北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

米倉三貴さん

2015-06-27 05:54:51 | 日記
もう、どなたに紹介されたかも思い出せないのですが、建築パースの下書きのアルバイト

をしていた時期がありました。その「ア-キテクチュラル・レンダラ-」が米倉三貴さんで

した。(今は建築パースを描く人を、そう呼ぶらしい、、、。)

米倉さんの仕事場は下北沢で、駅から商店街を抜けたグレーの瀟洒なマンションでした。

お手伝いしたのは、マンション、オフィスビルなどが多かったのですが、かなり敷地の広

いリゾート施設の鳥瞰パースなどもありました。米倉さん自身は建築ではなく絵画が専門

の方で、僕が渡された建築の平図面や立面図からパースの下書きを、厚手のトレーシング

ペーパー(確かゲートウェイ)に起こすと、米倉さんがそれを絵の具の良くのる用紙にトレ

ースして(どうやってトレースしていたかは判りません、、。)彩色して仕上げるのです。

流石に絵画の方なので、図面ばかり書いている僕らより、はっきり言って全然上手です、

敵いません、、、。


でも、学生時代は苦手だったパースが、彩色は別として、少なくとも起すのは苦でなくな

りました。このブログの「若書きの図面」の何枚かのパースも、その時のおかげです。人間

必要にせまられてでも、やれば何とかなるものなんですね、、、。



検索してみたら、米倉さんの「本業」の絵を何枚か見つけました、、、。(便利ですね。)











(米倉さん、勝手に載せてスミマセン、、、。)



僕は、パースの時の色より絵の色の方が、ずーっと好きです。(当たり前か、、、。)

米倉さんのお母様も絵を描かれる方で、JR中央線で甲府に向かう途中の塩山のあたりから

車窓に見える岩肌の多い山(名前は判りません、、、。)の絵を何枚も描かれていました。

一度、確か渋谷の画廊で「母娘展」をされて、お邪魔した記憶があります。


でも、今はコンピューターでパースもCADの時代だから、下図を起すアルバイトがあると

しても、手では起さないんでしょうね、、、。僕は米倉さんに、ある設計事務所に勤めて

みないかと紹介されて、下図のアルバイトを大学の後輩に引き継いでもらったのですが、

その後輩は米倉さんから、「小山さんは視点の位置や角度や構図が上手で、パースを彩色

して仕上げると、出来上がりが良かった、、、。」と言われた、と言うのです。(つまり、

残念ながら紹介した後輩は、少なくともパースの起しは得意ではなかったようで、、、

すいませんでした、、、。)僕は、建物から視点までの距離をなるべく長くしたかったの

で、部屋の隅から隅まで糸を渡して、小さいけれどもバランスの良い下図を作って、さら

に手作業で拡大して、手間ひまかけて下図を起していたのです、、、。



追記  でも一度だけ、デベロッパーか何かからの直接の注文なのか、米倉さんにオフィ

    スビルの外観をデザインし直してパースを描いてくれ、と言う注文があったみた

    いで、米倉さん、僕に外観を変更して下図を起して、と言うのです、、、。僕、

    やりましたけど、中にはこんな注文する人もいるんですねぇー、、、。



追記の追記  米倉さんのお母さんの描いていた甲州塩山の山は、この岩殿山だと思った

       のですが、違ったかな、、、?


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