認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

臨時掲載

2015-10-12 | アルツハイマー型認知症の予防と脳の活性化

 富士山の冠雪した姿をお届けします。初冠雪かと思いきや、新聞によると昨日がその初冠雪だったとか。残念!!!

 昨日は、天気が悪かったので、今日のほうがずっと綺麗と、自分を慰めるのです。

何か意欲を落とすキッカケが起きた時、その受け止め方がとても大事なのです。キッカケは、単なる例示であって、キッカケとなる事態や状況や事件が発生した時、それによって立ち上がれないほど意欲を落とすことになるかどうかは、その本人の受け止め方次第だからなのです。

かわいがっていた猫が死んだことがキッカケとなるお年寄りも居れば、東日本大震災を被災して、町も家族も家も過去の思い出もすべてを失ってもキッカケにならないお年寄りも居るのです。

ここで私がキッカケといっているのは、あのことなのです。「えっ!!」、あなた、もう忘れ果ててしまったというのですか。

私がキッカケといっているのは、私のあの文学的な表現「そのことをキッカケにして、立ち上がれなくなるほど意欲をなくしてしまい、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な生活に陥っていく」、そのキッカケのことを言っているのです。

 いろんな種類が数ある認知症の大多数、90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」なのです。

60歳を超えた年齢のお年寄りが、何かをキッカケにして、ナイナイ尽くしの単調な生活を続けていると、前頭葉を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことになるのです。その行き着く先に、アルツハイマー型認知症の発病が待っているということなのです。

「アルツハイマー型認知症」は、世間でいろいろな学者が主張しているようなものではないのです。発病自体を予防することもできるし、本当の意味での早期の段階、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて、脳のリハビリ(食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣の改善)に励めば、治すこともできるのです。

アミロイドベータとかタウタンパクとか、脳の委縮であるとかの発病の原因に関する仮説が主張されていますが、それらはすべて間違っているのです。それらの説はいづれも、アルツハイマー型認知症を発病して、その症状が進み、末期の段階であって私たちの区分で言う「大ボケ」の段階にまで症状が進み、さらにそのまま何年も経過した人の死後の脳の解剖所見に共通して確認される、アミロイドベータの蓄積による老人斑とか、タウタンパクの蓄積による神経原繊維変化とか、脳の萎縮とかを見て、それらが発病を惹き起こしているのではないかと想像しているだけなのです。原因と結果の間には因果関係が存在するのに、原因だとするそれぞれの説と発病という結果との間の因果関係については未だに立証できないでいるのです

その場合に、あの「DSM-4」が規定するアルツハイマー型認知症診断の第一要件とされる「記憶の障害」の規定にも惑わされているのです「記憶の障害」がアルツハイマー型認知症の症状の中核をなすものであり、その記憶の障害の症状を惹き起こしている原因が、アミロイドベータの沈着であるとか、タウタンパクの沈着であるとか、脳の委縮であるとか考えるが故の仮説に過ぎないのです。私たちは、アミロイドベータの沈着も、タウタンパクの沈着も、脳の委縮も、アルツハイマー型認知症を発病してその症状が進み、末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状が進み、さらにそのまま何年も経過したこと、そのために起きてきた結果だと考えているのです。結果としてもたらされているに過ぎない外観的な内容だけを観測して、それらが「アルツハイマー型認知症」を発病させている直接の原因と考えていて、然も、「記憶の障害の症状」が中核となる症状だと勘違いしているだけなのです。

世界中の認知症の専門家とされる人達にそうした勘違いを起こさせている主犯が、上述した「DSMー4」の第一の要件なのです。その責任は極めて重大と言うべきなのです。その既定の誤りにも気づかないで、権威に惑わされて、正しいものと信じ込んでいて、「アルツハイマー型認知症」の発現のメカニズムはおろか、段階的な症状のことも知らないで、物忘れの症状さえ見つけると、「軽度認知障害」(MCI)だとか叫ぶ人達が、テレビに出てきて、名医だとか「アルツハイマー型認知症」の第一人者だとか紹介されて、喜んで、平気で出鱈目な内容を語るのです。

30代にもなるとすでにその発現がみられる「物忘れ」の症状であれ、昨日レストランに行ったことさえ思い出せなくなるような症状とか、ついさっき食事をしたばかりなのにもうそのことさえも忘れてしまっているような「大ボケ」の段階で確認される重度の症状とか、所謂「記憶障害」の症状は、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」機能の働き具合と密接不可分の関係にあるのです。「物忘れ」の症状は正常な機能レベルの下で及び後二者は廃用性の機能低下の下で、前頭葉の三本柱の機能である、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能低下に厳密に沿った形で、「記憶障害」の症状が発現してくることさえも知らない人達が主張する仮説に過ぎないのです。

脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちが何かをしようとする世界、私たち人間の意識的な世界を支配しコントロールしている「前頭葉」のことを知らないが故の単なる主張に過ぎないのです。前頭葉は、脳の中の空白地帯とされ、研究が遅れているのです。調べ方がわからないからなのです。その為、私たち人間とは脳の構造も機能レベルも異次元というべきマウスを研究の対象にして、マウスが檻の中で迷路をあちこちさまよいながらエサを求めて動き回るだけの行動を研究して、私たち人間の脳の働きを空想しているのです。

私たちは「二段階方式」と呼称する精緻な神経心理機能テストを開発して、前頭葉を含む脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクした14689例にも上る症状(正常な機能レベルで発現してくる症状、正常下限の機能レベルで発現してくる症状、前頭葉を含む脳の機能が異常なレベルで発現してくる症状)を調べて解析し、その成果をもとにして、アルツハイマー型認知症の予防を目的とする地域予防活動を、440を超える市町村で1995年から実践指導してきたのです。アルツハイマー型認知症を発病して認知症の症状が発現してくる場合の症状についても、三段階に区分される「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密に対応した「三段階の症状」を類型化し例示しているのです。三段階に区分する理由は、脳リハビリによって回復させることが可能であるかどうかの視点からなのです。

そうした基礎的なことも知らないで、中核症状とか周辺症状とかの区分を行って、訳が分かったような気分になっている認知症の専門家といわれる人達とは、根本的に手法も手技も主張の内容も異なるのです。認知症の専門家とされる人達がテレビによく登場してきます。その人達がアルツハイマー型認知症について物知り顔に話すのを聞いていると、私のほうが哀しくなってきてしまうのです。その人が語る内容が支離滅裂だからです。

 「記憶の障害」がアルツハイマー型認知症の中核的な症状だと勘違いしていて、重度の「記憶障害」の症状さえ認められると、アルツハイマー型認知症(アルツハイマー型認知症ときちんと区分けすることさえしないで、「アルツハイマー病」と言う人が多いことにも驚かされるのですが)だと勘違いしているのです。側頭葉性健忘症や緩徐進行性失語や緩徐進行性失行のことさえ知らないで、「50歳代の働き盛りの人達の間で、アルツハイマー型認知症を発病する人が増えてきている」などと平気で発言したりもするのです。

                              あー、嘆かわしや。

(いつもの富士山)

   

(初冠雪した富士山)

    

       

 注)本著作物(今日の私のブログに記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   

    エイジングライフ研究所のHP左の部分を「クリック」してください)

      脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

 

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