ところが、このクノッソス宮殿については、 ハンス・ゲオルク・ヴンダーリヒ
という人の書いた『迷宮に死者は住む』という不思議な本があるのです。
その本によると、クノッソス宮殿の床や浴槽は石膏(せっこう、gypsum)で出来ており、
実用性は全く無く、中国の兵馬俑や日本の埴輪のように、この宮殿は巨大な死者のための
『墓』だと言うのです。日本人の私には、石膏と言えば、石膏ボードや左官材料のブラス
ターなのですが、
この写真を見る限りは、床や浴槽は石膏(gypsum)には見えないのです、、、。ただ本に
は排水も何もなくて実用性はないというのです。石膏(gypsum)と言っても、石膏ボード
やブラスターではなく、軟石のような石で柔らかくて非常に加工が容易だから建材として
選ばれたのであって、あくまでも実用性はないというのです。
これを軟石膏(CaSO4・2H2O)といい、写真の床の色などに
似ていなくもないのですが、どうなんでしょうか、、、?
これほどの規模で仕上げのものを実用性も無く作るというのは、設計士の僕にはチョッと
考えにくい事で、今でも謎のままです、、、。
追記 ただ、お墓かお墓でないかは別にして、御文庫付属室とクノッソス宮殿は、あま
りにも違いすぎます。
70年くらい前の御文庫付属室は悲しくて淋しい朽ち果てた「むくろ」です。
一方、紀元前のクノッソス宮殿は、今でも人をして明るくてワクワク・ウキウキ
させる何かがあります、、、。
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