「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ドネツク戦線の現状<ウクライナ紛争2024/08/25

2024-08-26 19:37:30 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

今、大雑把な戦場を区分けするとザポリージャ戦線、ドネツク戦線(①南部・②中部・③北部)、クピャンスク戦線、ハルキウ北部戦線があります。
ここに今回、クルスク戦線が加わりました。

7月の各戦場の戦況を振り返ると、非常に活発にロシア軍が攻撃していたのがドネツク中部です。活発に攻撃していたのが、ドネツク南部です。他は、それなりと言う印象でした。
休養期間と補給や補充の期間だったのかな・と思います。
ウクライナ軍がクルスク侵攻作戦を開始してからは、ドネツク州他の戦場では、ウクライナ軍の活動は低下しているようです。

クルスク戦線の目途がつくまでは一時休止継続と言うことでしょうね。それは当然でロシア軍としてもクルスク戦線に優先的に武器弾薬、砲弾やミサイル・ドローンなどを割り当てる必要があります。

そのような事情もあってか、現在活発にロシア軍が行動しているのは①と②の戦場です。
その中でも①は、全くペースを落とさずノン・ストップで攻撃を続けています。
①には、トレツクТорецьк~ニューヨルクNiu-York方面とポクロウシクPokrovsk戦線があります。

②のマリンカMar'inkaを中心とするドネツク南は、イーブンペースで攻撃を続けています。
じりじりと西に面的に進出しています。
最新の略図
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/situation-in-western-donetsk-region-continues-to-deteriorate-russian-forces-advance-towards-krahove/
略図の2枚目です。
予定通り順調に進撃しているように見えます。

①のドネツク中部は、おそらく兵力を増強して一気に攻め切る構えのように見えます。特にポクロウシクPokrovsk戦線はロシア軍の進撃が早く、途中の拠点でウクライナ軍が抗戦しても長くもちそうに見えません。
10月には、デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskの周辺や市街地で激戦になりそうな状況です。
市街地まで接近してしまうと晩秋のぬかるみの季節でも戦闘を継続できます。
これがロシア軍の予定(または狙い)だろうと思います。
ウクライナ軍の状況が良く分かりません。
状況によっては、もっと早まる可能性すらあります。

そしてトレツクТорецьк~ニューヨルクNiu-York方面では、ロシア軍は市街戦を遅くとも10月までには終わらせて、コンスタンチノフカКостянтинівкаに向けて進撃を開始しそうです。

今年も半分以上が経過して晩秋のぬかるみの季節まで3か月程度になりましたから、それに合わせて他の戦場でも軍事行動をすると思います。

今は、まずはクルスク戦線とドネツク中部戦線に注力だと思います。
クルスク戦線に目途がつき次第、どこかもう1か所兵力を増員して攻撃するかもしれません。
可能性が一番高いには、コンスタンチノフカへの進撃に合わせて③のドネツク北部戦線を攻撃するかもしれません。

今となっては、はっきりしているのはロシア軍の第1目標はドネツク州制圧のようです。
その意味では、ウクライナ軍のクルスク戦線を開いて東部戦線のロシア軍を引き付ける作戦は、完全に空振りでした。
それどころかドネツク中部戦線では、兵力を増強して一気に攻め切る構えになりました。
ドネツク中部戦線では、ロシア軍は勝勢と言っていいと思います。
結局、無理ゴキなクルスク攻撃が、かえってドネツク中部でロシア軍を呼び込むことになってしまいました。

ウクライナ軍が、最初からそうする心算であったのか・は不明です。状況を見るとドネツク中部は防衛を放棄する心算だったように見えます。

今はロシア軍は、クルクス戦線の戦況を見ています。
もしクルスク戦線でウクライナ軍が不利な状況が生まれれば、ロシア軍は再び積極的な活動に入ると思います。

※考えてみると今のウクライナの戦力で全部の戦場で戦い全部の領土を守るのは、もはや不可能です。だから一部領土を放棄するつもりなのかもしれません。そう考えないと危機的なドネツク中部戦線を放置している説明が付きません。それを見越したロシア軍が、ゼレンスキーの気の変わらないうちに一気にドネツク中部戦線を攻め切ってしまおうという流れなのかもしれません。
切り捨てられる地域住民や防衛しているウクライナ軍にしてみれば、たまったものではありませんけれど❓

中々、聞こえの良い言い訳をしています。
『ゼレンスキー氏「露西部クルスクでの作戦は順調」 プーチン氏との交渉模索の意向も』
2024/8/25 16:54
https://www.sankei.com/article/20240825-TWMIE7XSVJNDJHAKWHIAW6P73I/
ドネツク州のことはゼレンスキーにとっては、既に過去形なのかもしれません。
ゼレ某
『ドネツク❓あれ、ロシア領だよ!』
と言いだしそうな気がしています。
(だからドネツクから撤退してもウクライナ軍が負けたことにはなりません。停戦と友好のために自主的にロシア領から退去したことになりそうです❓)
こんな与太話みたいなコメントを一々記事にするメデイアも相当おかしいですね❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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