北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

鶏と卵

2014-09-30 13:30:33 | 日記
さっき考え事をして、ふと気が付いた。予算が合わないと思ったのか、人工が読めないと

思ったのか、もしくは自社の大工だけでは手が足りなかったのか、木工事に自社の大工

を、わざわざ使わずに(普通は常傭の自社の大工の仕事が発生するので、建築会社はそう

しない、、、大工さんの仕事を作る為に営業して仕事を何とか取ろうとしている側面もあ

るので、、、大工さんを自社で抱えている建築会社は建築会社で大変なのです、、。)、

間に、聞いた事もない会社を挟んで、末端の大工さんに仕事を発注した会社があった。

(その聞いた事もない会社はお神酒だけ地鎮祭の祭壇に供えてあった、、、。)これは、孫

請けとか何次下請けなどと言って、してはいけない事になっている、、、。だけど、、、

してはいけないからと言って正直に自社で直接「仕事が今ないから、その非常識に安い賃

金でもしょうがないや」と言う大工さん達を何とか探し出して、仕事を発注したら、、、

たぶん後が大変だろう、、、、。現場が始まったら、その大工さん達は何かにつけて直接

その元請の会社に不平不満をぶつけるだろう、、、。(ごめんなさい、大工さん達、、、

でも人間だもの、、)賃金そのものは、約束だから言わないとしても、「こんな手間のか

かる、やり方は出来ない」だの「聞いてない」だの「やってられない」だの「もう、こ

の現場はやらない、他の大工探してくれ、おたくの仕事は二度としない」って事になりか

ねない。これじゃ現場はうまく行かなくなってしまう、どころか工期は間に合わなくなっ

てしまうわ、最後は元請の責任問題、、、、。ところが、間にもう一社挟まっていると、

元請は少なくとも、そのての金銭を含む「労務管理」からは解放される、、、。なにか

あっても、間に挟まった下請け会社に「おたくでけ穴(ケツ)持ってってくれよ」で済む。

「○次下請け」などと聞くと、単なる中間搾取の構造かと思うけど、人間社会ってタマゴ

とニワトリのように、どっちが先で、どっちが後だか判らないって事あるのかも、、、。

(要は、普通の賃金で、普通に直接に仕事を発注しないと、物事は上手く行かないので

す。人間だもの、、、。でも仮に設計士に、それをチェック可能な権限を与えたとすると

、中にはそれを逆手にとって悪さをする設計士が出てくるかもしれない、、設計士って、

悪さをしようと思えば、インサイダーでも何でも、いくらでも悪さの出来る立場だから。)



前に、このブログで紹介した函館の(株)N成田さんは、自社に棟梁格の50歳台のベテラン

の大工さんが何人もいて(社長の成田さんの昔からの職人仲間の大工さん達のようで

す。)、直接施工の優良工務店です。私の現場には、その棟梁格の大工さんを何人も入れ

てくれました。(これは最近では非常にめずらしい事なのです。)
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