2月20日(月) 晴れ
ちょっと回想
2/15日の編集手帳に・・・
“おばちゃん”が亡くなった。
映画『男はつらいよ』シリーズで親しまれた女優の三崎千恵子さんである。
90歳という。


◆旅から帰った寅次郎のみならず、映画館の観客にとっても
葛飾・柴又の家があれほど居心地が良かったのは、
気さくで涙もろい三崎さんの“おばちゃん”がいたからだろう。
気がつけば、寅も、“おいちゃん”も、御前さまも、タコ社長も、
いつのまにか皆いなくなってしまった。
◆物語の設定とは知りつつも、「身寄りのないさくらが不憫(ふびん)だな…」と、
ふと思う。
シリーズが終了してもう17年になるのに、不思議な映画である。
(2012年2月15日01時21分 読売新聞)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
告別式が19日、神奈川県のカルチャーBONDS藤沢でしめやかに行われた。
同シリーズでさくら役を演じた
女優倍賞千恵子(70)とさくらの長男満男役の吉岡秀隆(41)、
77年にヒロイン役を演じた女優藤村志保(73)ら約200人が参列した。

弔辞は倍賞が読んだ。「男はつらいよの俳優で残っているのは、
前田吟さん、吉岡秀隆さん、佐藤蛾次郎さん、そして私だよ。
とらやの大黒柱がいなくなってとっても寂しい」。
続けて自身のヒット曲「忘れな草をあなたに」(71年)を披露した。
「♪別れても 別れても 心の奥に…」
ずっと忘れない。その思いを歌にこめた。
三崎さんは、病床で好んで倍賞の歌を聴いていたという。
亡くなる9日前には、倍賞自身が三崎さんの耳元で歌を聴かせたという。
ひつぎには「男はつらいよ」のプログラムや小唄や長唄の本。
愛用の浴衣や飼っていた愛犬に似た犬のぬいぐるみなどが納められた。
遺影は5年前に柴又帝釈天で撮影されたもので、
戒名は「浄芸院真誉寿光泉恵大姉」。
夫で俳優故宮阪将嘉が亡くなった際に同時に受けた戒名という。
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”去るもの、日々に疎し”・・・・
(離れてしまって会わなくなると、だんだん忘れられていくということ)
と言うが、この家族は何年経っても色あせず、
今も何処かで生活している様に感じる。
寅さんがいた場所には何回か尋ねてみた・・が誰もいなかった。
柴又駅には寅さんが雑踏にまぎれ静かに建っている。


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2/15日の編集手帳に・・・
“おばちゃん”が亡くなった。
映画『男はつらいよ』シリーズで親しまれた女優の三崎千恵子さんである。
90歳という。


◆旅から帰った寅次郎のみならず、映画館の観客にとっても
葛飾・柴又の家があれほど居心地が良かったのは、
気さくで涙もろい三崎さんの“おばちゃん”がいたからだろう。
気がつけば、寅も、“おいちゃん”も、御前さまも、タコ社長も、
いつのまにか皆いなくなってしまった。
◆物語の設定とは知りつつも、「身寄りのないさくらが不憫(ふびん)だな…」と、
ふと思う。
シリーズが終了してもう17年になるのに、不思議な映画である。

(2012年2月15日01時21分 読売新聞)
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告別式が19日、神奈川県のカルチャーBONDS藤沢でしめやかに行われた。
同シリーズでさくら役を演じた
女優倍賞千恵子(70)とさくらの長男満男役の吉岡秀隆(41)、
77年にヒロイン役を演じた女優藤村志保(73)ら約200人が参列した。

弔辞は倍賞が読んだ。「男はつらいよの俳優で残っているのは、
前田吟さん、吉岡秀隆さん、佐藤蛾次郎さん、そして私だよ。
とらやの大黒柱がいなくなってとっても寂しい」。
続けて自身のヒット曲「忘れな草をあなたに」(71年)を披露した。
「♪別れても 別れても 心の奥に…」
ずっと忘れない。その思いを歌にこめた。
三崎さんは、病床で好んで倍賞の歌を聴いていたという。
亡くなる9日前には、倍賞自身が三崎さんの耳元で歌を聴かせたという。
ひつぎには「男はつらいよ」のプログラムや小唄や長唄の本。
愛用の浴衣や飼っていた愛犬に似た犬のぬいぐるみなどが納められた。
遺影は5年前に柴又帝釈天で撮影されたもので、
戒名は「浄芸院真誉寿光泉恵大姉」。
夫で俳優故宮阪将嘉が亡くなった際に同時に受けた戒名という。
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”去るもの、日々に疎し”・・・・
(離れてしまって会わなくなると、だんだん忘れられていくということ)
と言うが、この家族は何年経っても色あせず、
今も何処かで生活している様に感じる。
寅さんがいた場所には何回か尋ねてみた・・が誰もいなかった。
柴又駅には寅さんが雑踏にまぎれ静かに建っている。


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