ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

PAでえきそば

2024-03-18 22:20:48 | 食べもの

 このブログに何度も登場するネタです。播州圏でないところで「えきそば」を食したという話題。

 ことの始まりは、えきそばのカップ麺。以前から日清食品がカップ麺のえきそばを出していて、近所のスーパーでもたまに売られているのを見かけることがあります。そういう時はほぼ間違いなく、何個か買ってしまうのが播州スピリット。この間職場で昼ご飯替わりに食べていたら、カップ麺の蓋の裏側に、駅そばが食べられる場所の説明書きが書かれていました。姫路駅やその周辺、加古川駅、阪神百貨店地下。?姫路バイパスの別所PAが書かれていない。今年の正月に別所PAに寄ったら、黄色地に黒字、えきそばと書いた幟が立てられていて、しかも、このPAのレストランはまねきダイニングが運営しているようでした。なのに、カップめんの蓋の情報には別所PAが書かれていない。まねきさん、これでは情報が古いよと検索をかけてみたら、驚くべきことに自分の住まいに比較的近いところで、えきそばが食べられることがわかったのです。


 西名阪自動車道の天理PA。大阪から伊勢方面や名古屋方面(つまり東向き)に走る時に利用するPAですね。そのPAのレストランを姫路市にある「まねき食品」が「まねきダイニング」という屋号で営業していることがわかりました。
 近所にあるのに行かないのはあかんやろと、次の休みの日に行ってみました。実は、天理PAというのは、私にとってほとんど通過することがないところなのです。西名阪自動車道の東の端。無料の名阪国道まであと少し。地元民にとっては、わざわざ一区間の通行料を払ってまで走る区間ではありません。また上り線のPAというのも地元民にとっては辛いところ。一区間を走ったとしても、これから伊勢方面に出かけるという時には通過せず、仕事なり旅行なりから帰ってきて、あと少しで帰宅という時にえきそばを食べるのもなぁ。しかしえきそばをソウルフーズと信じて疑わない当方としては、行ってみないわけにもいきません。名張に用事があるとき、天理ICから大阪方面に走って(逆方向です)まねきダイニングを目指しました。


 PAからも「まねきダイニング」の文字が見える。でも何か変。えきそばと天理ラーメンが同居しています。天理ラーメンは「彩華」でも「なかい=天理スタミナらーん」でもないようですが、白菜やニンニクを使ったあのラーメンです。まねきの守備範囲ではない料理を提供するのが、播州人から見ると変ではありますが、ここを通過する多くの人たちの胃袋を満足させるには、えきそば一本では頼りないはず。チャーハンもからあげも、カツカレーもやきそばも必要ですね。


 自販機で食券を買うと厨房に自動的に注文が入る仕組み(自動オーダーシステムというんだって)。自販機ではバーコード決済ができるはずなのですが、苦戦の末あきらめて現金払い。キャッシュレスになかなか付いていけない60代でありました。

 さて、まねきについて。40年ほど前に叔父にもらった(借りた?)『姫路鉄道百題』という本があります。発行は昭和47年11月14日。著者は田中久文さんという鉄道マン。その中に、まねき食品について記された部分があります。それによれば…

  • 折詰の駅弁を全国で初めて売り出したのが姫路駅。
  • 山陽鉄道が明治21年12月に起点の兵庫から姫路まで開通した。
  • 山陽鉄道が、駅近くで茶店「まねき」を経営していた竹田木八に「駅通過の旅客に弁当や湯茶を販売供給してはどうか」と相談を持ち掛けた。
  • 話がまとまり、明治22年にまねきが駅弁を販売する。駅弁の元祖である。
  • そのまねきが現在もまねき食品として営業を続け、えきそばを提供している。
  • 姫路駅の駅弁は折箱を利用し副食も添えていたが、にぎりめしにタクアンを添えて竹の皮で包んだものはその4年前の明治18年宇都宮駅で販売されていた。

 えきそばばかりを話題にしますが、まねき食品さん、レコードホルダーだったのです。
 食券の番号が呼ばれてカウンターに取りに行く。真っ黒のどんぶり。てんぷらの黄色とねぎの緑色、そこへ一味唐辛子の朱色が鮮やか。うーん、これぞえきそば。エッジの効いたツユ。でも、僕の知っているえきそばと少し違う。まず中華めんのゴワッと感が少し足りない。それに、てんぷらがツユを吸ってやわらかい。子どものころから知っているえはそばは麺がややごわっとした感じ。こんなにしなやかではない。てんぷらもまた硬い目。たぶん、駅のホームで出されるものは短時間で提供することが求められるので、麺もてんぷらも硬いまま食べていたのではないか。ここ天理PAのまねきダイニングでは、レシピ通りに作ってそれからテーブルまで客が運んで、口に入るまでに時間がかかるからだと思います。でも、自分の生活圏でえきそばを食べられるこの幸せ。まねきのサイトによると、天理PAのまねきダイニングは2021年4月オープンだそうです。高速道路のPAでえきそばが食べられるのは、ここを含めて4か所。ほかにも、えきそばを食べられるポイントは増えているようです。まねき食品の増殖。
 PAで「えき」そば?ちょっと変と思いますよね。駅は列車に乗ったり降りたりするところというイメージを私たちはもっていますから変な感じがしますが、「駅」はもともと馬を乗り換えるところという意味ですから、宿場のようなイメージでしょうか。PAはまさに駅。むしろ、「道の駅」なんて言葉のほうが本来の意味からすると変なのでしょう。
 えきそばに満足をして、用もない郡山ICで通行料を払って降り、下道で天理ICまで走ってそこから名阪国道へ。何しているんだろうねぇ。名張までどんな用事があったのかって?はい、写真が答えです。


 


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