2月18日、米ロ・リヤド会談
出席者
<アメリカ側>
ルビオ国務長官
安全保障政策を担当するマイク・ウォルツ大統領補佐官
スティーブ・ウィトコフ中東特使
<ロシア側>
ラブロフ外相
大統領府で外交政策を担当するユーリ・ウシャコフ補佐官
対外情報庁のナルイシキン長官
ロシアの政府系ファンドの責任者キリル・ドミトリエフ
合意内容
①米ロ両国の在外公館の活動を正常化するために必要な措置をとり、両国関係を妨げる要因に対処する協議の仕組みを設置する
②ウクライナでの戦闘について、持続可能で、すべての関係者が受け入れ可能な形でできるだけ早く終結させるための作業の開始に向けて、高官級のチームを任命する
③ウクライナでの戦争を終わらせることでもたらされる経済や投資の機会、さらに、地政学的な利害をめぐる将来の協力に向けた基礎を築く
④協議に参加したすべての関係者がこの過程が迅速かつ生産的に進むよう、引き続き関与していくことを約束する
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②で「高官級のチームを任命する」との合意があります。
ロシア側は不明ですが、アメリカ側の高官は「スティーブ・ウィトコフ中東特使」だろうと思われます。
時事通信
プーチン氏と3時間半会談 ロシア訪問時のやりとり明かす―米特使
2025年02月24日07時35分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025022400205&g=int
これ以前に拘束されていたアメリカ人が解放されました。これは、口実です。
ロイター
ロシア、拘束の米国人解放 米高官「誠意ある対応」
2025年2月12日午後 12:35 GMT+914日前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/Q7UTS6PDZZO3LACSSUZZARYQXY-2025-02-11/
ロシアで拘束の米国人男性、解放され帰国
2025年2月12日 15:13
https://diamond.jp/articles/-/359229
その引き取りの名目でアメリカの高官がロシアを訪問しています。
<23日のCBSテレビの報道>
「拘束されていた米国人の解放のためにロシアを訪問した際、ロシアのプーチン大統領と約3時間半にわたり会談した」
ロシア側は、何となく胡麻化しています。11日時点
「オンラインのフライトトラッカーは11日にスティーブ・ウィトコフ中東特使の私用機をモスクワで確認したが、ロシア政府は同氏の滞在を把握していないと否定していた。」
ロシアを訪問したアメリカ政府高官は、スティーブ・ウィトコフ中東特使です。
もういいだろう・と言うことで本人がCBSテレビで「ネタばらし」をしました。
つまり解放されたアメリカ人を引き取るのは名目であり、この時プーチン大統領と直接トランプ大統領の代わりに話し合うのが本当の目的です。
その後、双方で何らかの事前打ち合わせがあったのかもしれません。
リヤド会談の前に大雑把な合意は形成されていただろうと思います。
リヤド会談では、その後についてもかなり突っ込んだ話し合いが持たれたでしょう。
ロイター
ウィトコフ米特使、中東訪問を延期 ウクライナ巡る外交努力で=報道
ロイター編集
2025年2月26日午前 3:01 GMT+95時間前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/WKYAKLMJNRI5NOVR4C7O4NNXQM-2025-02-25/
アメリカ側のキーマンであるウィトコフ中東特使が、急遽中東訪問を延期しました。
ウクライナ特使は、ケロッグ氏になっていますが、これはマスコミを騙すダミーでしょうね。名前だけで権限は何もないと思います。ケロッグ特使が目立つ動きをしている陰で、実際はウィトコフ中東特使が動いていたことが分かります。
ロイター速報
ウクライナ大統領、28日訪米 鉱物協定署名へ=トランプ氏
2025年2月26日午前 7:59 GMT+916分前更新
https://jp.reuters.com/markets/commodities/CZ5ZEBCHIZPLFLXJJEYX2J7LDU-2025-02-25/
これは、ウクライナにとっては良い話になると思います。和平交渉が進展すると思います。
ゼレンスキーにとっては、異因果を含められるか、引導を渡されるかどちらかでしょう。
どっちにしてもアメリカ側の本当のウクライナ特使と思われるウィトコフ氏は、トランプ氏とゼレンスキーの会談に立ち会わなければなりません。急にゼレンスキーの訪問が決まったので、ウィトコフ中東特使の中東訪問が延期されました。
ゼレンスキーもワシントンに来てトランプ大統領と直接面会する以上は、アメリカ側の要望を入れた上でウクライナ和平について何らかの合意をするのだろうと思います。
トランプ大統領もアメリカの投下資金の担保が確保できれば、ウクライナの安全保障に関して何らかの約束をすると思います。
この流れを考えるなら、停戦合意は早い時期に実現するかもしれません。
結局のところ、トランプ大統領とプーチン大統領が合意すれば、それが最強の安全保障です。
停戦合意にしても実際に実現するには、ロシア側の同意が必要です。
一旦、停戦合意が成立すればロシア側が、これを破ることはほぼないと思います。
破るとすれば、ウクライナ側です。実際には、どうやってウクライナ側に停戦合意を守らせるかの方が、遥かに大変だろうと思います。過去にも違反をやっているのは、ほぼウクライナ側だからです。
仮に停戦合意が成立するとすればウクライナがこれを守れば、ほぼ合意は守られると思います。
ヨーロッパの停戦監視部隊が、監視しなければならないのはウクライナ軍の方です。
さすがにウクライナ軍もヨーロッパの監視部隊には発砲しないでしょう。
停戦に関しては合意が成立するかどうかが問題であり、その後についてはそれほど問題はないと思います。
※トランプ大統領との会談後、フランスのマクロン大統領が以下のコメントをしています。
CNN
ウクライナとロシアの停戦、「向こう数週間」で実現可能と仏大統領
2025.02.25 Tue posted at 12:14 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35229756.html
ゼレンスキーがトランプ氏と何らかの合意をすれば、停戦の交渉が進展すると言うことでしょうね。
停戦が成立するなら、「英国、フランスの軍隊を平和維持の目的で派遣する方針」のようです。
直ぐ、部隊の編成に取り掛かるでしょう。
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27