滋賀県にある箱館山ゆり園に一人で行きました。カメラを提げてどこかへ行きたい。今シーズンのゆり園が開園して3日目のことです。
朝まで、バイクで行くかクルマにするか考えていました。我が家から箱館山まで往復で200kmくらいのはず。この距離なら私の125ccでも日帰りは可能です。バイクのほうが日常から脱却できる。バイクにしたかったのですが、天気予報では午後か夕方には雨になるというので、クルマにしました。
箱館山。冬場にはスキー場になるところです。琵琶湖を望むそのゲレンデに250万輪のゆりが咲くという話です。この箱館山へはこれまでスキーシーズンも含めて行ったことがありません。クルマは気持ちよく流れて、10時ごろにはゴンドラの人になっていました。かつては西武系(近江鉄道)のスキー場でした。ゴンドラ乗り場の手前には、「堤康次郎翁頌徳碑」が建てられています。今は別の会社が経営しているようです。
ゴンドラを降りて、正面を眺めます。確かに、ゆりがたくさん植えられています。コキアもこれから成長しそうな様子。でもわざわざここまでやってきてこれだけかいと落胆したのですが、右手奥を振り返ると大きな誤解をしていることに気づきました。まぁゆり。ゆり、ゆり。その数が250万かどうかはわかりませんが、確かに納得できるだけの本数です。
空模様があまりよくありません。雲が空じゅうに張りついて、涼しいのはいいけれど、せっかくの琵琶湖も色が冴えません。竹生島がよく見えます。あの島のあたりが琵琶湖で一番水深があると以前勉強したことがあります。しかし、竹生島の向こう側、長浜あたりはかすんでよく見えません。
どんどん人もやってきます。子供連れの夫婦、老夫婦、若いカップルたち。以前にも記しましたが、多少ぎこちないカップルのほうが初々しくていいですね。若い女性のグループ。一人でやって来たような人もいるにはいますが、いくら一眼レフを首から提げていても、何か寂しいものを感じます。私もまた一人。いつも撮影には一人で出かけるので、今日だけが特別ではないのですが。
箱館山ゆり園のサイトを見ると、ゆり園って、あちらこちらにあるみたいです。それも冬場にはスキー場になるゲレンデがゆり園になっている模様。
リゾート事業、スキー場経営も再構築が進んでいる様子です。この国の人口が減少している。特に若者の数が少ない。バブル期のように客は集まらず、経営は苦しくなる。マネージメントに長けた会社があちらこちらのスキー場やホテルをどんどん吸収していく。その中で、スキーシーズンだけでなく年間を通して雇用が生まれる、集客ができる事業のあり方を模索した結果がゆり園という方法なのでしょう。関西ではスキーシーズンは10週と計算するのだという話をどこかで聞いたことがあります。残り42週をどう稼ぐか。これが田舎、山間部地域を活気づけるポイントだということですね。私も及ばずながら活協力したというわけですね。
つづく