冬休み。
僕らはやまさんをのぞいたメンバーでこっそり僕の家に集まった。
やまさんに贈る「せんべつ」(お父さんに教えてもらった)を考えるために。
「えっと、皆でお金を出してゲームなんかどう?」これはみずっち。
もちろん却下だ。
「サッカーボールにサインを入れて渡したらどうだろう」これはテンちゃん。
なかなかいいアイデアだけど、やまさんはサッカーはしないので却下。
それになるべくお金がかからなくて出来るものを考える。
僕らの小遣いでは、ゲームはもちろんサッカーボールなんて買えないもんね。
その日は、結局何もいいものが思い浮かばず、お母さんがおやつを持ってきてくれたのをきっかけについつい遊ぶ話となって解散となった。
話が決まらないままお正月になり、僕や皆もおじいちゃんやおばあちゃんに会いに行ったりして、皆で集まる事が難しくなった。
ただ、僕は近くにおじいちゃんやおばあちゃんがいるけど、他の皆は新幹線にのったりしないと行けないところにいたりでまだだれも帰ってなく、一足早く暇になってしまった僕は、家にいても退屈なので公園まで行く事にした。
キュンとおじさん、そしてやまさんちのポンが散歩をしているのに出会った。
ポンはやまさんちが留守の時、おじさんが散歩を仲良しのキュンと一緒にさせてくれている。
「そうだ!おじさんに相談してみよう!」
急に僕は思い立つ。
「おじさん!キュン!ポン!」
公園のベンチでおじさんは僕の話を聞いてくれた。
キュンもなんだか僕の話を聞いているみたいだ。
「うーん」おじさんがうなるとキュンが
「ワン!」って鳴いた。
「そうだ。やまさんちのポンに犬小屋を作ってやったら喜ぶんじゃないか?」
おじさんがいった。
「犬小屋?」
「そうだよ。ポンの犬小屋とても狭かったと思うよ」
僕はポンを見た。
ポンは雑種で、1年前にやまさんが拾ってやまさんちの犬になったが、ポンが思いのほか大きくなってきて狭くなっていた。
大きくなる犬の種類が入っていたようだ。
やまさんもそういえば、「引っ越したらポンの犬小屋新しくしてやらないとな」と言っていたと思う。
「でも、おじさんそんな材料そろえられないよ」と僕が言うと
「大丈夫だよ。おじさんのうちにたくさん廃材があるし道具もある」
おじさんは、実は大工さんだった。
廃材をおじさんが勤める工務店でもらってきてくれると言った。
作る場所もおじさんの家を提供してくれて、おじさんが教えてくれるそうだ。
「そうだね。君たちだけで作るのではなく、やまさんも一緒に作ったらいいと思うよ。一緒に作ると言う思い出がきっと『せんべつ』になるとおじさんは思うよ」
僕はとってもうれしくなった。
「ワン!」
今度はポンがないた。
翌日、僕は帰って来た皆に連絡をした。
今日から、ほとんどの「会社」が始まるらしく皆昨日のうちに家に帰って来ていた。
おじさんは、お正月は「暇」なのだそうだ。
僕らと一緒ぐらいまで休みだよと言っていた。
なのでおじさんが冬休みの間に作ろうという事になった。
まずみずっちに電話。
みずっちの後ろの方でみずっちのお母さんの声がした。
「あんたたち、ついでにそれを冬休みの宿題にしちゃいなさい!」
なんていいアイデア!
僕はまだ全然作ってなかった。
きっと他の皆も一緒だと思う。
テンちゃんにも連絡をしたら大喜びだ。
最後にやまさんに連絡をする。
おじさんとの話でキュンに犬小屋を作ろうと言うことになったと話をすると
「いいの?本当に。うれしいよ!」と喜んでくれた。
早速、その日僕たちはおじさんの家に集合して、まずやまさんが「キュンの理想の家」をかいた。
おじさんがその絵を元に板の大きさを決めてくれて、僕らはそれをのこぎりで切った。
「よーい!どん!」で切り始めて、だれが1番早いか競争!
僕が優勝した。
みずっちはのこぎりが使えなくて困っていた。
僕らは大笑いした。
その日は、板を切るだけで終わり、次の日またおじさんの家に集まって今度は組み立てて釘を打つ作業。
今日は、テンちゃんのお母さんが作ってくれたパウンドケーキと僕のお母さんが持たせてくれたシュークリームでとても豪勢なおやつだった。
ただ、おじさんも一緒に食べて
「おじさんにもいい思い出になったな。これからポンがいなくなって寂しくなるな・・・キュン」と言ったので僕らは少ししょんぼりとなった。
中学生になっても、僕らはおじさんとキュンに会いに来るよと僕らは言った。
それに僕は、おじさんと一緒に犬小屋を作っていて、大人になったらこういった仕事がしたいと思った。
おじさんのところで修行をすると言うとおじさんはうれしそうに笑った。
その日の夕方、ポンの家は完成した。
とてもでかい犬小屋だ。
冬休みの宿題で学校に出すのはでかすぎるけど、まあいいだろう。
おじさんの家は、学校の目の前にあり僕らはそこから4人で学校に運ぶ事にした。
最後に、やまさんが板切れにペンキで「ポンの家」と書いて釘で打ちつけた。
そして、小屋の後ろに「ほくろクラブ株式会社作成」とテンちゃんが書いた。
僕らはほれぼれと見た。
とても素敵な家だ。
少し屋根が傾いているし、かなりおじさんが手伝ってくれたけど。
僕らはその犬小屋の前で、おじさんとポンとキュンも一緒に夕日を背にして記念撮影をした。
そうして、僕らの小学校最後の冬休みは終わった。
帰って来てやれやれと思っていると夕飯を作っているお母さんが
「勇気。書初めは終わったの?明後日から学校だよね」と言った。
あわわ・・・。
まだ、「冬休みの宿題」は全然終わってなかった。
明日一日で出来るかな・・・。
僕らはやまさんをのぞいたメンバーでこっそり僕の家に集まった。
やまさんに贈る「せんべつ」(お父さんに教えてもらった)を考えるために。
「えっと、皆でお金を出してゲームなんかどう?」これはみずっち。
もちろん却下だ。
「サッカーボールにサインを入れて渡したらどうだろう」これはテンちゃん。
なかなかいいアイデアだけど、やまさんはサッカーはしないので却下。
それになるべくお金がかからなくて出来るものを考える。
僕らの小遣いでは、ゲームはもちろんサッカーボールなんて買えないもんね。
その日は、結局何もいいものが思い浮かばず、お母さんがおやつを持ってきてくれたのをきっかけについつい遊ぶ話となって解散となった。
話が決まらないままお正月になり、僕や皆もおじいちゃんやおばあちゃんに会いに行ったりして、皆で集まる事が難しくなった。
ただ、僕は近くにおじいちゃんやおばあちゃんがいるけど、他の皆は新幹線にのったりしないと行けないところにいたりでまだだれも帰ってなく、一足早く暇になってしまった僕は、家にいても退屈なので公園まで行く事にした。
キュンとおじさん、そしてやまさんちのポンが散歩をしているのに出会った。
ポンはやまさんちが留守の時、おじさんが散歩を仲良しのキュンと一緒にさせてくれている。
「そうだ!おじさんに相談してみよう!」
急に僕は思い立つ。
「おじさん!キュン!ポン!」
公園のベンチでおじさんは僕の話を聞いてくれた。
キュンもなんだか僕の話を聞いているみたいだ。
「うーん」おじさんがうなるとキュンが
「ワン!」って鳴いた。
「そうだ。やまさんちのポンに犬小屋を作ってやったら喜ぶんじゃないか?」
おじさんがいった。
「犬小屋?」
「そうだよ。ポンの犬小屋とても狭かったと思うよ」
僕はポンを見た。
ポンは雑種で、1年前にやまさんが拾ってやまさんちの犬になったが、ポンが思いのほか大きくなってきて狭くなっていた。
大きくなる犬の種類が入っていたようだ。
やまさんもそういえば、「引っ越したらポンの犬小屋新しくしてやらないとな」と言っていたと思う。
「でも、おじさんそんな材料そろえられないよ」と僕が言うと
「大丈夫だよ。おじさんのうちにたくさん廃材があるし道具もある」
おじさんは、実は大工さんだった。
廃材をおじさんが勤める工務店でもらってきてくれると言った。
作る場所もおじさんの家を提供してくれて、おじさんが教えてくれるそうだ。
「そうだね。君たちだけで作るのではなく、やまさんも一緒に作ったらいいと思うよ。一緒に作ると言う思い出がきっと『せんべつ』になるとおじさんは思うよ」
僕はとってもうれしくなった。
「ワン!」
今度はポンがないた。
翌日、僕は帰って来た皆に連絡をした。
今日から、ほとんどの「会社」が始まるらしく皆昨日のうちに家に帰って来ていた。
おじさんは、お正月は「暇」なのだそうだ。
僕らと一緒ぐらいまで休みだよと言っていた。
なのでおじさんが冬休みの間に作ろうという事になった。
まずみずっちに電話。
みずっちの後ろの方でみずっちのお母さんの声がした。
「あんたたち、ついでにそれを冬休みの宿題にしちゃいなさい!」
なんていいアイデア!
僕はまだ全然作ってなかった。
きっと他の皆も一緒だと思う。
テンちゃんにも連絡をしたら大喜びだ。
最後にやまさんに連絡をする。
おじさんとの話でキュンに犬小屋を作ろうと言うことになったと話をすると
「いいの?本当に。うれしいよ!」と喜んでくれた。
早速、その日僕たちはおじさんの家に集合して、まずやまさんが「キュンの理想の家」をかいた。
おじさんがその絵を元に板の大きさを決めてくれて、僕らはそれをのこぎりで切った。
「よーい!どん!」で切り始めて、だれが1番早いか競争!
僕が優勝した。
みずっちはのこぎりが使えなくて困っていた。
僕らは大笑いした。
その日は、板を切るだけで終わり、次の日またおじさんの家に集まって今度は組み立てて釘を打つ作業。
今日は、テンちゃんのお母さんが作ってくれたパウンドケーキと僕のお母さんが持たせてくれたシュークリームでとても豪勢なおやつだった。
ただ、おじさんも一緒に食べて
「おじさんにもいい思い出になったな。これからポンがいなくなって寂しくなるな・・・キュン」と言ったので僕らは少ししょんぼりとなった。
中学生になっても、僕らはおじさんとキュンに会いに来るよと僕らは言った。
それに僕は、おじさんと一緒に犬小屋を作っていて、大人になったらこういった仕事がしたいと思った。
おじさんのところで修行をすると言うとおじさんはうれしそうに笑った。
その日の夕方、ポンの家は完成した。
とてもでかい犬小屋だ。
冬休みの宿題で学校に出すのはでかすぎるけど、まあいいだろう。
おじさんの家は、学校の目の前にあり僕らはそこから4人で学校に運ぶ事にした。
最後に、やまさんが板切れにペンキで「ポンの家」と書いて釘で打ちつけた。
そして、小屋の後ろに「ほくろクラブ株式会社作成」とテンちゃんが書いた。
僕らはほれぼれと見た。
とても素敵な家だ。
少し屋根が傾いているし、かなりおじさんが手伝ってくれたけど。
僕らはその犬小屋の前で、おじさんとポンとキュンも一緒に夕日を背にして記念撮影をした。
そうして、僕らの小学校最後の冬休みは終わった。
帰って来てやれやれと思っていると夕飯を作っているお母さんが
「勇気。書初めは終わったの?明後日から学校だよね」と言った。
あわわ・・・。
まだ、「冬休みの宿題」は全然終わってなかった。
明日一日で出来るかな・・・。