「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ポクロウシクPokrovsk方面の現在の戦況図<ウクライナ紛争2025・02・03

2025-02-03 13:30:09 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

Hara blog
2025年02月01日12:26
2月2日(日)ライブ 前線各エリア戦局図
https://hara.livedoor.biz/archives/52343858.html

記事の中の8枚目の「6-①ポクロフスク(広域)」が、その戦況図です。
拡大図を拝借
https://livedoor.blogimg.jp/hara047/imgs/7/4/741b2fca.jpg

※これはロシア軍事サイトRYBARの記事をHara blogが転載したものです。ロシア軍事サイトRYBARの情報ですので、その点をご承知おきください。

私が「ポクロウシク包囲作戦」と言っても、実際に略図を見ないと分からないと思います。分かる人は、私の日記を読む必要はありません。
略図の中央左にあるポクロフスクとミルグラードが、これから包囲作戦を始めようとしているドネツク州の南側の最大の要塞であり軍事拠点です。ここをロシア軍が制圧すれば、ドネツク州の南半分をロシア軍が支配できます。その後、ドネツク州の北半分にも大きな圧力をかけられます。ほぼ、ドネツク州に支配をかけた最後の決戦と言っていいと思います。

西の包囲網の起点となるのが、図の左端にあるコトリノ「コトリーネ(Kotlyne)」です。
<左ロシア式表記、右ウクライナ式表記です。Hara blogはロシア式です>
今度は、図の右の方に行くと右端に近いところにボズドビジェンカ「ヴォズドヴィジェンカVozdvyzhenka」があります。ここから図の上(北)に伸びているのが、東の包囲網の起点です。
両方の間隔が、googleマップで目測すると35kmから40km位あります。
塹壕や陣地の密集しているエリアですから、ここをロシア軍が進撃するには時間もかかりますし、相当な犠牲も出るでしょう。

さて略図を見ると、ポクロウシクから東のコンスタンチノフカ(Костянтинівка)に通じているドネツク州の物流の大動脈の幹線道路ルートT-0504が戦闘地域に入っており、もうこのルートを使った輸送は出来ません。
西のドニプロ市から途中で大きく北に迂回して、ドネツク州北部の補給拠点のクラマトルスクКраматорськに補給物資を送るしかなくなりました。大きく迂回して道路事情の悪いところを通って補給するのですから、ドネツク州東部への補給は、かなり量が限定されていると思います。その影響は、ドネツク州東部戦線に影響が出ていると思います。

西の方も現在ロシア軍の先頭位置のコトリノ「コトリーネ(Kotlyne)」の北から、その更に北にある西からくる補給路の2本目の鉄道と幹線道路E-50まで4km程度です。ここも補給路として使うのは、かなり困難になりつつあります。

ウクライナ軍が防衛する主要都市のポクロフスクとミルグラードに補給するには、北にあるロジンスコエ「ロデインスケRodyns'ke」経由でルートT-0515を通って補給物資を運んでいると思います。ポクロフスクとミルグラードへの補給もかなり制限されつつあると思います。

地図上で確認して分かる通り、現在はロシア軍は補給路を遮断する動きに出ています。東西両方の包囲網の起点から、更に北上して、周辺のウクライナ軍の拠点を制圧しながらポクロフスクとミルグラードにロシア軍が迫るには、まだしばらく時間がかかります。といってウクライナ軍も補給路を絞られつつありますから、増援部隊を送り込んで、東西どちらかのロシア軍を排除しないと、やがては大きな三方向包囲が完成します。

三方向包囲を見せながら、ポクロフスクとミルグラードの防御力が弱体化すれば、南のすぐ近くに肉薄しているロシア軍が攻撃を始めるでしょう。
ジワジワ包囲の輪を狭めながらウクライナ軍を弱らせるか❓
大軍を集結して一気に総攻撃をかけるか❓
その選択権は、ロシア軍に握られている「お寒い!」状況です。
(個人的な予想は、3か月かな?と思います)

※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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