ハーレクイン小説(アメリカのスーパーのレジ横で売ってるロマンチックな恋愛本/日本で言えば純文学のレディースコミックみたいなもの?)の代表作という感じで有名だけど、どちらかといえば古典ではないのかな?
と思って読んでみたら、もろ昼間にTVでやってるソープオペラのような内容だった。
綺麗な人たちが家の中で喧嘩三昧という。
アーンショウの屋敷が建ってる場所は磁場でも悪いのか、あの家に入ったら、もれなく誰でも汚らしい悪態をつくグールのような人間になる。
主題歌が好きだった。前奏も好きだし、オルゴールのような鈴を転がす声も良い。
昔「恋のから騒ぎ」という明石家さんまが出てた恋愛?の番組の冒頭部分で流れてた。
さぞかし可愛らしい性格の女の人なんだろうなと思ってたが、歌詞をよく見たら違った。
サビの部分の英語が:
「♪ ヒースクリフ(精悍な恋人)! 私よ、キャシーよ。 ただいま。
帰ってきたわ。 外はとても寒いの。 この窓から入れてよ」
え?? 普通、人はドアから入るよね。心の窓かな?
「♪ ほほほほ~」 なぜそこで笑う。
「♪ ちょうだい。 あなたの魂を・・・」 心を奪われる的な?
「・・・つかんで持ち去りたい」 逃げて!ヒースクリフ逃げて~
「♪ そうよ、 私、キャシーなのよ」
ここを「お岩さん」に替えたら、状況がよく呑み込めそうだ。
大変恐ろしい。
しかも、これ公式テーマソングではなくて、ケイト・ブッシュという歌手が作ったイメージソングらしい。
PVは美しいけれども、赤いドレスと踊りで完全に世界観を網羅した上に、はるかに通り越してて、
その人はこれを「ねぇ私ヒロインみたい?綺麗でしょ?」という気持ちで作ったのか、それとも「女の執念とは、こうも根深い」ということを表したかったのか。
歌を最初に聞いてキャサリンの方がエキセントリックなのかと思ってたら、そうではなくて、本を読んだら、もっと過激な人柄なのは男の方だった。
これって、ヒースクリフが一途で陰鬱で、そして野性的というか野蛮な感じというのが一番大切な要素なのかもしれない。
野性味(直情的、朴訥)がなかったら、ただのストーカーのモラハラ事件になってしまいそうで。
ただ、なんとなく、根は実直なヒースクリフを怒らせたかったというか、本気で人生をめちゃくちゃにしてでもいいから自分と真剣に向き合ってほしい、というような、そんな狂気が伝わってくる。
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