京都市北区にある臨済宗天龍寺派の寺院。山号は萬年山。足利氏の菩提寺であり、足利尊氏の墓所としても知られる。(…とウィキペディアに書かれてあります)
山ほどある京都の寺院の中で、名前くらいは知っていたつもりが、行ったこともなければどんなところかというイメージもわかずにいました。名前を知っていたのは、京福電鉄(通称嵐電)北野線の駅に、等持院駅があるからでしょうか。
それくらいのイメージしかなかったのですが、例によってご主人様が「等持院に行く」と言いだしたことで、突然の訪問となったのでした。ある程度調べ上げてから行くか、まったくの偶然でたどり着くかしかない私と、スマホによる情報で行き先を決めるご主人様と。たぶん私にはたどり着かない訪問地だと思います。彼女によると、小さなお寺であることと、今桔梗がきれいらしいということでした。そういう経緯で、梅雨も明けないのに最高気温が36℃ほどにも上がった京都市内へ車で出かけたのでした。
確かに、こぢんまりとしたお寺でした。北野線の線路から住宅の中をくぐってたどり着くイメージ。鐘楼横の駐車スペースには、軽四が1台だけ。工事中で、庭園しか見せられないという断り書きがある山門をくぐって、庫裡から入ります。
靴を脱いで上がると、右手に大きなだるまさんの絵。臨済宗ですから達磨大師です。だいたい達磨大師の絵って、あんまり難しそうなお顔ではなくて、ほっとするような印象のものが多いように思いますがどうでしょう。
お茶席としても使われている書院の毛氈の朱と、庭の緑がいっぺんに目に入り美しい。私たち以外にここを訪れていたのは、私より年配の男性が一人だけ。毛氈に腰を下ろして庭園を眺めていました。ほかに人気(ひとけ)はありません。静かなお寺でした。ただ、暑さは…
庭に下りて歩いてみます。半夏生が池の傍に涼しげな色を出しています。
アオサギの若いのが一羽、静かに獲物を狙って池(心字池というらしい)の中を歩いています。
入れ替わりで花や紅葉の見頃が何度もあって、これからは芙蓉がきれいらしい。
さて、桔梗です。池のほとりに二株ほど。花は数が多ければいいというものではありませんね。色気があって、涼やかな青と白。しかし、少しピークよりも遅かったみたい。
北側の樹木の向こうには近代的な建物が見えます。立命館大学だそうです。この寺院があるのは等持院北町ですが、等持院とつく町名には中町も西町も東町も南町もあります。今はこぢんまりとした寺院ではありますが、かつては大きな敷地を誇るお寺さんだったに違いない。
風景を独り占めできるひと時だったけれども、いかんせん暑い。ほどほどに切り上げて、クルマに戻ったのでした。
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