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北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

申請主義

2014-09-27 19:01:54 | 日記
恥ずかしながら、この商売、ウン十年もやっているのですが、、、初めて聞きました、

この言葉。建築確認申請にしても、道路位置指定の申請にしても、日本の役所は「申請

主義」なんだそうです。どう言う事かと言うと、日本の役所は申請者が正しい書類を提出

していると言う前提で、その書類を受け付けて処理しているのであり、本当に正しいかど

うかは判らないし、確認する事もない、これを「申請主義」と言うのだそうです。確かに

敷地の大きさ、長さ、地形などを、役所の係員の方が、いちいち現地にまで行って確かめ

たりしていたら大変です。それは判るんですけど、、、。例の、このブログの最初の住宅

の「つっこみ道路」。道路?の巾の一番狭い所は2m60cmしかない、両側ともブロック塀。

調べてみると、戦前(!)に道路位置指定を受けている。(当時だから尺間法で3m64cmくら

い)ですが、現在は法42条2項道路で、道路中心から2mずつ合計4mは、生垣や垣根ならとも

かく、ブロック塀のような強固な工作物はご法度のはず、、、。いくらなんでも、戦前

と敗戦後の5~6年の間にに異形鉄筋入りのブロック塀はないでしょうよ、、、。)で、建

て主さんからも、何とかならないの?と言われて、行って来ました市役所の建築行政課。

そこでいきなり言われたのが例の文言「日本の役所は申請主義なんです。」(他所の国は

どうなっているのか知らん?)「たとえ戦前だろうが、役所は関係する地権者の同意と、

申請図書の道路中心などを正しいと言う前提で指定しています。(なんせ申請主義ですか

ら、、、)しかし残念ながら役所としては、今現在の指定道路の道路中心の位置がどこか

は判りません。件のブロック塀が、道路中心から2mの中にあるかどうかは、役所として

は判りません。わからないものを是正勧告?したり行政指導?は出来ません。」「はぁ?」

いつから、この国はカフカの『城』になってしまったの?もうイヤ!もう、こんな国イヤ

。やっぱり、トボトボ家に帰りました。(ダメだ、こりゃ、、、、、。)



それでも工事を請け負ってくれた、函館の(株)N成田の成田社長さん本当にありがとう

御座いました。2m60cmを前にして、見積もりもしてくれなかった建築業者さんもありま

したので、、、、、。大工さん達も業者さん達もとても良くしてくれました。感謝。



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