2024.09.23
ボロボロのウクライナ東部戦線、ロシア軍がトレツク市内中心部に到達
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-forces-reach-city-center-of-toletsk-on-ukraines-battered-eastern-front/
9月に入り、ウクライナの軍事サイトDEEP STATEの報告する戦況図が不正確になりました。理由は、キエフ政府に対する「そんたく」だと思います。
<キエフ政府の主張>
ロシアのウクライナ東部攻撃リスク低下、越境攻撃が奏功=ゼレンスキー氏
https://jp.reuters.com/world/ukraine/B2B3NSEOLNJLVMLRQ5QBTFFP5I-2024-09-19/
クルスク侵攻作戦開始後、このような主張を繰り返しています。クルスク侵攻作戦は成功しつつありウクライナに有利な状況が生まれつつあるという内容です。
クルスク侵攻作戦はウクライナの敗戦を早めるであろう馬鹿げた作戦です。東部戦線から強力な部隊を引き抜いてクルスク侵攻作戦に投入した結果、東部戦線全域でウクライナ軍の弱体化が起きてロシア軍が、ほぼ全ての前線で進撃しています。違いは進撃の速度が速いか遅いかだけです。
これを糊塗するためにウクライナの軍事サイトDEEP STATEも戦況をウクライナ軍が不利でないように報告するしかありません。しかし、やがて映像の証拠が出てきますからいつまでも胡麻化すわけにも行きません。相当、遅れて戦況図を訂正します。
結局、それはウクライナ軍の劣勢が全体的に深まってことを意味していると思います。
トレツク~ニューヨルク方面のウクライナ軍は、郊外の防衛ライン突破された後、ニューヨルクNiu-York市街北部とトレツクТорецьк市街では、かなり頑強に抵抗を続けてきました。
しかし、どう戦おうとウクライナ軍には応援部隊は来ません。兵力差と火力の差は如何ともし難く、刀折れ矢尽きつつあるのが現在の戦況です。
ニューヨルクNiu-York市街はロシア軍が完全に制圧し、北にあるウクライナ軍の拠点のネリビウカNelipivkaも制圧し、更に北のレオニテイフカを攻撃中です。
トレツクТорецьк市街の東側と南側は、ほぼ全域ロシア軍が制圧しました。両方向からトレツクТорецьк市街を攻撃中です。
特に東のピヴニチネPivnichne方向から攻撃するロシア軍が、市街地に中央付近まで肉薄しています。
ウクライナ軍は2か月くらい市街戦を戦ってきたと思います。しかし、その間に兵力が消耗し限界を超えたのだろうと思います。増援部隊なしで戦い続ければ、当然そうなります。
トレツクТорецьк市街が、この方面の最後の要塞ですからトレツクТорецькが陥落すれば、北西方向にある北部ドネツクの玄関口にあたるコンスタンチノフカКостянтинівкаまで、ロシア軍を阻止する防衛ラインや要塞はないと思います。
ルートT-0516を北西に進撃すれば、その先にコンスタンチノフカКостянтинівкаがあります。
ロシア軍が、あれほど激しく攻撃していたバフムト西のチャシブ・ヤルChasiv Yar攻撃を中断してしまったのは、コンスタンチノフカへの攻撃路が開ける目途が立ったからだろうと思います。
※つまり、ここに分かりやすいクルスク侵攻作戦の弊害が見られます。クルスク侵攻作戦のためにこの方面からも、かなり強力な部隊を引き抜いているはずです。
トレツク~ニューヨルク方面はウクライナ軍の強力な要塞エリアで、これまでロシア軍が全く攻撃できませんでした。
強力な部隊が引き抜かれて戦力が弱体化したのをロシア軍が見抜いて、トレツク~ニューヨルク方面の攻撃を開始して、一気に両方の郊外の防衛ラインを突破してしまいました。その後は、市街戦になりウクライナ軍はジリジリと後退するしかありませんでした。
クルスク侵攻作戦を行わなければ、トレツク~ニューヨルク方面は苦戦はするかもしれませんが、まだ郊外の防衛ラインを維持していたと思います。
軍事的に無意味なクルスク侵攻作戦を強行したためにウクライナ軍は、トレツク~ニューヨルク方面を失いつつあります。もう失ったと言っていいでしょう。
クピャンスクからドネツクに至るまで大小はあれど、ほぼ全部の戦場で同じことが起きました。
それでもゼレンスキーは、有害でしかないクルスク侵攻作戦が効果を発揮していると強弁しています。
西側の有力なマスコミがそれを報道すれば、本当のように聞こえます。
しかし戦場には、中身が分かりやすく現れています。
ゼレンスキーを排除しない限り、戦争を終結させる目途が立ちません。戦争を続ければ、ウクライナはボロボロになり単なる地図上の地名になるでしょうね❓
今でさえ、戦後ウクライナが国家として存続するのは極めて難しいと思います。
ウクライナ全土が廃墟になるまで戦争を続けるつもりなのか❓
ウクライナ国民が自分で考えるべき時が、来ていると思います。
ともあれ、ロシア軍はトレツクТорецькを制圧して、コンスタンチノフカКостянтинівкаに向かって進撃するでしょう。
仮にそのような攻撃が起こるにしても来年のいつ頃だろうか❓
と6月に考えていたことが東部戦線全体で起きています。
つまり東部戦線全体からウクライナ軍の精鋭部隊を引き抜いた効果が、分かりやすく東部戦線全体に現れています。
これがゼレンスキーが主張するクルスク侵攻作戦の効果です。
クルスク侵攻作戦の効果とは、東部戦線全体の劣勢を6か月から1年早めたことです。
ゼレンスキーを排除しなければならない理由が分かりますか❓
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27