認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の発病原因、治療と予防の方法-万年カレンダ編(D-- 03)

2019-06-01 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

政府が5月16日の有識者会議で、認知症対策の強化に向け、「大綱素案」を発表したとの報道が有りました。素案のポイントは、70歳代の発病をこの先10年間で1歳遅らせること。70歳代の認知症の人の割合を1割減らすこと。発病や発病後の進行を遅らせる為の『予防の取り組み』を推進することが、重要施策とされたもの。

ところで、一口に「認知症」と言っても、様々な種類が数有るのであり、中でも、「アルツハイマー型認知症」が90%以上の割合を占めているのです。一方で、「アルツハイマー型認知症」は、世界中の認知症研究の専門家達から、『発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症である』と主張されているのです。発病の原因については、4つの「仮説」(想定された発病の原因なるものと発病との間の因果関係を未だに立証できないでいる為に、仮説として扱われているということ)が提示されているだけなのです。

4つの仮説の内で、我が国だけでなくて、世界的に通説としての地位に在る(支持する学者の数が一番多いというだけの意味のものであり、単なる憶測であることに注意)のが、アミロイドベータ仮説なのです(我が国では、東大、京大、理化学研究所がその牙城)。アミロイドベータ仮説想定する発病の原因とは、『アミロイドベータというタンパク質が情報を連絡する神経細胞に付着して生じる「老人斑」の持つ毒性が、神経細胞の大量死を惹き起こすことに因り「記憶障害」が惹起されて、その領域が拡大されていくことが原因で、失語失認失行と言った症状(正しくは、失語や失行や失認紛いの症状)を初期症状とする「アルツハイマー型認知症」の様々な症状が発現し、更には、症状の重症化が進行していく』と主張しているものなのです(末期の段階の症状を初期症状と誤解していることに注意)。

有識者会議に参加した専門家の殆どは、アミロイドベータ仮説の信望者と考えられるのです。その有識者会議が提案している具体的な施策の内容はというと、『①運動や社会参加が孤立を防ぎ、予防につながること、②地域の公園や公民館でのスポーツ教室や教育講座等の活用が効果的だ』としているのです。

 上掲の①や②の実行が発病を予防し、発病及び症状の重症化の進行を抑制する効果を生むとの主張の科学的な根拠は何なのかを、有識者会議に参加した認知症研究の専門家とされる全員に聞きたいのです。『①や②を実行することに因り、アミロイドベータの蓄積と老人斑の発生を予防することが出来る』こと並びに『アルツハイマー型認知症の発病を予防することが出来、更には、発病及び症状の重症化の進行を抑制することが出来る』とする科学的で客観的な根拠は何なのか、どのような根拠データを持ち合わせているのかを聞きたいのです。

肝心要の『発病との間の因果関係の存否」というテーマについて、余りにも杜撰な主張内容であり、『支離滅裂な主張』と言わざるを得ないのです。科学的な根拠も無く、裏付けるデータもなく、『単に権威を笠に着ただけのもの』と言うしかないのです(このブログの「D-01」の記載内容を参照してください)。

会議に参加した有識者全員からの反論をお聞きしたいのです。私たちは、このブログで、主張内容と根拠となる脳機能データを詳細に開示してきています。何時でも、何処でも、政府が参加する公開の場で、有識者会議のメンバー全員を相手にして、議論してみたいと切に望むのです。世の為、人の為に極めて多大な貢献ができると考えるからなのです。私たちは、権威ある専門家達の重大な誤りを指摘することだけが目的ではないのです。一日も早く、正しい理解をしてくれて、世界中の専門家達から『原因不明で治らないタイプの認知症』と誤解されているアルツハイマー型認知症」こそが、『早期診断により治せるし、発病自体の予防が可能である』ことを、科学的で、客観的で、根拠となるデータも開示して、議論し、正しい理解をして頂いて、権威ある専門機関としての『あるべき正しい対応』をしていただきたいと願うからなのです。今なら、未だ間に合うからなのです。

マスコミの皆さんも、政府が発表する有識者会議の内容を単に報道するだけでなくて、問題提起する役割を担っていただきたいのです。我が国では、国家の重要な政策論議に関しては、野党が機能していないのですから。アルツハイマー型認知症の発病の有無の診断費用、症状の進行を遅らせるとかの名目で投与される投薬の費用、末期の段階にまで症状が進行してセルフ・ケアに支障が出てきていて介助や介護が不可欠のお年寄りに対する介護の為の費用が天文学的な規模にまで達していて、この先さらに増大する一方と予測されているにもかかわらず放置された儘と言う現在の不条理な状況を正しい方向に向けさせる為に、社会正義を実現する為の世論を形成する為に、マスコミの皆さんも一肌脱いで、重要な役割を担っていただきたいのです。

政府は、有識者会議の『提言』を本当に効果があると信じて居るのでしょうか。政府が本気で予防対策に取り組む意思があるのであれば、私達が先日内閣府に送付した『提言書』の内容と比較してみて頂きたいと切に願うのです。私たちが内閣府に送付した『提言書』の主張内容と提言の具体策とは、北海道から九州に跨る累計452の市町村で展開を指導したものであり、『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の実践』の成果と疫学的な方法による主張内容の実証並びに14689例にも上る「アルツハイマー型認知症」発病患者について集積した膨大な数の/且つ、精緻な「脳機能データ」に裏付けられているのです。

   

二段階方式」の手技を活用した地域予防活動の展開という課題について、市町村による活動が現在下火になっている最大の理由は、『二段階方式』の手技の使用に対する対価(「二段階方式」の手技の「使用許諾契約」の締結に基づく「使用料」)の支払いを契約開始から10年にした為に、有償期間が終了後予算化が不要な事業となり、民間の場合とは異なる対応が起きてしまったからなのです。市町村の場合は、予算化が不要になると地域予防活動を実践する為の人員の配置もなくなってしまうのです。

その一番大きな理由は、おそらく、2010年の『アミロイドβ仮説の登場』と考えられるのです。米国のハーバード大学が先導して世界的な通説となり、我が国では、東大、京大、理化学研究所がアミロイドβ仮説の牙城ともなれば、実績を示してはいても、二人だけの無名の研究所の主張など、見向きもされなくなった筈。実際、厚労省(認知症施策推進室)さえも、アミロイドβ仮説の考え方に賛同し、市町村への通達でも提示しているのです。

 治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症であると言いつつも、早期診断による発見と症状の進行の抑制と銘打って、極めて重度の症状である失語失認失行の症状(実は、紛いの症状)が出てくる「末期の段階」で発病と診断しているのが医療機関の実態なのです。『脳のリハビリ』を実施することに因り、回復させるのが可能であり、症状の進行を抑制することが出来るのが、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階であることも知らないで、高額の診療費が稼げるという以外に何の意味も無いCTやMRIや果てはPETまで持ち出して、もはや治すことが出来ない末期の段階で(「大ボケ」)発病を見つけて(発病のレッテルを張っているだけで無意味な診断)、効きもしない」(治療薬ではなくて、単なる対症療法薬に過ぎない)を処方してもいるのです。アルツハイマー型認知症の診断に際して医療機関は、社会的責任である『早期診断による早期回復の道』を何故追求しようとはしないのでしょうか。現状のやり方を追求する方が稼げるから、ただそれだけの理由なのです。「アルツハイマー型認知症」の診断が専門の医師達に聞いてみればいいのです。発病の原因と彼らが考える(支持する)仮説は、恐らく、誰もが、「アミロイドベータ仮説」と答えるはずなのです。彼等にとって因果関係の存在の有無は、どうでもいいこと。考える必要もないことなのでしょう。何かの際に、『世界的に、アミロイドベータ説が通説であるとされている』からという、言い訳さえあればいいと考えているのです。

 「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」(ただし、食生活は無関係であり、脳の使い方としての「生活習慣」こそが、発病を決定づける核心的な要因)なのです。「アルツハイマー型認知症」は、早期診断小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つける)により治すことが出来るし、発病自体を予防することが出来るものなのです。そのことは、1995年の活動開始以来、私たちが、市町村での住民参加型の『地域予防活動』の実践指導により疫学的方法により実証してきているのです。

私たちは、(有識者会議のメンバーとは正反対に)、『実力は突出したものであるのですが、権威と情報の発信力とが無い』のです。政府が、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による『回復』及び末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状が進行することの抑制による『介護の予防』、更には、発病自体の予防』について、実際に効果のある政策を実施したいと望むのであれば、せめて、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を目的とした『産学共同プロジェクト』に参加している大学(参加している大学は、東大、京大、東北大学との情報を得ているのですが)の専門家達と議論することが出来る機会を与えていただきたいと強く希望するのです。

 何であれ、病気に対しては、『早期診断による回復』が医師及び医療機関の共通の命題であり、社会的責任であるという考え方に反対する医師及び医療機関は無いと考えるのです。一方で、個人医院であれ、大病院であれ、存続を維持する上では、一定規模の売り上げが立ち、利益が出ることも必要不可欠の条件なのです。

ところが、『こと、「アルツハイマー型認知症」に限っては、その本態廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であるにすぎない』ものであるが故に、早期診断による回復も、介護の予防も、発病自体の予防も、正しい対応『CTやMRIやSPECTやPET等の高額の売り上げが稼げる以外に使用の意味が無い機器を発病の有無の診断に活用しない』こととして、更には、半年から1年程度ケースにより症状の進行を遅らせる効果が期待されると製薬会社が言う対症療法薬治療効果が期待できるものではなくて、症状の発現の程度や態様に関わる昂進型/抑制型の対症療法薬に過ぎないのです。従って、症状の進行を抑制する効果は期待できないのです。私たちには、「脳の老化のスピード差」をもたらす「生活習慣」要因という脳機能データがあるのです。上掲の右端の図がそのことを絵で示しています。)の使用を末期の段階の患者だけに投与するよう抑制して、診断を含むあるべき正しい対応』をしていたのでは必要な規模の売り上げと利益を確保することが出来ないのです。但し、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が確認される患者に対しては、介護する側にとっては使用のメリットがあるので、『対症療法薬』の使用にそれなりの意味があると考えるのです。

その意味で、売り上げや利益を上げることが要求されない市町村こそ(市町村だけ)が超高齢社会に特有で最大の懸案事項である、「アルツハイマー型認知症」の予防早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防)という、この時代に不可欠の役割を担うことが出来ると考えるのです。

 『超高齢社会』の先頭を走っている我が国だけでなくて、この先超高齢社会に入っていく世界の他の国々でも、極めて重大で大きな社会問題となる「アルツハイマー型認知症」の治療(治癒)及び予防方法について、その発病のメカニズム及び症状の重症化が進行していくメカニズム並びに治療の可能性の有無という視点からの三段階に症状を区分する基準、症状を治す方法及び発病自体を予防する方法に関わる私たち「二段階方式」の考え方(主張内容)は、近い将来に、必ず『世界標準になる』と確信しているのです。私達が独自に開発し、数多くの市町村での先駆的な活動として実践を指導してきた『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の要となる「二段階方式」の考え方(主張内容)及び「二段階方式」の手技は、我が国だけでなく、世界のどの国の機関と比較しても、抜きん出ているレベルに在るのです。

「二段階方式」の手技は、保健師さんが市町村での活動に全面的に実施できるように「マニュアル」化されていて、主張内容が正しいことは実証されてきてもいるのです。私たちが内閣府に提出した『提言書』(A4版で75ページというボリューム)の実施施策の具体的な内容は、有識者会議の素案とは比較にもならない優れモノなのです(ボリュームではなくて、提言している内容及び予防の為の具体的な実施施策の内容の品質が異次元)。

       

 皆さんが、常日頃、よく耳にする話だと思うのです。

第二の人生」を送っている高齢者、年齢と運動不足のせいもあり、足元がおぼつかなくなってきているお年寄りが、雨が降って、何かの弾みに滑って転んでしまい、挙句の果て、複雑骨折をしたのです。手術後の安静期間が意外と長くて、入院したままになったのです。  

 その為、病院のベッドに臥せったままの生活が、何か月間か続くことになったのです。大きな手術だったせいもあって、病院内を歩き回って、新しい友達を見つけて、世間談議に耽ることも無くて、訪れてきてくれる友達も無くて、来る日も来る日も単調な生活の繰り返し。一人で、部屋でテレビを見て、ただ時間をつぶすだけの生活が続いていたのです。『あーしたらどうなるか、こうしたらどうなるか』等と考えをめぐらす機会が全く無いのです。

その結果として、二つの問題が起きてくるのです。一つは身体の問題です。何ヶ月もの間病院のベッドに臥せったまま、病院の中を歩くことさえしない生活が続くのです。使われる機会が極端に少ない生活が続く結果、足の筋肉が廃用性の萎縮を起こしてきて、筋肉の機能が衰えてきて、歩行することが困難になってしまうのです。

もう一つは脳の問題です。足を複雑骨折し、手術後の安静の為に病院に長期入院することがキッカケとなり、趣味や遊びや交遊を楽しむ機会もなく、ベッドで寝て暮らすだけの、単調な毎日(脳の使い方としての単調な「生活習慣」が続く毎日)、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が4~5ヶ月間程も継続された結果として、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていく結果として、『アルツハイマー型認知症』を発病することになるです(発病の最初の段階である「小ボケ」の段階の症状が出てくることになる)。

注1)九州大学が久山町の全数調査結果として発表している『高齢のお年寄りが、糖尿病を発病し、症状が重いケースの場合には、アルツハイマー型認知症を発病することが多い』との研究結果は、上記で説明したケースと同じメカニズムで発病しているだけのものを、因果関係の存否の評価を誤っている結果の誤解に過ぎないのです。糖尿病の発病とアルツハイマー型認知症の発病との間に直接の因果関係は存在していないのです。医師の指示と要求通りの生活を守っていると、①気力も体力も失う程に体重を制限することを要求され、②摂取カロリーを極度に制限され、③料理の味付けに際しては、摂取により血糖値が急上昇する原因である『砂糖と油の使用』も禁止に近い制限を受ける結果、毎食ごとに『食べること自体が苦痛となるようなまずい食事』を強要され、④食事は楽しみでなくて苦痛の状態となり、その結果として、発病後の強要される『苦痛に近い養生生活』がキッカケとなり、自分なりに頑張って生きて行こうとする『意欲』自体を減退させてしまう結果として、ナイナイ尽くしの単調な日々を暮していく『生活習慣』の継続に因り、『前頭葉』が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが直接の原因で、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるだけなのです(私のこのブログの2017.03.15「B-78」を読んでみて下さい)。

)30歳代や40歳代の若い年齢で、血糖値が極めて高い重度の重い症状を示している糖尿病患者達が、どんな生活習慣を送っていようとも(例えば、医師の指示と要求を無視した食生活、又は、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続)、アルツハイマー型認知症を発病することは絶対に起きてこないのです。糖尿病の発病とアルツハイマー型認知症の発病との間に、直接の因果関係自体が存在していないからなのです。

注2)発病の最初の段階である「小ボケ」(軽度認知症)は、左脳も右脳も運動の脳も(三頭の)全てが未だ正常な機能レベルに在るのです。脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」(三頭立ての馬車の御者)の機能だけが、既に、異常なレベルに衰えてきているのです。医療機関では、頭のレベルを測る為にMMSEテストを実施します。ところが、MMSEテストが測れるのは、左脳と右脳の機能レベルだけなのです。肝心の前頭葉の機能レベルを判定する手技を医療機関は持ち合わせていないのです。「前頭葉」の機能レベルを判定することが出来る(具体的には、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能レベルを個別に及び総合して判定している)のは、世界広しと雖も、私たちが開発した「改訂版かなひろいテストだけなのです。意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」での脳全体の「司令塔」の役割を担っている『前頭葉』の機能が異常な機能レベルに在る段階、私たちの区分で言う「小ボケ」の段階の症状は全て、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを厳密に反映したものとしての症状が発現してくるのであり、この段階で、すでに『アルツハイマー型認知症」を発病していると考えるべきものなのです。

米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断基準である『DSM-4』の規定が発病と診断する上で確認を要求している症状(発病の初期症状として例示している症状)である失語失認失行の症状は、11の下位項目で構成されていて、30点が満点であるMMSEの総得点が一桁にならないと発現が確認されない極めて重度の症状であることも知らないで、初期症状との誤った規定をしている為に、世界中の研究機関に属する専門家達及び世界中の医療機関の医師達が、本当の意味での早期の段階、『脳のリハビリ』の実施により治すことが可能である「小ボケ」び「中ボケ」の段階を見落としてしまう状況を生み出させてしまったのです。世界的な権威が有るが故に、世界中の専門家達(研究者及び医師)を誤らせてしまったということなのです。『DSM-4』の「第一要件」が確認を要求している『記憶障害に起因して発病する』との「想定」自体が重大な誤りであることに気が付かない儘に、未だに「通説」の地位を維持している『アミロイドベータ説』を筆頭にして、「4つの仮説」の全てが、発病の原因を『記憶障害に起因して』という要件を金科玉条として探し求めてきたのです。アミロイドベータの沈着による老人斑が「記憶障害」を惹起させる犯人と想定したのが、アミロイドベータ仮説。タウ蛋白の沈着による神経原線維変化が「記憶障害」を惹起させる犯人と想定したのが、タウ蛋白仮説。脳の萎縮が「記憶障害」を惹起させる犯人と想定したのが、脳の萎縮仮説。アセチルコリンの不足が「記憶障害」を惹起させる犯人と想定したのが、アセチルコリン仮説。世界中の専門機関でさえその程度に過ぎないのです。未だに、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』という視点を持たないでいるのです。

『DSM-4』の規定も、『4つの仮説も』、それらの主張内容は単なる『憶測の類』程度のものに過ぎないのであり、内容的には誤りなのです。客観的で具体的な一つの例を挙げれば、『MMSE下位項目の項目困難度』という事象事実としての「脳機能データ」(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階の症例を含む)が存在しているのです(「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも上る膨大で/精緻な脳機能データ)。「アルツハイマー型認知症」の発病者である場合は、且つ、その場合に限って、『MMSEのテストを実施すると、出来なくなっていく厳密な順番が存在する」ことが、確認されるのです。出来なくなっていくその順番とは、早くから出来なくなっていく順番に言うと、『想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名』となるのです。『DSM-4』の規定も『4つの仮説も』、この事象事実を合理的に、客観的に、科学的な根拠データを提示して、説明することは出来ないのです。このブログで何度も指摘し、問題提起してきているように、他にもデータがいろいろ存在するのです。認知症研究の専門家達(専門機関)とはいっても、失語や失認や失行等の極めて重度の症状、或いは、それらよりも少しばかり軽い症状、末期の段階で発現してくる重度の症状(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階で発現してくる症状)ばかりに目が行っているために、本質が分からないし、治すことも出来ないと誤解しているのです。

 「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)が本態なのであり、早期診断(本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で発病を見つけること)と早期治療(「前頭葉」を含む脳全体が活性化する生活習慣への改善)である「脳のリハビリ」を実施することにより治せるし、発病自体を予防することが出来るのです。医師達が見つけて居る段階が遅すぎるがために(末期の段階である「大ボケ」の段階で発病と診断している)、治すことが出来ないものと誤解しているだけなのです。

 老人斑(アミロイドベータ仮説)が出来たせいでも、神経原繊維変化(タウタンパク仮説)が起きたせいでも、脳の萎縮が進行(脳の萎縮仮説)したせいでもないのです。それらの「仮説」が、発病の原因と想定する要素発病との間には、肝心の因果関係が存在していないのです。『加齢』による機能低下に加重される条件としての廃用性の機能低下(使われる機会が極端に少ない生活習慣の継続起因して起きてくるもの)が進行して、前頭葉の機能が異常なレベルにまで衰えてきたことが発病の原因なのです。

    

アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣が発病の原因)に過ぎないのです。

『第二の人生』を送る60歳を超える年齢の高齢者のみが発病の対象(老年発症)となるという特徴が確認される認知症であり、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因して前頭葉廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して『機能が異常なレベルに衰えてくる』ことが発病の直接/唯一の原因であり(小ボケの段階)、『前頭葉』を含む脳全体の機能について廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行きつつ、さらに異常なレベルにまで機能低下が進行して行くことが症状の重症化が進行していく原因なのです(次いで中ボケの段階及び末期の段階である大ボケの段階へと進行していくことになる)。

廃用症候群に属する老化廃用型生活習慣病(食生活は関係なくて脳の使い方としての「生活習慣」が原因)が本態である「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として治すことが出来ないものではないのです。 

医療機関が見つけている段階が遅すぎるせいで治すことが出来ないだけなのです(末期の段階である『大ボケ』の段階の症状を幾つか確認して初めて発病と診断している為に、治すことが出来ないだけなのです)。「アルツハイマー型認知症」も早期発見、早期治療が肝心なのです。小ボケ及び中ボケまでの段階で発病を見つけて、「脳のリハビリ」(「前頭葉」が活性化する生活習慣への改善を実施)に因り、治すことが出来るのです

自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿ったテーマを発想し、テーマを実行する為の行為の内容や実行の仕方を計画し、実行結果をシミュレーションして、必要な修正内容を比較し、評価し、取捨し、選択して、実行の決断を下すのが、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」という機能なのです。

実行機能と総称される「前頭葉」の個別認知機能太字表記)の機能の発揮度は、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能に左右され/下支えられている(機能発揮上の二重構造)のです。意欲が湧いてこない、注意の集中力を発揮する場面が少ない、注意の分配力(複数の異なったテーマを同時に並行して実行する為に不可欠の機能)の出番が少ない単調な生活習慣が継続する状況下では、出番が極端に少ないことが原因で、廃用性の機能低下が進行していき、それらの機能の潜在的な機能レベル自体が、低下して行ってしまうのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能についての廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことが唯一直接の原因で、『アルツハイマー型認知症』を発病し(「小ボケ」の段階)、症状の重症化が進行していく(「中ボケ」の段階を経由して、最後に末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくる)ことになるのです。

誰の脳にも、「加齢」に起因した機能低下という要因が存在しています(私たちが発見し、「正常老化の性質」と名付けている)。「加齢」に起因した機能低下という要因に加えて、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の異常な機能低下同時に進行していくことに因り、即ち、両要因が同時に存在し進行することに因る相剰効果として、加速度的で異常な機能低下が進行していくその結果として、脳の機能が異常なレベルに低下していくことにより、左脳、右脳及び運動の脳の3頭の馬が牽引する三頭立ての馬車御者である『前頭葉』を含む脳全体の機能レベル直接の反映としての様々な症状(小ボケ、中ボケ及び大ボケの症状)が発現してくるのが、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。


「4つの仮説」の中核を担う学説で、世界的にも未だに通説の地位を維持している仮説であるアミロイドベータ仮説の主張に基づいた「治療薬」の開発が悉く失敗に帰した状況を背景としてなのか、或いは、「AI技術」の進歩によるものなのか、従来とは全く異なった視点からの新たな学説が、スエーデンのカロリンスカ研究所やロンドンに拠点を置くランセット委員会や、我が国では、国立精神神経医療研究センターから提示されてきているのです。極めて多数例の解析手法である「コホート解析」に因り得られた解析結果として、『アルツハイマー型認知症は、生活習慣が危険因子である』と主張するものなのです。但し、私たち二段階方式とは異次元の幼稚なものであり、他に、学歴や食生活(地中海料理やカレー料理や赤ワインなどが挙げられていたり末う程度のもの)があ得られていたりするもの。とはいえ、従来の仮説とは全く異なり、器質的な原因ではなくて、『生活習慣の要因』を挙げてきたことが特徴であり、意味があることなのです。

私たちは、1995年の活動開始時から首尾一貫して、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である』と主張し、450を超える市町村での『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の実践指導により、主張内容が正しいことを疫学的に実証してきたのです。

私たちの主張は、人間だけに特有な『意識的な世界』を対象として、生きた人間の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの精緻な判定及びその機能レベルの直接のアウトプットである「症状」の精緻な判定並びに発病及び症状の重症化の進行をもたらした基礎としての「生活歴」、脳の使い方としての「生活習慣」である生活歴の確認に基づいた、14689例もの膨大な数の『アルツハイマー型認知症』発病患者の「脳機能データ」の解析を基礎としているのです。

 その核心は、意識的な世界を構築し、統合し、統括し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能、左脳、右脳及び運動の脳からなる三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の「御者」である『前頭葉』に焦点を当て、且つ、その機能レベルを精緻に判定することが出来る二段階方式という独自の手技を活用していることなのです。権威が有るとされる機関が、何かをキッカケにして私達と同様の主張を展開し出すと、『トンビに油揚げ』を持って行かれる危険が高いので、私たち独自の主張内容の中核をなすテーマを再度取り上げ、再確認をしているのです。

世界中の認知症研究の専門家達から発病の原因が不明であるとされているアルツハイマー型認知症について、私たち独自の見解である『本態は廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であること』の主張並びにその基礎となる脳の機能面から見た『アルツハイマー型認知症』の発病原因(メカニズム)、症状の重症化が進行するメカニズム(機序)、症状を三段階に区分する基準とその内容、脳の使い方としての生活習慣の改善である「脳のリハビリ」により症状を治す方法、介護の予防、更には、発病自体を予防する方法に関する私たち独自の主張内容に関わる著作権が成立している内容と範囲を再度明確にしておく意図でもあるのです。

私たちだけが世界で初めて解明したテーマでもある『評価の物差し及び実行機能発揮上の二重構造の存在』及び『意識的な世界における注意の分配力の機能の働き方と機能構造』並びに『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方の継続という脳の使い方としての「生活習慣継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行の問題』及びアルツハイマー型認知症の発病患者だけに特有な性質として確認される『MMSE下位項目の項目困難度の指標』(11の下位項目に、出来なくなっていく厳密な順番が存在すること)を示す「脳機能データ」について、過去のブログ内容の一部を引用し、それ等が私たち独自の主張内容であり、著作権が成立していることを明確にしておく意図なのです。



 本著作物「Dー03」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします。

 エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)     

 脳機能からみた認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

 

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