北海道に来ています。
幸運なことに、関係各位のご協力を得ることができて、13人の中国残留孤児・残留婦人・サハリン残留邦人の方々にインタビューすることができました。
とりわけサハリン残留邦人のお話は、私にとっては今回初めてで、そのあまりにも不条理な長い年月、はかり知れない苦しみ・悲しみを、私自身どれだけ理解できたのか、また、伝えられる映像インタビューになっているのか、疑問です。
例えば、トさんが「ひもじかった」と言う。それは「毎日ひもじい」、「瞬間瞬間ひもじい」、「ずっと何年もひもじい」、「ひもじくない時がなかった」であって、「ひもじい」を経験したことのない私の世代以降の人間が、真に理解できることなのだろうか?経験のない「空腹がエンドレスに継続している状態」を、一時的な「空腹」としてしか捉えることができないのではないか?
コルホーズの氷点下30度での過酷な労働、彼が一番言いたかったことなのに、ビデオを聞き返してみると、もっともっと掘り下げるべきところをスルーしている。彼の言いたかったことが深まっていない。インタビュアーの力量のなさを痛感します。ソ連についてほとんど何も知らない。たぶん20代の頃、「収容所群島」と「イワン・デニーソビッチの一日」(ソルジェニーツイン)を読んだことがあるくらいです。
もう少し勉強をしてから、また臨みたいと思います。インタビューに協力してくださった北海道の皆様に、感謝申し上げます。
どうぞご意見、ご感想など、お寄せ下さいませ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます