ロシア軍の「第1防衛線」突破、ウクライナ軍将官ら主張 反攻の転換点か
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66704093
最近になり、ウクライナの関係者からロボティネ付近での戦闘についてのコメントが多くみられます。しかし、詳細については語りません。何か意図があるから、こうしているのでしょうね。ウクライナの情報統制は、ほぼ完ぺきでウクライナ側から重要情報が、漏れてくることはほとんどありません。むしろ、ロシアの軍事ブロガー経由の情報の方が、多いです。
多分、これが目的だと思います。
『クレムリンは最近、ロボティネと、21キロ南にある主要道路と鉄道が通るトクマクとの間の防衛強化のため、長い前線のほかの地域から精鋭部隊を送り込んだ。』
実は、ロシア軍の予備部隊も残り少ないようです。
『ロシア軍の予備師団が南部戦線に 東部でのウクライナ軍失速も影響か』
2023.09.03
https://forbesjapan.com/articles/detail/65704
その部隊は、「第76親衛空挺師団」であるようです。これ以外には、南部に投入できる予備兵力はないようです。予備部隊を使い切れば、あとはその方面にいる部隊だけで戦わなければ、なりません。
ウクライナ側のロボティネRobotyne付近での戦闘状況のリークは、この予備部隊を南部戦線に引き寄せるためではないかと考えられます。
もちろん最後まで残されていた「第76親衛空挺師団」は強力な部隊です。本当なら来てほしくは、ないと思います。敢えて、それを引き寄せるのは何が目的か?
来ても余りウクライナ軍が困らないからでしょうね?東部戦線にでも投入されれば、リマンやクピャンスクに更に圧力が加わります。それを避けるためでは、ないかと思います。
現実にボティネRobotyne付近では、ロシア軍の第1次防衛ラインは部分的に突破されているようです。その部隊の一つが、『「スカラ」というコールサインで知られる司令官率いる義勇大隊』です。これはロシア軍にとっては、かなり危ない状況です。この大隊は、退役軍人の志願兵で編成された強力な部隊です。ウクライナ軍の最強の部類の戦術大隊が防衛ラインを突破していれば、大ごとです。防衛ラインの両側が、どんどん浸食されて突破部分が広がっていきます。
そして、その東方(10km位)のベルボベVerbove付近でも、かなり激戦が続いているようです。ここは第2次防衛ラインの拠点です。
だからロシア軍は、予備兵力を投入して守らなければならない必要があります。
それで済むかと言えば、まだあります。
南ドネツク戦線では、既にスタロマイオルスケStaromaiors'keとドネツク州ウロジャイネUrozhaineをウクライナ軍が奪還しており第1次防衛ラインを突破されています。少し前の話ですから、今はその南4km位に位置にある第2次防衛ラインの拠点のスタロムリニフカStaromlynivka付近で戦闘が始まっていると思います。
こちらは、全然話に出てきません。
ザポリージャ戦線の方にロシア軍の予備部隊を引き付けたいのは、それが理由のように思います。どちらかと言うと南ドネツク戦線の方が進捗が早いと思います。
そう考えるとウクライナ軍が突破したいのは、南ドネツク戦線の方であるように思います。ザポリージャ戦線の方が地雷原が多く、攻略にはどうやっても時間がかかります。先行して攻めたいのは、南ドネツク戦線の方だと思います。
大体、傾向として静かな方が危ないことが多いです。音の大きな方が陽動であったりします。そうなるのかどうか?
ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/