を取得しています)

アラジン シリーズ#32のメンテナンスの巻

2015年02月15日 | 日記

最近、日本各地から、ブログを見たけど我が家のストーブは直せるかという

お問い合わせをいただくようになってきました。

本当にありがたいことです。

 

 

さて今日は、新潟のS様からお預かりした「アラジン シリーズ#32」のお話です。

 

 

 

#32は、#25の後継機種で、数あるアラジンのうちでも、ほとんど見かけることの無い珍しい機種。

 

#32の特徴は、対震消化装置の機構です。

#25の対震消化装置は、ストーブが転倒すると、筒の上部から炎めがけて蓋が

落ちてきて火を消すタイプでしたが、

#32は、蓋をかぶせて炎を消す方法は同じなのですが、筒の上部に重りが付いていて、

揺れを感じると、その重りが外れて蓋がかぶさる機構に改良されています。

 

 

何のことだかさっぱり分からないでしょうから、写真をご覧ください。

 

まず、最初は炎めがけて上から落ちてくる 『 蓋 』 です。 (円盤といったほうがいいかな?)

 

この円盤が、炎の上に覆いかぶさります。

 

 

そして、筒の上部にある 『 重り 』 です。

 

 

ブレブレ写真でスイマセン。

真ん中に突き出ている棒の先端にぶら下がっているのがおもりで、

下部にある円盤と棒でつながっています。

大きな揺れを感じるとおもりが棒から外れて下に落ち、

そうすると、つながっている円盤も下に落ちて炎にかぶさり、火が消えるという仕掛けです。

 

ちょっとマニアックでしたか。

 

いろんな機構の対震消化装置がありますが、

これを考えた当時の技術者の人たちは楽しかったでしょうね。

 

 

 

今回も、丁寧に分解して、ひとつ一つ部品を磨いて、そして元通りに組み上げて。

またこれで一台、立派な暖房器具として復活しました。

 

骨董市ではいつも、アラジンは大事に使えば50年は大丈夫だとお話しています。

 

新潟のS様、お持ちの#32はまだまだ大丈夫です。 

新潟は雪が多くて大変だと思いますが、暖かい冬をお過ごしください。