北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

学芸員さんの喋り方

2014-10-28 12:59:22 | 日記


昔、高階秀爾さんと言う方がいて、山階鳥類研究所じゃないけど、何となく高貴な感じの

する方で、確か音楽番組などに出演されて解説をされると、その喋り方と言うか喋り口調

も、もの凄く高貴な感じがしました。(私は音楽はチンプンカンプンで、内容はさっぱり

わからなかったのですが、、、お恥ずかしい話で、、、)そこへ行くと、ジャズの評論家

の人の喋り方なんて言うのは、まったく普通の、人によっては「べらんめえ調」だったり

して、「ずいぶん違うものだなぁー」なんて思っていましたが、NHKの「レオナルド・ダ

・ヴィンチの生涯」の案内役の「おっさん(と言っても若いんだけど、、)」の喋り方を、





               2:30 頃から出てくるのが案内役の「おっさん」です。これは
               元の英語版なので、日本語の吹き替えにはなっていません。



林達夫さんが褒めちゃったりした事もあったせいなのか、しばらくして美術番組に出る

ようになった各地の美術館などの学芸員の方の「喋り口調」が、何となく高階秀爾さんの

話し方に似ているように感じてしまったのです。「何で音楽と美術の人の喋り方が同じ

になってしまうんだろう?」と思ってしまったのです。だいたい、オペラのあらすじなど

には、浮気しただの、切ったの腫れたの惚れただのの話もあるわけで、警察の署長さんが

浮気をした話を、高貴な喋り方で説明されても困るんです、、、。学芸員さんは、死んで

しまっている作家さんを、「佐伯は、、」とか「靉光は、、」とか、呼び捨てにすると、

カッコいいと思っているみたいなんです、、、。(僕なんか、「靉」が苗字なのか「光」

が名前なのかさえ判らない、、、。知り合いは息子さんの名前を「日郎」ってつけたけ

ど、、、。)あと50年か100年もしたら、テレビに出てきた学芸員の人に、建築の設計を

していた建築家の人が、「○○は、、」とかって、呼び捨てにされたりする時代が来たり

するんだろうか?

(でも、だからと言って「さん」を付けまくるのも、しんぶん「赤旗」みたいで、丁寧す

ぎるのも如何なものか、、、?「日刊工業新聞」とか「繊研新聞」などの業界紙くらいが

ちょうど良いのかも、、、、。)


追記  

youtubeで小林秀雄さんの喋っているのを見て、びっくりした。高校の時、筑摩の現代国

語の教科書で読んだ「無常といふ事」とは、だいぶ印象が違う。東京の下町の「べらんめ

え言葉」だったのです。ランボーのフランス語なんて思い浮かびもしない、口述と筆記は

別だったのです。松岡正剛さんや内田樹さんは、書き言葉を先に読んで、話し言葉を後か

ら聞いても、そんなには違和感はありませんでした。


追記の追記

確か、「無常といふ事」の中に「中将姫」が出てきたと思うんだけど、折口信夫の「死

者の書」の「中将姫」と同一人物なんだろうか?だとしたら、「死者の書」は昭和10年く

らいで、「無常といふ事」は敗戦後すぐのはずだから、小林秀雄さんは折口信夫の「死

者の書」を、かなり意識して「無常といふ事」を書いたんだろうか?高校の現国の先生は

何も触れなかったけれど、、、。だいいち、日本の高校では、歌人の釈超空としての折口

信夫は教えるけど、古代研究の国文学者、民俗学者としての折口信夫は教えない、、、。

あまりにも危険だからだろうか?


「死者の書」の人形アニメです。ヨルタモリの宮沢りえさんが南家郎女の声をしてます。





リンク切れのようです。こちらから御覧下さい。

http://static.hdslb.com/miniloader.swf?aid=2493442&page=1



追記の追記の追記

すいません。小林秀雄のほうは「玉依姫」でした。ダメですね、いいかげんな事を書いて

は、、、。

http://www2.biglobe.ne.jp/~naxos/tohoku/tamayori.htm

柳田国男の「清光館哀史」も、昔、教科書に載っていました。このお三方が生きていたら

「中将姫と玉依姫」という題か何かで、高校生向けの鼎談でもしてほしいです、、、。

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黄金比

2014-10-18 09:40:09 | 日記
『ラカンの精神分析』と言う本の中で、建築でも良く出てくる「黄金比」が、次のように

、数式を使って説明されています。

   対象をa、私をx、他人をy、とした場合  (yは「他者」でもいいのかな?)

   「私」と「私と他人」は  x:x+y より

 

   


と、思ったが、数式の入力方法を探しているので、以下つづく、、、


やってみたが、「構文エラー」になって、上手く行かない、、、、



ただいま、gooブログに、数式の入力の仕方を問い合わせ中です。


goo事務局より返事が来ました。


日頃よりポータルサイトgooをご利用いただき、誠にありがとうございます。
まず、ご連絡が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
お問い合わせいただいておりました記事本文への数式入力について、
誠に恐れ入りますが、gooブログでは数式は
ご利用できない仕様となっております。
この度は、ご要望に沿えず大変申し訳ございません。

と言う訳で、数式は入力出来ないのだそうです。『ラカンの精神分析』は講談社現代新書

(1278)ですので、申し訳ありませんが、そちらをご覧になって下さい。









多面体の解法の中に黄金比が出て来ます。






もうひとつ






もうひとつ






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「だいふみ」さん

2014-10-16 14:44:27 | 日記
大工の文さんのこと。本当は、田中文男さんと言う方。でも、ただの大工さんではない。

関西方面ならいざ知らず、関東では、日本建築や古建築、社寺仏閣や保存修理の世界では

知らない人はいない。その真木建設は、新宿御苑の近くの、ビルに囲まれたビルの2階か

3階にあって、ビルに囲まれているものだから、昼間から真っ暗。いくら建築基準法の特

例で、事務所建築の事務室の採光は要らないとは言っても、実際に昼間から真っ暗な会社

と言うのも珍しかった。中に入ると物がいっぱいで、人間のスペースがあまりない、、。

ほとんどは本ばかりで、美術系出版社の古建築の写真集や保存修理報告書などで埋まって

いる、、、。どれも厚手の大判の本で、最近の出版事情では考えられないような豪華本。

田中さんの口癖は「天動説と地動説」。「最近の若い奴は天動説だからダメだ!」「自分

は世の中の中心にいて、あれがやりたい、これはやりたくないだの、馬鹿言ってんじゃな

い!」「まず、若いうちは、やっちゃいけない事を覚えろ!」「お天道様が自分の周り

をグルグル回っているって言う天動説じゃなくて、自分の方がグルグル回る地動説じゃな

きゃダメだ!」「現場で役に立つようになってから物を言え!」、、、もの凄く、おっか

ない、、、(当時は、そう感じてしまった、、)。夕方から延々と続いて、6時半か7時頃

になると、東大の建築学科の教授が遊びに来る、(と言うか、飲みに来る、、、どうやら

田中さんが若い頃、東大の建築学科に出入りしていた頃からの「盟友」の方らしい、、)

で、外に飲みに行こうと言う事になって、目指すは西新宿、小便横丁か小田急ハルクの裏

の焼き鳥屋の2階。若いのを引き連れて、新宿通りを新宿駅に向かって歩いていく。そう

なったら、ノンストップ無制限一本勝負、、、、。話す事は、ほぼ、建築の事ばっかり。

はねぎ(変換できない、、)がどうした、合掌はどうだ、、、延々と続きます。(若い人

は、どれだけ勉強になったことでしょう、、、)埼玉の「ものつくり大学」の教授になり

ました。私の知る限り、このケースは、山形県長井市の「山形工科短期大学校」がありま

す。建築好きの子供が進路を探していたら、教えてあげたら?


山形工科短期大学校 http://yit.ac.jp/ です。



追記  田中文男さんの動画を見つけました。


    

    1~4ありますのでクリックして見て下さい。

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どうもそのようだ、、、

2014-10-14 13:21:16 | 日記
インターネット見ていたら、、、軽井沢の不動産会社から、離山の、ある企業の保養施設

(大きい別荘?)が、売りに出ています。


http://www.estate-karuizawa.com/cata/lots.html?itemno=366&class=all&word=&FF=75&NP=5&TOTAL=326&enumber=75

ちょっと、ショックでした。(でも、管理費が510,300円 / 年、町の固都税が約531,861

円 / 年もするんですね。維持するのも大変なんだ、、、。ちなみに、お値段は時価と言

いますか、ASKで、クラッシック・カーの高級外車のようなものでしょうか、、、?)

同じ、軽井沢は愛宕のK別荘は、元NHKのアナウンサーの方が引き継いでくださって、この

保養施設も、そのようになると良いのですが、、、。


http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%AE%B6-%E4%B8%8B%E9%87%8D-%E6%9A%81%E5%AD%90/dp/4560027811


湘南は葉山の、林達夫さんのお友達の家も、どうもそのようです。(こちらは奥村まこと

さんの担当でした。)

何年か前に、熱海のブルーノ・タウトの設計した住宅も、どうもそのようだ、との情報が

建築設計関係者の間で流れた事もありました。

最近、この「どうもそのようだ」が、どんどん増えてきて、さみしい、、、。(中には、

いきなり取り壊されてしまうケースもある。)

設計の仕事をしていて、自分の設計した建物が取り壊されると、過去の自分の人生の、

ある一定の時間が、いきなり「空白」になってしまったように感じる、、、。ポッカリ、

「穴」が空いてしまう、、、。あんなに、大変な思いをして作ったのに、、、何だったん

だろう、、? と、なる。どんな建物でも大切にしてください。もちろん、素晴らしい

設計の建物なら、なおさらです、、、。戦争起して壊したりするの、やめて下さい。

原発で住めなくなるのも、勘弁です。(山下和正さんの、川内村のOMソーラーの別宅、

どうなったんだろう、、?)



中には、「お別れの会」を開いてもらえる、幸せな住宅もあります。




永田昌民さんの設計した「狛江の家」です。すばらしい住宅です。




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丸太

2014-10-13 13:30:09 | 日記
このカトリック新発田教会、東京オリンピックの頃の建築のはずです。当時の、新潟県

新発田市周辺では、どれほどの乾燥した木材の良材が入手しやすく(丸太も含めて、、)

大工さんの技術レベルの高かったことか、、、。(今では考えられません、、、。)

当地、函館市周辺では、近年、材木屋さんの自主廃業や倒産が相次いでおり、良材の入手

状況は、非常に厳しいものがあります。そして、大工さんの高齢化が進み、昔ながらの

「あんちゃん」の頃から修行を積んだ、腕の良い大工さんが引退し始めています、、、。

(みんなもう、65歳とか70歳なのです。)プレカット工法が普及してしまった結果、材木屋

さんは、ホワイト欧州松の集成材しか扱おうとしません。(地方都市では、特にその傾向

が強いのです。)木部を「現わし」にする図面など、描いてもプレカット工場(材木屋さ

んが兼ねている。)では、見積もりさえしてくれません。(私の事務所は、当地のいくつか

のプレカット工場では、もしかしてブラックリストに載ってしまっているかも知れませ

ん、、、。)角材でさえ、そうなのですから「丸太」になると絶望的です。「あんた、

何言ってんの?」って、感じです。良心的な工務店が何とか対応しようとしてくれても、

時間も手間もかかるのに、「相見積もり」では、こちらも申し訳なくなってしまいます。

建築基準法とローンや火災保険料のシステムは、「ゴチャゴチャ言わずに、木材をブラス

ターボードで囲って、ビニールクロスを貼れ!」と言っている様なものです。

私が、「東京オリンピックの前くらいの古き良き時代に、住宅の設計したかった。」と書

いた理由、お判りいただけますか? 学生の時、学校に吉村先生が特別講義に来てくだ

さって、「今、昔の下町の町屋のような建物を作ろうと思っても、予算に合わないんだ

よ。」と、おっしゃっていました。それから、もう、さらに40年も経っているのです。


写真は、そのホワイト欧州松の集成材の品質表示ラベル





そして、昔ながらの「手板」を作って、このブログの最初の三階建て住宅を、手で「墨付

け」「切り込み」をしてくれた、佐藤棟梁。(たぶん、50代後半くらい、、、) 

ありがとうございました。


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