阪神高速湾岸線を大阪から神戸方面に走ると、湾岸線の南側に住宅地の広がるところがあります。それが神戸なのか西宮なのか知らないのですが、「湾岸」を走る湾岸線よりも南、つまり海側に、工場や倉庫ではなく住宅があるというのは何年も前から気になっていました。
9月のある日、念願かなってこの人工島を歩くことができました。その島の名前はよくわかりません。潮芦屋とか南芦屋浜と呼ばれているようです。西宮市役所の近くに用事があって、昼過ぎには片付いたものですから、気合いを入れて歩きました。9月も中旬に入ろうとするのに日差しの強い、暑い日でした。
阪神電車の芦屋駅から南に歩いていけば、その島に渡れることは事前に調べてあったのです(グーグルマップとストリートビューは便利です)が、西宮から芦屋まで電車に乗るのが面倒くさい。よし歩こう!という気持ちになって、国道43号線の南側、日陰を選んで西進しました。歩く気になったのは適当なところで昼食を取りたいと思ったこともあるのですが、43号線というのは見事なほどに沿線に飲食店がありません。43号線から一旦阪神の芦屋駅まで北上したのですが、市の条例なのか何なのか阪神電車の駅前にも、私が立ち入れそうなお店らしいものも見つかりません。
昼ごはんにありつけないまま、その島を目指して芦屋川の河川敷を南へ歩いたのでした。この川の西側には瀟洒な住宅が並んでいて、高級住宅地としての芦屋をアピールしているように見えます。阪神大震災の直後、阪神高速が不通のときにこの辺りをクルマで走ったことを思い出しました。
芦屋川の河口で道路に入り、橋が運河(正式には芦屋港というらしい)を渡ったらそこが人工島。東西に阪神高速湾岸線が通り、その南側には戸建て住宅、右手を見ると芦屋市総合公園。この公園は島の一番西側に位置します。公園から西を眺めると、深江浜と呼ばれる神戸市の人口島、その南側には六甲アイランドが見えます。サッカーの練習をする子どもたちを眺め、バーベキューの雰囲気と匂いに腹の虫をなだめながら島の南側に出ると、潮芦屋浜と呼ばれる人工浜。白良浜をスケールダウンしたような、きれいに湾曲した浜辺です。浜辺の砂は佐賀から運ばれてきたとか。海水浴とバーベキューは禁止されているそうですが、水辺で戯れる子どもたち。
面白いことにこの浜ではあちらこちらで人が「行き倒れ」ています。上半身裸になって日光浴をしているのだと思われますが、こんなに暑い日に「行き倒れ」なくてもと思います。目をつぶっても眩しいであろう天気です。
(つづく)
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