「北の山・じろう」時事日記

内容は主に海外時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

バイデン前大統領は何故ウクライナに拘ったのか❓バイデン氏とウクライナの不透明な関係<2025・02・02

2025-02-02 18:43:55 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

BBC
【解説】 なぜウクライナはアメリカにとってそれほど重要なのか
2019年11月15日
ジョナ・フィッシャー、キーウ(キエフ)特派員
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-50429406
朝日新聞
②バイデン大統領、ウクライナに積極姿勢のわけは 背景に深い関わり
中川仁樹2022年1月22日 12時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQ1P56YWQ1NUHBI034.html
停戦しても危機は去らない プーチン氏を駆り立てる「恐怖」とは
論説委員・駒木明義2022年6月6日 18時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQ6474NQQ50USPT00D.html?iref=pc_rensai_article_short_1508_article_3
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②の記事から一部引用
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 侵攻すれば「高い代償を支払い、後悔することになる」とロシア側に警告する一方、昨年12月にはロシアのプーチン大統領と電話などで2度会談し、一連の欧米とロシアとの協議につなげた。積極的な姿勢の背景には、長年にわたるウクライナとの深い関わりがあった。

 ロシア軍の侵攻が近いと危機感を強めるウクライナ。かつてソビエト連邦だったこの国を何度も訪れ、「ロシア離れ」を後押ししてきたのがバイデン氏だ。現地で発した数々の発言からはウクライナ自立への強い思いがうかがえる。

 「1964年、私たちは(ウクライナの国民詩人)シェフチェンコに希望を見た。自由なウクライナを夢見ることをやめなかったからだ。40年後の2004年、私たちは正義を求める自由な市民の力が何を達成するかを見た。いまウクライナ人は成し遂げたことに誇りを持つべきだ」

 バイデン氏は副大統領就任から半年後の09年7月、ウクライナの首都キエフを訪問。親ロシア候補の大統領選での不正疑惑に抗議して「当選」を覆し、親欧米政権を樹立した「オレンジ革命」を称賛した。
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※【タラス・シェフチェンコ】

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%95%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B3

帝政ロシア時代(1814年~1861年)の詩人(芸術家)です。バイデンさんが関わりの深い西ウクライナ民族主義者(バンデーラ主義者)とは、ほぼ無関係と言えます。バンデーラ主義者の思想は20世紀の初頭に始まりました。しかも、当時の支配者であるポーランドに対する独立運動です。

つまり、この辺りからバイデンさんには帝政ロシア時代の農奴解放運動と現代に近い時代のポーランド領:西ウクライナ人のポーランドに対する独立闘争との違いが認識できていません。ごっちゃにしています。バイデンさんは、西ウクライナ民族主義者と東部・南部ウクライナが全然違う国であることを認識していないと思います。あるいは、アメリカの政治家には、こんな誤認識をしている人が多いのかもしれません。

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バイデンさんが、ウクライナに関心を持ったのはこの記事によると1964年です。
バイデンさんが生まれたのは1942年11月20日です。22歳の若い時にウクライナに共鳴しました。
第2次世界大戦が終わった9年後で、東西冷戦が激化する事件が起きた年です。
【キューバ危機】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%90%E5%8D%B1%E6%A9%9F
あるいは若きバイデンさんが、ウクライナに関心を持ったのは、この事件がキッカケかもしれません。
デラウェア州選出上院議員を務めたのが1973年1月3日 – 2009年1月15日です。

『バイデンに利用され捨てられたウクライナの悲痛』
遠藤誉 2022/2/25(金) 11:22
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/cf3953f7d8ec2af5f55ce6ce9bd242fba987b2be
(この記事には、興味深いことが沢山書かれています。一度読むことをお勧めします。)
この記事によれば、副大統領時代に6回ウクライナを訪問しています。
2009年7月のオレンジ革命後、ウクライナを訪問して応援演説をしています。
そして、オレンジ革命には・・・
『 また、原因としては、ロシアが南東部よりの当時の政権側にあからさまに肩入れしたためである、との説明がなされることが多い。
 だがその一方で、他国勢力の介入という点では、ユシチェンコ陣営に対する米国からの介入があったとする見方も存在しており、具体例としては、米国の投資家ジョージ・ソロスの名などが挙げられている。 』
その後の2014年クーデターを見ると、確実にアメリカ(CIA)が関与していると思います。
ジョージアにも関与しています。

2024年2月25日NYタイムスのCIAのウクライナ関与に関する記事とスプートニクの反論<再掲載2025・01・16
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/3171a86e3f55fb9d6ff47b6486db326c

細かいことは以前の日記に書きましたので、それを読んでください。
この日記では、バイデンさんの個人的な考え方を見ていきます。
ここまで書いてくれば、バイデンさんの思想的な背景が分かると思います。
キューバ危機は、バイデンさんが22歳の時起きました。その年、バイデンさんは深くウクライナに感銘を受けます。
共産主義時代にあったウクライナの思想は、「バンデーラ主義=西ウクライナ民族主義」です。
【ステパーン・バンデーラ】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%A9
【ウクライナ蜂起軍】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E8%9C%82%E8%B5%B7%E8%BB%8D
その軍隊であるウクライナ蜂起軍は1954年まで旧ソ連と戦い続けました。
『残党は西ヨーロッパ、特に西ドイツや、支援者の移民がいるアメリカ合衆国に逃亡した。』

1964年若きバイデンさんが、ウクライナに共鳴したのは、このような時代です。おそらく亡命したバンデーラ主義者とも会って話を聞いているのではないかと思います。
東西冷戦が激化した年です。若きバイデンさんは、バンデーラ主義者から黒い過去を除いた「美しい思想」を聞いて感動し、それが今も変わらぬウクライナ観になっているのだろうと思います。
だから、どんな手段を使ってもウクライナの独立を助け自立させることがバイデンさんの正義なのだろうと思います。これは理屈や損得ではなく信念と言っていいでしょう。
そいてバイデンさんは、人生の長い部分を東西冷戦下で生きてきました。ソ連の後継国家であるロシアを叩き潰すこともバイデンさんには、正義であったろうと思います。
バイデンさんには、これ以外は目に入らないのだろうと思います。反対する人間や国は、バイデンさんの正義の実現を妨げる極悪に見えていたのでは、ないか・と思います。
バイデンさんが異常にウクライナに拘るのには、このような時代的・思想的背景があるのでは、ないでしょうか❓

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一方で、そんなバイデンさんは、ある組織にとっては非常に便利で役に立つ人物です。
米CIAが、マンデーラ主義者とコネを作り浸透したのは、1950年代だという元CIA分析官の指摘があります。
もう、東西冷戦が始まっていますから旧ソ連と戦うマンデーラ主義者にCIAが浸透して支援しても不思議ではありません。むしろ積極的にやったでしょう。CIAは、その後もソ連の中に残ったマンデーラ主義者の残党をコネがあったと思います。ソ連の情報を収集するには、非常に役に立ったと思います。当然、亡命したバンデーラ主義者もいます。
ウクライナ独立の時も独立後もCIAは、ウクライナに関与し続けているでしょう。
2009年オレンジ革命には、関与している疑いが濃厚です。
このCIAの活動と二人三脚で活動してきたのが、バイデンさんだろうと思います。
バイデンさんの正義を実現するために必要だったからです。

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ウクライナは、稀にみる腐敗汚職国家です。これは独立後から続いていて、今も同じです。
そのような国家に深く関与していれば、何らかのダーテイな関係が出来る可能性は、あります。
それを決定的にしたのが、2014年ウクライナ・クーデターです。
こうして西ウクライナ民族主義者(=バンデーラ主義者)は積年の願いを達成しました。
それを後押しした当時副大統領だったバイデンさんへの見返りが、息子のハンター氏へのウクライナ企業の厚遇であったとすれば、話の辻褄は「ピタリ!」と合います。
これが事実だとは、言っていません。強い可能性があると指摘しているだけです。

PRESIDENT Online
「次男は月収500万円」バイデン父子がウクライナから破格報酬を引き出せたワケ 安倍政権の対ロシア外交を妨害も
名越 健郎拓殖大学客員教授
2020/11/27 11:00
https://president.jp/articles/-/40870
(2025・01・20記録記事①(個人的閲覧用)名越 健郎)
https://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/2025/01/20/004513
BBC
【解説】 なぜウクライナはアメリカにとってそれほど重要なのか
2019年11月15日
ジョナ・フィッシャー、キーウ(キエフ)特派員
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-50429406

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こうして順を追って見てくると・・・
「ロシア侵略者=極悪!」「ウクライナ被害者=絶対正義」
と言うNATOのスローガンは、単なるスローガンでしかないことが分かると思います。

そして西ウクライナ民族主義者が暴力的手段で政権を奪取したために、東部と南部の住民に対して弾圧的支配がはじまりました。ウクライナは、単に旧ソ連の行政区画であって、「中央~西ウクライナ(=旧ポーランド領)」と「東部と南部ウクライナ(ロシア帝国時代からのロシア領)」は、全く別の国だからです。

結局、これがドンバス戦争からウクライナ紛争に続く流れを生み出してしまいました。
西ウクライナ民族主義者が、「中央~西ウクライナ(=旧ポーランド領)」だけで独立すれば、このような問題は起きませんでした。

だから私が主張するのは、このような問題を将来的に解決するには、【「中央~西ウクライナ(=旧ポーランド領)」と「東部と南部ウクライナ(ロシア帝国時代からのロシア領)」を別の国にするべきだ】と言うことです。


※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


旧ソ連崩壊の一つの原因⇒牛肉国産政策<2025・02・02

2025-02-02 18:42:05 | ロシアと周辺国

ソビエト連邦の食事情
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%88%E9%80%A3%E9%82%A6%E3%81%AE%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E6%83%85
Ⅰ.ソ連崩壊後のロシアの農業構造、食生活の変化
https://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_syokuryo/h21/pdf/h21_russ2.pdf
-215-
体制移行期ロシアの食料市場
https://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/slavic-studies/46/pdf/yamamura.pdf
ソ連の崩壊と食糧問題
愛媛大学 細川隆雄
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jarees1972/1992/21/1992_21_58/_pdf
④ソ連崩壊で炭素排出量が激減していた!
(原因は、ソビエト連邦崩壊後の不景気により人々が肉を食べなくなり、畜産物の生産が減少したことだった。)
https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v16/n9/%E3%82%BD%E9%80%A3%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E3%81%A7%E7%82%AD%E7%B4%A0%E6%8E%92%E5%87%BA%E9%87%8F%E3%81%8C%E6%BF%80%E6%B8%9B%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F%EF%BC%81/100086
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⑤ロシアの農業・農政-世界最大の小麦輸出国となった背景-
2019年2月19日
https://www.maff.go.jp/primaff/koho/seminar/2018/attach/pdf/190219_01.pdf
⇒ソ連時代にロシアが穀物の大輸入国だった理由は、穀物生産量を上回る大量の飼料需要
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『旧ソ連崩壊の一つの原因⇒牛肉国産政策かも❓』
旧ソ連が崩壊した原因の一つに農業政策の誤りを上げる説があります。
ソ連共産党のお偉方が、西側の市民は牛肉を沢山食べているのに、ブチっと来たのだそうです。
偉大なるソ連が、負けるわけには行きません。
「ソ連市民は西側より沢山牛肉を食べるべきだ!」
大体、こんな背景で牛肉大量生産計画が立てられ、牛肉増産に邁進したようです。
その結果、ソ連財政は傾いているのにソ連市民は、西側市民より牛肉の消費量が増えました。

この無理な計画が、旧ソ連の後期にあってソ連が穀物の大輸入国に転落した理由です。
その結果、ソ連では主食用の穀物すら不足するに至りました。
もちろん、旧ソ連崩壊の原因は他にも沢山あり、むしろこれは些細な原因かもしれません。

旧ソ連崩壊後、市場経済に移行すると高すぎる牛肉需要は激減し、畜産業では倒産が相次ぎました。
ロシア政府は、それを救済せず市場原理に任せました。
おそらく意図していたことがあると思います。
非効率で採算に合わない畜産業を減らして、本来の穀物生産に農業を戻すことを考えたのであろうと思います。

つまり、牛肉を家禽類や魚に置き換えました。
その結果、飼料用穀物の生産が減少して、主食用の穀物生産が回復しました。
生産量は、ロシア国内の需要を大きく上回ります。こうしてロシアは現在の穀物輸出大国になりました。
※多少、違っている部分があるかもしれませんが、旧ソ連からロシアに至る過程で、このような農業政策の大変更が行われました。

④の記述は、少し違うと思います。これは需要減から自然に起きたのではなく、政府の政策としてやっていると思います。しかし、「炭素排出量が激減」と言う部分は注目に値します。
『畜産由来の温暖化ガスとは 全排出の14.5%占める ▼畜産由来の温暖化ガス 国連食糧農業機関(FAO)によると、世界の温暖化ガス(GHG)の総排出量のうち、畜産分野は14.5%を占める。2024/05/12』

ロシアの場合は、結果として減少したのですが、これを世界中でやれば、相当な量の炭素排出量を削減することが可能です。しかし、「地球温暖化対策で牛肉を食べるのを止めよう!」と言う話は全然聞きませんね❓
いかに、今の地球温暖化対策が特定の分野だけ狙い撃ちにしたものか分かると思います。
牧畜業を制限すれば、畜産の盛んな西ヨーロッパは大打撃でしょう❓
アメリカだって、猛烈に反対するに決まっています。
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まあ、そう言うのは止めて今日の本題です。
【日本の農業政策】
農業振興の切り札として、畜産業の推進を図ってきました。日本全国どこにでも畜産農家があります。
その結果として、日本は穀物輸入大国です。畜産の条件の乏しい日本で畜産業を推進してきた結果です。
<<<「ソ連市民は西側より沢山牛肉を食べるべきだ!」>>>
こうして旧ソ連農業は、崩壊しました。
今の日本は、全く同じことをしていませんか❓

 

※関連日記目次
項目「ロシアと周辺国」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/c/a23a051cf8ecfe4e9a324034dc37f999


人口増減率からウクライナ軍の2024年の戦死者数を推計してみると❓<ウクライナ紛争2025・02・02

2025-02-02 15:06:17 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

インターファックス(ロシア)
Ukrainian population continues to decrease - Justice Ministry
ウクライナの人口は減少し続けている - 法務省
https://interfax.com/newsroom/top-stories/109518/
モスクワ、1月31日(インタファクス)
ウクライナのメディアが司法省の民事身分登録法に関する報告書を引用
ウクライナでは2024年に合計495,090人の死亡が記録され・・・

産経新聞 2025/2/1 08:08
ウクライナの人口、死亡と移住で1年間で100万人減少か 「労働力不足が深刻」
https://www.sankei.com/article/20250201-CUVCJEHGAVKIBA6FGIO22YGSW4/

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どちらも数字の出所は同じです。インターファックスの方が詳しい数字です。
「ウクライナでは2024年に合計495,090人の死亡が記録・・・」
これは、ウクライナの政府機関の統計発表ですから公式数字です。

<一方で、ウクライナの人口の自然減の推移>
平均寿命が短い「ウクライナ」人口減が加速する危機
2022年3月13日
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20220310/biz/00m/020/015000c
人口の年平均増減率は2010~2020年にマイナス0.5%で推移し・・・

2022年1月のウクライナの人口を約4100万人と仮定します。
ここうち1000万人は減少しているでしょう。
2024年の総人口を、約3100万人と仮定。
【自然減ー0・5%=15・5万人】

戦争の巻き添えになって死亡している市民も若干います。大目に見て5000人。
(495000ー155000=340000)ー5000=33・5万人
双方とも戦死者数の数字は、「尾ひれ」が付いて独り歩きしています。
大雑把な統計数字が示すところでは、2024年のウクライナ軍の戦死者数は「33・5万人」になります。

これは、誰にでも手に入る数字を元に計算したものです。
ゼレンスキーの主張するところでは、開戦以来のウクライナ兵の戦死は41000人だそうです。
国民向けの言い訳でしょうね。

ロシア国防省の発表数字をTASS通信が合計した数字が、2024年度死傷者数合計約59・5万人です。
ちなみに2022年度11・85万人、2023年度40・54万人
通算死傷者数は、昨年末で合計111・89万人です。

普通は、戦負傷者数は戦死者数の3~4倍です。
だから3倍として推計すると、ウクライナ軍の2024年の死傷者数合計は、「134万人」になります。
ロシア国防省の発表数字より、遥かに多いです。だからロシア国防省の発表数字は、かなり控えめであることになります。

公表されている数字からウクライナ軍の2024年の死傷者数を推計すると134万人になります。負傷者数は、戦死者数の3倍で計算。
うち戦死者数は、「33・5万人」になります。
これは、2024年だけの数字です。
ここに逃亡兵が最大10万人位は加算されます。
どうしようもなくウクライナ兵が不足しているのは、この数字が原因であろうと思います。
この計算の基礎になっている数字は、ウクライナ司法省の統計を基にウクライナの国内メデイアが報道した数字です。
発表数字と2010~2020年の年平均増減率「ー0・5%」を基に計算した数字です。だから、必ずしも正確であるわけではありません。大雑把な目安には、なると思います。

★到底、キエフ政府がウクライナ国民に公表できる数字でないことは、確かです。開戦以降の累計戦死者数が、41000人だそうですから・・・


※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


「BBCウクライナ」の記事に見るウクライナの動員事情の悪化<ウクライナ紛争2025・02・02

2025-02-02 07:21:50 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

BBCウクライナ 2025年2月1日
Невідомий вбив військового Полтавського ТЦК і втік із одним із мобілізованих
(日本語訳)身元不明の人物がポルタヴァ中央警察の兵士を殺害し、動員された兵士の一人とともに逃走した。
https://www.bbc.com/ukrainian/articles/cpwxnrgy5eyo

この事件は徴兵事務所の兵士が、徴兵された人々を移送するときに起きました。
狩猟用ライフルを持った男が兵士に近付き、銃を渡すように要求したようです。
兵士がそれに応じなかったために射殺したようです。
「襲撃後、襲撃者は兵士のアサルトライフルを奪い、動員された徴兵兵の一人を連れて逃走した」
「地方警察は、1984年生まれのポルタヴァ地方の住民が兵士を射殺したと発表した。」
つまり襲撃者は地元住民で、強引に動員された知人か親族を奪い返すために犯行に及んだのだろうと思います。

ポルタヴァПолтавськогоは、ドニプロ市の北で東部です。
以前からキエフ政府は、東部や南部の住民を優先的に徴兵していました。
かなり抗議活動も起きています。それが激化して銃撃事件が起きたのではないか・と思います。
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さて、以前のウクライナの軍事委員会(徴兵事務所)のやり方を知っている人は、ここまで酷くなっているのか!と驚くと思います。
以前は、街中でワンボックスカーなどで徴兵対象者を待ち伏せして、強引に車に押し込んで連行していました。逆らえば、当然暴行を加えます。その暴行がもとで死亡し事例が発生し、これはAFPが報道していました。2023年から、このようなやり方をしないと兵士を集めることが出来なくなっていました。過激民族主義者や暴力極右以外のウクライナ人で戦争に行きたい人などいません。だから、こうして無理やり強制連行します。
今のウクライナが、どんな国か分かると思います。軍事独裁国家とほぼ同じです。
国民は、こうして駆り出されて戦場に送られます。
兵役年齢の男でヨーロッパに脱出している人は2023年の後半で70万人弱います。これは、ユーロの記録にある分です。私の2023年後半の日記を探せば、その記事があります。これを報道したのもBBCウクライナです。その後も、賄賂や不正な手段を使ったり、あるいは命がけで脱出するウクライナ人は、後を絶ちません。

ウクライナ国内は、兵役可能年齢の国民にとっては戦争監獄と同じです。
これが分かっているのにNATOは戦争を美化して、ウクライナ支援を継続して煽ります。

記事に徴兵事務所の兵士が出てきます。無理やり動員した人々に自動小銃で武装した兵士が3人付き添っています。つまり、今は暴力的実力行使に加えて、銃を突き付けて人々を強制連行しているのが、分かります。
だから犯人は、猟銃を持って動員された友人か親族を奪い返しに行ったのであろうと思います。
兵士が抵抗したので射殺して、連れ帰ったと言うことでしょう。
しかも事件の起きた町は、キエフ政府から差別されて特に動員の多い東部です。
中部や西部の住民は知りませんが、戦場となっている東部では、ここまで住民感情が悪化していると言うことを示しています。

最近、陥落したヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)では残っていた地域住民が、ロシア軍にウクライナ軍の詳細な情報を提供してロシア軍は、短期間にヴェリカ・ノボルシカ市街地を制圧する事が出来ました。

最近、ロシア側の調査が終わって、セリダブSelydoveでウクライナ軍が地域住民を見せしめのために虐殺した事件が報告されています。これも日記のどこかに書きましたが、TASS通信が報道しています。
去年の後半ごろからウクライナ軍の残虐な戦争犯罪と言える殺人や凶悪事件の報告が目立ちます。
クルクス州でも本当に酷い集団殺人が発覚しています。西側のメデイアが、これらを記事にすることは、ほとんどありません。特に日本では、全くないですね。

もし、まだウクライナが正義だとか誤解している人がいるのなら現実を見るべきでしょうね。
もう、ウクライナはトータルの意味で崩壊しつつあります。最近、主にTASS通信が報じる事件を見ていると、そう思わざるを得ません。
内戦中、ウクライナ過激民族主義者やネオナチなど暴力極右は、ドネツクやルガンスクの独立派地域にいる地域住民の虐殺を行ってきました。これまでは控えていたようですが、また元に戻って残虐行為を頻繁に犯すようになりました。
それについて本を出版した人がいます。

ドネツク州クラホベ解放とドネツク市にある「天使の並木道」<ウクライナ紛争2025・01・11
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/cf8d1013e372fa6a49cfff6f7d3e6e00

戦争に正義はありません。悪しかありません。
それを思い出すべきでしょうね❓
そもそも、この戦争の原因を作ったのはアメリカです。それがドンバス戦争を生み出しました。
最後にそれをロシアとの本格戦争に拡大したのが、ゼレンスキーです。
ロシアを批判する前に、この原因と経過を十分考えてみるべきでしょうね❓
そうすれば、一番の悪人はアメリカだと分かるはずです。
どう胡麻化したところで、やがて歴史がそれを証明します。
その意味では、ウクライナもロシアも被害者と言えます。


※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27