明石公園内にあるこの杏色・一重の梅は、以前から気になっていた。
公園内に植栽されている梅に、名札など掲げられてはいないから、紅梅、白梅で済まされているのだけれど
この梅の花色は、紅でも白でもない。
薄桃色だからどう呼べばいいのだろう?と、時折困ったなぁの声も聞こえる。
カメラを向けているとやはり尋ねられることも多い。
「鶯宿(おうしゅく)」と呼ばれている実梅だろうかとも思うのだけれど、間違って口にするのはご法度
そう思うから「梅で良いんじゃないですか?」とお茶を濁している。
▲ 杏・一重 鶯宿(おうしゅく)だろうと推測している梅 ▲
果樹用の「鶯宿」は一重・実梅。
「鶯宿梅(おうしゅくばい)」と呼ばれている花を観賞するための白・八重咲種は別品種
(2024.02.08 明石公園)
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(2024.02.09 明石公園)
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▲ 杏の花 ㊧普通見かける杏の花 ㊨かなり白っぽい杏の花 梅の樹皮と違って赤みを帯びている。▲
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【大鏡と鶯宿梅】
昔々の大昔になってしまった高校時代、今とは比べようもないほどに雑学を詰め込んでいた。
現代国語よりも漢詩・漢文の方が面白かったのは、辞書を片手に文字そのものを解読?しなければ
到底理解できなかったからだ。
もちろん、現国ではなく古文が面白かったのは同じ理由からだったのだろうと
殆ど辞書の類は処分してしまった今にして思う。
「鶯宿梅」という名前は、古文の中の「大鏡」にあった。
掻い摘んで書くと、御所清涼殿の梅が枯れてしまったので家臣が京中を探し回り、探し当てて
その梅を掘り起こして帝に差し出させた。
持ち主は『勅なれば いともかしこし鶯の 宿はと問はば いかがこたえむ』の詩を短冊に認め樹に添えた。
その梅の樹の持ち主は紀貫之の娘(紀内侍)で、父の形見として大事に育てていたものだった。
蛇足だけれど、御所清涼殿の前には「左近の桜」「右近の橘」があるのだけれど
昔は「右近の梅」だったそうで、この逸話も高校時代に覚えた。
一年後輩の才女・橘悦子に「右近」の渾名を献呈?折にも、この逸話が登場したから
やはり雑学の類が幾らでも頭に沁み込ませることが出来た頃だと思う。
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須磨2024白系 赤・桃系 明石2024白系-1 赤・桃系-1 赤・桃系-2 赤・桃系-3 杏系-1 杏系-2
須磨2023白系-1 白系-2 赤・桃系-1 赤・桃系-2
須磨2022白系 白系(青軸性) 桃・赤系
桃系-1 桃系-2「大盃」 桃系-3 赤系 白系-1 白系-2(青軸)
須磨の梅 白系 桃・赤系 今年の開花前・冬芽 須磨 2021-1 2021-2 ウメ2020
明石公園の梅2022 白系 赤・桃系 杏色系
明石公園2023赤・桃系-2 白系-3
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