「北の山・じろう」時事日記

内容は主に海外時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

米中ロの三大大国の関係がトランプ外交を決める⇒欧州の比重低下<2025・03・11

2025-03-12 21:39:51 | アメリカ合衆国

バイデンさんは、ウクライナ紛争にのめり込んでアメリカは完全に中国に競り負けました。
ロシアにすら外交的には、完敗と言えます。ロシア敵視政策は、20世紀の考えであり東西冷戦時代の過去の遺物です。
バイデン氏が、それをやった結果どうなったか❓
欧米の世界政治に占める比重が大きく低下したと言えます。
ただでさえ国際政治と言う意味では大した意味のなくなってたG7は、もう世界と言う意味では影響力はありません。
G20が、世界政治をリードするようになりました。

ロシアは、アメリカの敵視政策の結果、中国との結びつきを強めて、欧米経済から離脱しました。ロシアを締め上げてプーチン政権を潰す心算でしたが、ロシアは中国やインド、第三世界との関係を深めただけでした。

購買力平価GDPランキング
https://www.globalnote.jp/post-3386.html

これを見るとロシアが、中国・インドと関係を深めた意味が分かります。わざわざ、西側に半分いたロシアを中国・インド側に追いやって西側に得はありません。世界第4位のロシアのGDPが、そっくり第三世界側に移動しただけです。その穴は、決して小さくはありません。

更には、軍事的・地政学的に見てもロシアが西側と関係のあったときには不可能なことが実現しました。
北朝鮮とイランとの関係を強化しました。特に北朝鮮とは準軍事同盟関係を結びました。北朝鮮はロシアの武器庫となり更には、クルスク州に派兵までしています。ウクライナ紛争前は、考えられなかった事が実現しました。おまけにロシアは北朝鮮の核兵器保有を認めました。もう、北朝鮮に核放棄を迫ることは不可能です。

そして太平洋においても中ロの関係が深まれば、アメリカの対中国政策は、中ロ2カ国を相手にすることになります。太平洋地域で中露海軍が軍事演習を普通にやるようになりました。

ロシアにウクライナ紛争を仕掛けたバイデン政権の致命的な誤りが分かると思います。
更には、ヨーロッパはウクライナ紛争のあおりを受けてガタガタです。
わざわざバイデン政権は、西側の没落を早めたと言えます。

2050年のGDPランキング予想です。
https://eleminist.com/article/1679
アメリカが、かろうじて4位にいます。
EU加盟27か国が世界GDPに占める割合は10%未満に低下する予想です。
もちろん、これは現在の成長率が続くと仮定しての予測です。
しかし、今のヨーロッパを見る限り予測に近い未来があるのではないか・と思います。
だから、バイデン政権は全く先のことを考えていなかったことが分かります。米民主党と欧州左派の致命的な欠点と言えるでしょう。現在を見て未来を見ようとしません。東西冷戦型思考で凝り固まっています。
21世紀は、世界政治も世界経済も第三世界が中心になることを、予想できないというより考えることを拒否しているのだろうと思います。

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(2)トランプ外交
バイデン外交の大失敗を修正しようとしています。
元々トランプ氏の視線は中国に向いています。そしてアメリカの力の衰えも十分理解しています。
力の衰えたアメリカが、ヨーロッパでロシアと対峙し、太平洋で中国と対峙するのは軍事的に不可能です。
そう考えるとトランプ政権の外交の基本姿勢が理解できます。
中国と張り合うには、そこにロシアがいては非常に不利です。
だからロシアとの国交を正常化して普通の隣人関係に戻る必要が、アメリカの方にあります。
そしてバイデン氏の政策によりアメリカ企業が失った利益や権益の合計は、ロシア側の推計では50兆円だそうです。
50兆円を失って何の意味もない戦争で総額不明の20兆円?以上のアメリカの金を浪費したバイデンさんは、アメリカ史上最高のバカ者でしょう。

ロシアと国交正常化してロシア・ビジネスを復活させることはアメリカにとって大きな利益をもたらします。
そして今よりは中国とロシアの関係を引き離すことが出来ます。ロシアも中国にどっぽり依存するリスクを減らすことが出来ます。資源エネルギー開発でもアメリカの資金と技術は有用です。
そして21世紀に入ってからは、米ロは協調関係にありました。

このどこにヨーロッパやウクライナがあります❓
このような考えているトランプ政権にとっては、ウクライナ紛争はさっさと終わらせるべき雑事にすぎません。
だからウクライナ関係はヨーロッパに丸投げしようとしています。
ヨーロッパさえ軽く見ているでしょう。不便ならNATO離脱も十分あり得ます。ヨーロッパに金をかけるのは、もう御免だの心境でしょう。

何とかウクライナ紛争にアメリカを繋ぎとめようとしているヨーロッパは、完全にトランプ政権の外交を見誤っています。もっとも、薄々は感じているようです。


BBC 2025年3月7日
ウクライナ支援の「有志連合」、約20カ国が参加に関心 英当局が説明
https://www.bbc.com/japanese/articles/cz03yv4eg57o


祭りの後のウクライナに肩入れしたところで、見返りは少ないと思います。
むしろ世界経済から取り残されるマイナスの方が、はるかに大きいでしょうね❓
今の時点ですらヨーロッパは世界経済から見たら裏通りです。
政治の意味でもヨーロッパに従う国は、ヨーロッパの国しかいないのでないですか❓

何となく昔のイメージでヨーロッパ人は、自分たちを評価しているのだろうと思います。
しかし、冷静に世界と言う目で見ればヨーロッパが世界の中心であった時代は、ほぼ過去と言えるでしょう。
トランプ政権は、ヨーロッパをこのような視点で見ていると言う事です。

ウクライナ紛争から抜け出せば、トランプ政権の本来の課題である中国に専念できるでしょう。
更にイスラエル・ガザ問題、イラン問題などアメリカが対応しなければならない大きな課題は、他にもあります。
だからトランプ政権にとっては、ヨーロッパ+ウクライナより、ロシアとの関係の方が、遥かに重要だと言う事です。

 

現代ビジネス
2025.03.07
なぜトランプはロシアとの交渉を急ぐのか…ウクライナ・中東に、これ以上足を取られていられない「本音と理由」
米ロ・ウクライナ停戦交渉の深層・1
https://gendai.media/articles/-/148266
プーチンはトランプを待ち望んでいた~アメリカが譲歩しようとしている停戦条件の「大きな隔たり」
米ロ・ウクライナ停戦交渉の深層・2
https://gendai.media/articles/-/148268
プーチンの「これだけは絶対に譲れない」一線は領土ではなくこの条件~そしてウクライナ・ヨーロッパは取り残される
米ロ・ウクライナ停戦交渉の深層・3
https://gendai.media/articles/-/148269


※関連日記目次
項目「アメリカ合衆国」の目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce


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