気が向いたままに

木工〜樹脂加工、金属などなど・・・なんでも自作します。

ウォーレンのギター制作記(その7)

2021-02-12 | ギター

今回は写真が少ないです・・・・

ネックを適正な位置にするため少し悩んでおりました。
一体、何ミリ沈めたらいいのか・・・です。
で、Macで作図をして弦高なんかを考慮して、なんとか目処がたちました。
2ミリ沈めます。(厳密には1.7ミリです)

 

まずは前回の続きから、
ネックポケットにできる隙間をうめるため、薄い板を作りました。
材質はヒノキです。

タイトボンドで接着中。
クランプをかけましたが、ボディに傷がつかないようにタオル攻撃です。


24時間後、ボディにあわせて整形しました。


サンディングシーラーで固めて、ここだけ再度、面だしです。

 

ネックをはめてみました。
目指していたのは、ギュっと入って、ネックを固定するネジがなくても
ネックとボディが固定されてる状態です。


ギターの音はネックで決まるって言う説もありますので(僕はまだよくわかりませんが・・・)
できるだけ各部品は密着した状態にしたいワケです。
今のところ、ネックはうまく収まりましたので、ネックを後2ミリ沈める段取りを始めます。


まずはMDF合板を使ってテンプレート作りから・・・・

この画像はまだ途中なのですが、

ネックの形をケガいておいてコーナーに穴を開けてラフカットした状態です。

直線にカットや、ピッタリにするためには電動工具を使います。

ですが、電動工具は爆音なので土曜日のお昼に作業しようと思います。

 

 

つづく

 


ウォーレンのギター制作記(その6)

2021-02-07 | ギター

少し間があいてしまいましたが地味な作業をしてました。

2本のギターの木地調整をしていてサンディングシーラーを5回ぐらい塗って削って、

乾燥後、面出しをしてました。

 

これはフレンチの方、瞬間接着剤で傷を埋めてるところです。

これも同じくフレンチです。

チョンチョンって塗ってゴッシゴッシです。

 

こんな感じにうやむやになります。

これは木地調整の最初の頃です。ここからがちょっと大変でした〜

 

やっと面出しが完了です。

ピックアップキャビティやスプリングハンガー、コントロールチャビティもできるだけ剥離しましたよ。

ボディは後、ネックとのジョイントをしますので、ネックポケットを少し加工します。

まずはスォードの方からです。

ボディのセンターラインを描いておいて、

元々着いていたネックを再度装着して、確認中です。

おお!さすがフェルナンデスですね〜バッチバチの位置にきてます。まあ、当然ですが・・・

 

で、新しいネックですが、前の記事でどうもあやしいって書いてた新品のネック・・・

結果からいいますと、いけそうです!

なぜ大丈夫と思ったかは、また次回の記事で書きますが、このキレイなネックを使うことにしました!

 

といっても加工が必要です。

まずは、ネックのエンド部分、

ウォーレンのギターと同じにするため、丸くアールがかかっていたのを直線でカットして

削って仕上げました。まだクリアーとかは塗ってませんが、今はこのまま。

 

裏面は、ネックのエンドの形を変更しました。

ボディ側を削ろうか迷いましたが、ネックをボディに合わせました。

意外と大変だったのは、裏面のボディとピッタリと合う面です。

ここにブ厚いクリアー塗装が乗っていて、面が出てなかったので削りました。

アップで、この面の形も少し気に入りませんが、今はこのまま・・・

ボディに仮置きして、元のネックの位置と比べています。

ストラトのスケール長は648mmなので、ほぼドンピシャです。

これでスタッドのアンカーの穴が開けれるワケです。

ですが、このネックは元のと比べて少し(約1ミリ)細いので

ネックポケットに隙間ができてしまいそうです。

見た目もあまりよろしくないし、音はここら辺の接合に関わってきますので

これは見逃せないワケです。

 

次は高さ方向を調べます。

まずは元のネックです。

僕はこのギターを初めて見たとき、ネックが高くマウントされてるな〜って感じました。

 

 

新しいネックだと、さらに上がってしまいます。

今回オーナー様はブリッジをボディにベタ付けしたいとおっしゃっていましたので。

この高さは結構重要であります。(ブリッジを上げて調整できないので)

 

話は前後しますが、そういうのもあって、ネックの裏面を削ってました。

元のネックのエンド部分の高さです。

 

こっちは新ネックです。

まだもうちょっとですが、僕はネックはここまでにしてボディ側を少しザグろうかと考えています。

隙間の加工もあるし同時にやればそれほど大手術でもなさそうです。

こっちはブリッジの弦までの高さです。

これを狙ってネックをもうちょっと沈めようと思っています。

 

フレンチのネックですが・・・

これも次回の記事で書きますね!(謎!)

 

 

つづく

 

 

 

 


ウォーレンのギター制作記(その5)

2021-01-27 | ギター

前回の記事でジャックプレートの問題を書いて、

すぐにオーナー様が別の部品を送ってくださいました。

 

ザックさん、これで大丈夫です!ありがとうございます!

 

今回、ご依頼を受けているギターは2本ありまして。

もうひとつは・・・・・

 

これです。僕もめっちゃ好きなギターで、ウォーレン・デ・マルティーニはこのギターを

「フレンチ」と呼んでいますので、僕もそう呼ぼうと思います。ww

 

これは僕がトレースして作図したデータです。

で、このギターは実は2016年にボディだけを塗装して完成していました。

それを他所でブログの記事にしていたのを、今回のオーナー様がご覧になり、制作に至ったワケです。

完成していたとはいえ、ジ〜っと見ていると、気に入らないところや、その頃の自分の力のなさなんかが見えて

・・・・これは、そのままでは申し訳ないな〜って思って・・・・

 

気がつくと、バリバリ塗装をはいでしまってました。

もっとキッチリしたギターにします!

 

 

このギターのボディにはスタッドのアンカーが打ち込まれていますので

これをなんとか抜かなくてはいけません。

ん〜どうしようかとネットでアレコレと調べて、いい方法があったので試してみました。

 

まずはアンカーにピッタリの長いネジを取り付けてます。これはM6のネジです。

 

「高ナット」って名前らいいですが、ブ厚いナットと、M6のナットとワッシャーです。

 

それをこんな感じに組み合わせて、長ナットをコンコンと上に打ち付けます。

 

少しづつアンカーが抜けてきました。

結構簡単にいけて拍子抜けですが、無事にアンカーを撤去!

これでやっとボディの面出しができます。

 

まずは、最初のギターと同じく、ネジの穴に埋め木をします。

 

 

この画像はアンカーを抜く前ですが

2つのボディは角のアールが少し違います。

フレンチの方が角ばっててシャープな感じです。

 

2本同時に塗った方が効率がいいので、この後はフレンチの面出しをしていきます。

 

 

 

そうそう!思い出したことがあります。

2016年にこのギターを作っていたとき、立ってギターのボディを拭いていたのですが

スルっと手が滑って、ギターを落としてしまいまして、足の親指に直撃したんです・・・

で、親指の骨が折れましたww

めっちゃ痛かったのを思い出しました。

 

この凶暴なギターは2021年にきっちり落とし前をつけさせようと思います!

 

 

つづく

 

 

 

 


ウォーレンのギター制作記(その4)

2021-01-24 | ギター

ボディの下ごしらえはもうちょっと続きます。

昨日はオーナー様からペグが届きました。

世界のゴトー製であります。

信頼度バツグンの贅沢パーツですね〜

オーナー様の本気が伝わってきます。僕も負けてはいられません!

 

まずは、前回の続きから。

ボリュームの位置を変更しました。穴は9ミリ。

木がチップしないように表と裏から開けました。

うまく開けれてほっとしました。

 

ボリュームポッドを仮に付けました。問題なしです。

ピックアップが付くエスカッションを仮に置いて、元のネジ穴を確認中です。

左下があっていませんね〜

このエスカッションの位置はなにげに重要です。

この部品にピックアッップが付くので、6本の弦とピッタリ合う必要があり、

ずれてしまうと各弦の出力にバラ付きが生じてしまいます。

 

ここは潔く、丸棒で埋めました。

同時にブリッジのスタッドアンカーも埋めました。

スタッドの方はこれよりも太い穴を開けるので、埋めた木は丸ごとなくなってしまうので

キレイに埋める必要はないワケです。

スタッドの穴とピックアップの穴はネックの位置が確定してから改めて寸法出しです。

 

トレモロハンガーのザグリ部分です。

ここにもネジの穴がありましたが同時に埋めました。

こういった母材にすでに穴があって、上からその穴めがけて穴を開ける・・・

という作業は僕の経験上、必ずずれてしまいます。

ここは急がば回れです。

一旦、穴のない状態にして、上からのっかる部品と同時に穴を開ける方が完璧に揃います。

 

ちょっと問題が発生しました。

ジャックプレートなのですが

ストラトの角アールにかかってしまって

 

両サイドが少し浮いてしまうのです・・・

 

ネジを付けるとネジの根本が見えてしまいそうです

 

フレンチの方は面取りアールが小さいので問題なさそうですが

こっちはちょっとどうかな〜って思ってます。

楕円形にするかもうちょっと細いタイプにするか・・・悩ましいところです。

ザックさん、どうしましょうか??

 

 

つづく

 


ウォーレンのギター制作記(その3)

2021-01-22 | ギター

このギターもやっと塗装剥離が完了です。

工業製品としてのギターがやっと楽器になりそうな気がします。

量産のギターは制作のやりやすさからポリ塗装がされています。(高級なギター様は違いますが)

塗装というよりは樹脂のような、厚みが1ミリぐらいあるブ厚い塗装なのですが

この塗装のせいで量産のギターは曇ったような音がします。

これを剥ぎ取って、ニトロセルロースラッカーを使って極薄に仕上げると

スカっと抜けるような、まったく違う音になるんです。

それをオーナー様に体験していただきたいな〜なんて思ってます。

 

 

塗装をはいでみるとたくさんの傷痕がはっきり見えてきます。

このギターは元のオーナーさんにかなり弾き込まれてきたようですね〜

僕がしっかりリペアするからね!

 

こういう深い傷は瞬間接着剤を流して削ればすぐに直ります。

写真はわかりにくいですが、補修した後です。

これはエンド側のストラップピンのネジ穴です。

元の穴がガバガバになったらしく少しずらした位置に開け直しています。

 

ドリルで少し穴を拡大して、きれいにしてから・・・

こういう丸い棒を

打ち込みます。

木部の接着は全てこれ!

タイトボンドです。ギター制作の必需品です。

ホームセンターなどで売っている木工ボンドとは桁違いの接着力です。

出っ張ったところを削って、何事もなかったようにします。

後日、正しい位置に再度開けなおします。

次はココです。

エンド側のジャック穴です。

ここに付くプレートです。オーナーのザックさんが送ってくださいました。

これは4本のネジで留めるタイプなので元の穴を埋める必要があります。

また、元の穴もネジによってサンディングシーラーが割れてしまっていますので

ドリルで拡大して、丸棒を打ち込みました。

 

が!片方を欠けさせてしまいました・・・あ〜

ってことで木で補修中です。

この部分はプレートが付くのでまったく見えないのですが

モデラーのサガでしょうか、直さずにはいれません・・・

削ってツラにして・・

 

サンディングシーラーを塗ってうやむやにします。

これ、お気に入りです。

 

どんどんいきましょう〜

次はボリュームの位置です。少しだけ移動する必要があります。

 

10ミリの丸棒をドリルに装着して、穴とピッタリになるように削りました。

タイトボンドで接着しました。

隣に描いてる線が移動する位置です。

この位置もウォーレンのギターと同じにしました。

少しだけピックアップに近づく感じです。

 

ゴシゴシ削って、うやむやにしました。

この後サンディングシーラーを塗って削ればまったくわからなくなります。

 

後はブリッジのスタッド穴を拡大するのとネックとのジョイントを確定させる作業ぐらいです。

その後は中塗りですが、ギターの塗装では一番重要なんやないかと僕は思っています。

サンディングシーラーを塗って、削ってっていう地味〜〜〜な作業を何回か繰り返します。

 

 

つづく