北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

もう一人の政治家

2015-08-07 17:25:41 | 日記

無頼の生活をしていた早稲田のアパートの頃、僕は早稲田の古本街にもよく行きましたが

、池袋駅西口の本屋さん「芳林堂」まで足を伸ばすこともありました。でも、お目当ては、

申し訳ありませんが、「芳林堂」さんではなく、上の階の「高野書店」さん。ここは、確か、

社会科学関係の本が充実していて、珍しい初版本がガラスのケースの中に並んでいたので

す。


その時、お金も無いのに無理して手に入れたのが、この本






釈超空(折口信夫さん)の歌集「古代感愛集」(こだいかんないしふ)の初版本です。(装丁

も著者ご本人。重版なんてあったんでしょうか?でも、ある時、飼っていた猫が爪を立て

て、セロハン紙のカバーごと背表紙を破かれてしまいました。トホホです、、、。)


池袋から早稲田に帰るには、東京音大のあたりから鬼子母神を抜けて、どこかで目白の

台地から、下の神田川のほうに下りることになるのですが、たまには違う坂でも探すかと

思って、歩いていて出会ったのが、この方






田中角栄さんです。(浅沼享子さんも一期だけ衆議院議員をされていたので、「もう一人の

政治家」なんです、、、。写真の右は早坂茂三秘書、函館出身。)



Google Map





上のGoogle Mapで、目白通りから、緑の多い田中角栄邸の手前の路地を入っていったら

ば、角栄邸の裏木戸(庭木戸)の近くの路上で、角栄さんと、若い秘書とおぼしき男性と、

近所の「おばさん」?(和服を着ていたと思う、、、60歳半ばくらい、、、?)の三人が、

なにやら立ち話しをしていたのです。ロッキード事件の何年も後ですが、角栄さんはまだ

脳梗塞になる前だったのか、まだまだ眼光鋭く、「なんだ、この若いのは?」みたいに、僕

は睨まれてしまったのです、、、。すぐに角栄さんだと判りましたが、一応、日本国民と

して、一方的にではありますが、従前より存じ上げていた方だったので、僕は会釈をしま

した。角栄さんは睨みっぱなしです、、、。



会釈をして通り過ぎたのはよいのですが、残念ながら、その路地のクランク状に折れ曲が

った先は行き止まりで、目白の台地からは下りられなかったのです、、、。


僕は仕方なく引き返したのですが、三人はまだ立ち話をしていて、僕は、また会釈をした

のです、、、、。角栄さんに、また睨まれてしまいました、、、。


せっかくの世間話の邪魔をして、すいませんでした、、、。(だってあの頃、家の中にば

っかり居たんでしょうから、、、。)




追記  たしか、T字路の角のマンホールのあたりに、角栄さんと御婦人と若い秘書の方が

    立っていたような、、、。右のこんもりした樹々が『角栄御殿』。


    





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