井上尚弥の階級に近い最強チャンピオンは、他に二人います。
一人は、パッキャオです。もう、これはずば抜けています。記録上は6階級王者ですが、実質的に10階級制覇です。
井上より少し重い階級(ウェルター級くらい)の絶対王者は、これまでは、フロイド・メイウェザーでした。
スーパーフェザー級・ライト級・スーパーライト級・ウェルター級・スーパーウェルター級の世界5階級制覇王者で50戦50勝27KOの成績で引退しました。
今回、新しく2階級4団体統一王者が誕生しました。
テレンス・クロフォードです。
ライト級・スーパーライト級・ウェルター級の3回級王者で、今回スーパーライト級・ウェルター級の2階級で4団体統一王者になりました。史上初です。40戦40勝31KOでまだ現役です。現在、世界タイトルマッチ18連勝中です。35歳で身長173cm。
おそらく、これでこの階級の史上最強はテレンス・クロフォードだと思います。フロイド・メイウェザーには4団体統一はありません。そしてKO率の高さからもクロフォードだと思います。
そして、井上尚弥とパッキャオです。
井上尚弥が身長165cm。パッキャオが166cm。ほぼ同じ体格です。
余程強くても、スーパーフェザー級くらいが限界だと思います。
前回、井上が戦って勝利したフルトンが身長170cm。
井上と2回戦った4階級王者のドネアが170cm。
ドネアの1番上の階級がフェザー級です。今の井上がスーパーバンタムですから、もう一つ上です。これぐらいが、限界です。
パッキャオは、井上とほぼ同じ体格ですが、スーパーウェルター級でもチャンピオンになっています。
ちなみにスーパーバンタムの体重55.34キロ。
スーパーウェルター級69.85キロ。
パッキャオは、180cmのマルガリートととも戦い勝利しています。
パッキャオの特別製の強さが分かると思います。
井上の今のクラスの体重より14kg重い階級で戦って勝利しています。ボクシングの常識では、あり得ない事です。10階級実質制覇すると言うことは、このような体重差を克服して初めて可能です。
つまり、井上尚弥はテレンス・クロフォードに勝ってパッキャオ並みです。パッキャオの強さが分かりましたか?
ドネアは、並の強いチャンピオンですから身長が170cmありながらフェザー級が限界でした。
それらの比較感からすると、尚也は?
フェザー級57.15キロ
スーパーフェザー級58.97キロ
ライト級61.23キロ
ここら辺までは、十分勝つ可能性があります。
この上の、スーパーライト級63.50キロまで行くとどうかな?と言う感じでしょう。
例えば、フロイド・メイウェザーとテレンス・クロフォードは両方身長173cmです。このクラスに行けば、身長180cm程度の選手は、普通にいます。だから、フロイド・メイウェザーとテレンス・クロフォードは体格ではなくスピードとテクニックで勝っています。
井上尚弥が勝利した、ドネアとフルトンは身長170cmです。ですから、井上尚弥が身長173cmの選手と戦うことは、それほどハンデにはなりません。
それを証明したのが、パッキャオです。スピードとテクニックで、スーパーウェルター級まで制覇しました。
果たして井上尚弥は、どこまで制覇できるか?
もうパッキャオを意識していると思います。
1つ上のフェザー級でやめては、ドネア並みですから絶対2つ上までは、階級を上げると思います。これで6階級です。7階級制覇なら、その上のライト級。これで7階級。ここまでは、挑戦すると思います。
テレンス・クロフォードが、35歳ですから同じくらいの年齢まで現役を続けると、ライト級まではやると思います。
現実的に考えると、井上尚弥の目標は7階級制覇ですね?
4階級4団体統一王者。これが最終目標。
これくらい達成して、パッキャオ並みです。
※井上尚弥にそれが出来ると思った理由?
階級を上げて、そのクラス最高のスピードとテクニックを持つとされていたフルトンを、全く問題にしませんでした。それは、井上尚弥の方がスピードとテクニックで優っていたことを意味します。
フットワークだけでフルトンをコーナーに追い詰めていました。それはスピードの証明です。
井上尚弥のジャブはポコポコ当たるのに、リーチに優るフルトンのジャブは全然当たりませんでした。
それは、パンチを打つ技術もテイフェンスの技術も井上尚弥が優っていたことを証明しています。
井上尚弥は余りにもKO率が高いのでパンチ力に目が行きます。しかし、スピードとテクニックにおいても非常に優れています。これがあれば、階級が上がっても十分戦えます。それを証明したのが、パッキャオです。