このあいだウィンザー・マッケイの漫画『眠りの国のリトル・ニモ』の話をしたので、今日はそのアニメーションの話。(『ファインディング・ニモ』じゃあないですよ)
日本やアメリカの合作アニメーションで、1989年の作品。日本が絡んでいるんですが、どうやらディズニーみたいな作品を作ろう、ということだったらしく、なんとなくアメリカ的。特にお供のリスが。主人公のお供にリスがいるって時点でディズニーを模した子供向けアニメって雰囲気がばんばん出ているのですが。
ところでこのアニメは、もともとは高畑勲(監督)と宮崎駿(場面設計)が関わっていたのですが、色々あったようで降板。そして近藤喜文さんに回ってきて、パイロットフィルムまで作るのですが、またしても降板。という、いわくつきのアニメなのです。で、音楽とかに有名な人をつぎ込んで、ものすごい大作を作ろうとプロデューサーは意気込んでいたようですが、できたものは、近藤さんのパイロットフィルムに及ばなかったという。
いや、よくできていますよ。作画の人ががんばっています。特に前半。パイロットフィルムをなぞったような展開に加え、スリリングな逃走劇もあって、けっこう楽しめます。しかし、シナリオとキャラクターがちょっと。あまりにも典型的過ぎる登場人物たちにがっかり。またいかにも子供向けでございというストーリーは、後半退屈します。ラスボスが60年代くらいの悪魔の造形ってのもちょっとちょっとという感じだし、わくわくするような要素がないんですよね。前半はそれなりによかったのですが。いいアニメだな、と思ったんです、最初は。子供向けの冒険活劇で、夢に溢れていて。でも次々と明らかになるストーリーと登場人物たちに対しては、もっとどうにかならなかったものかと残念です。ウィンザー・マッケイの原作の奇抜さ、斬新さはどこに行ってしまったのでしょう。
それにしてもこの脚本はないですよ。単純そのもので、うすっぺらなんですよね。悪い奴を倒して、お姫様とキスしてジ・エンド。う~ん。ナイトメアのあのどろどろした黒い物質などは不気味でよかったのに、完全にシナリオが足を引っ張ってますね。
登場人物をもっと洗練させ(いや洗練しすぎてしまっているのか?)、脚本を書き直したら、優れたアニメーションになりそうな予感がします。前半はよかったんですけどねえ。
日本やアメリカの合作アニメーションで、1989年の作品。日本が絡んでいるんですが、どうやらディズニーみたいな作品を作ろう、ということだったらしく、なんとなくアメリカ的。特にお供のリスが。主人公のお供にリスがいるって時点でディズニーを模した子供向けアニメって雰囲気がばんばん出ているのですが。
ところでこのアニメは、もともとは高畑勲(監督)と宮崎駿(場面設計)が関わっていたのですが、色々あったようで降板。そして近藤喜文さんに回ってきて、パイロットフィルムまで作るのですが、またしても降板。という、いわくつきのアニメなのです。で、音楽とかに有名な人をつぎ込んで、ものすごい大作を作ろうとプロデューサーは意気込んでいたようですが、できたものは、近藤さんのパイロットフィルムに及ばなかったという。
いや、よくできていますよ。作画の人ががんばっています。特に前半。パイロットフィルムをなぞったような展開に加え、スリリングな逃走劇もあって、けっこう楽しめます。しかし、シナリオとキャラクターがちょっと。あまりにも典型的過ぎる登場人物たちにがっかり。またいかにも子供向けでございというストーリーは、後半退屈します。ラスボスが60年代くらいの悪魔の造形ってのもちょっとちょっとという感じだし、わくわくするような要素がないんですよね。前半はそれなりによかったのですが。いいアニメだな、と思ったんです、最初は。子供向けの冒険活劇で、夢に溢れていて。でも次々と明らかになるストーリーと登場人物たちに対しては、もっとどうにかならなかったものかと残念です。ウィンザー・マッケイの原作の奇抜さ、斬新さはどこに行ってしまったのでしょう。
それにしてもこの脚本はないですよ。単純そのもので、うすっぺらなんですよね。悪い奴を倒して、お姫様とキスしてジ・エンド。う~ん。ナイトメアのあのどろどろした黒い物質などは不気味でよかったのに、完全にシナリオが足を引っ張ってますね。
登場人物をもっと洗練させ(いや洗練しすぎてしまっているのか?)、脚本を書き直したら、優れたアニメーションになりそうな予感がします。前半はよかったんですけどねえ。