らっきょう、らっきょうというほど好きでもなかったはずなのですが、年を重ねてくると、カレーライスを平らげた後に、あのちょっと酸っぱいのが食べたくなります。食べたい時にお店で袋入りのを買ってくればいいようなものですが、「我が家で漬けた」ものがあるという気分的優雅さ。そんなわけで、梅雨のころになると、「らっきょう買うてぇ」とご主人さまにお願いするようになるのです。
今年買ってもらったのはすでに根も茎も切ってあって、いうほど手間がかかりません。去年は根を切り落としてなんの、塩をまぶしてのなんのといくつも工程があったように思うのですが、そういう手間を楽しむ工程は省略されています。一番手間だと思ったのが、漬けるビンを煮沸消毒することでした。
そして去年収穫しておいたタカノツメを入れたら出来上がり。
私が子供のころ、我が家にはらっきょうの漬物はありませんでした。家族の好みの問題だったのでしょうか。酢漬けというものはなかったように思います。母の実家に遊びに行くと、台所の奥に味噌部屋?があって、そこでちょっと変わった漬物を見た。それがらっきょうでした。両親のおかげか、こんなもの食べられないと拒否することもなく、受け入れることができました。とはいえ、どうしても食べたいと思うほどのものでもありませんでした。そして就職してからカレーライス屋さんで福神漬けとペアになったらっきょうに再会したのでした。
今、家族でこいつを食すのは私一人です。誰にも取られなくて幸せといえばそうなのですが、子供たちの食の幅を広げてやることができなかったと少し寂しくもあります。
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