オーストラリア1-3イングランド
もう少し際どいかと思いましたが、かなり力の差がありました。その分、エクアドルが強かったと言うことでしょうね。
イングランドのシステムは、3-4-1-2です。
前3人の真ん中を少し下げた構えです。
準々決勝のコロンビア戦では、2トップがそれぞれ得点して2得点でした。
準決勝では、2トップの二人とトップ下が得点して3得点でした。イングランドの得点源は、ほぼ前の3人です。
一方でスペインは、4-3-3のシステムです。
本格的なポゼッションサッカーの構えと言えるでしょう。
順々決勝のオランダ戦では、3トップの右側の選手が得点し、延長戦で得点を決めたのは交代出場した左トップの選手でした。
準決勝スウエーデン戦では、後半遅い時間にやはり交代で入った2列目の左の選手が得点を決め、後半終了間際にやはり交代出場の左のサイドバックの選手が決勝点を決めて逃げ切りました。
得点の仕方がかなり違います。
イングランドは、トップの3人がアタッカーでこの3人が得点できるかどうか?
スペインは、3トップの左右と左の2列目、左のサイドバックが得点していて特に左からの攻めに威力があります。
オーストラリアの攻撃に威力がないのは4-4-2のシステムを採用しているためだと思います。準々決勝のフランス戦では無得点でした。
今、女子のチームでも4-3-3、4-2-3-1、3-4-3、3-4-1-2。
上位に来ているチームは、このどれかを採用しています。トップに3~4人のアタッカーを揃えて更に後ろから上がってくる選手がいて分厚い攻撃を仕掛けます。
言い換えると可変式システムです。守備の時と攻撃の時に素早くポジションチェンジして攻撃の時に前線の人数を増やします。守るときは、後ろの人数を増やして守ります。
オーストラリアの4-4-2は、守備重視の昔のスタイルです。これでフォーメーションを決めてしまうと守備や攻撃の時のポジション移動がしにくくなります。3列を偶数にするとポジション移動がしにくい欠点があります。攻撃参加の場合、ほぼ2列目の左右の選手しか上がれませんから守備側がマークしやすいですしアタッカーを4人以上に増やしにくいです。守る側が予測しやすくなります。
だから今のシステムは、奇数と偶数を組み合わせてポジション移動をしやすくしています。そうすると後ろから飛び出してくる選手をマークしにくくなります。
決勝では、イングランドもスペインも攻撃的なシステムで戦います。点の取り合いになるでしょうね。イングランドの3バックは、バックラインの左右にスペースができやすいです。スペインは、そこを狙って攻撃するでしょう。
一方スペインは、中盤の左右が薄くなります。特に攻撃から守備に変わる時に弱点が生じます。それをトップの左右の選手が1列下がってカバーしますが、そのタイミングが遅れるとイングランドの3トップが活躍します。
どっちが相手の守備の薄みを攻めることが出来るかで勝負が決まります。
スペインの左側からの攻めは、かなり強烈なようです。この攻めをイングランドが守り切れるかどうかもポイントですね。左サイドバックの選手まで得点していますから左からの攻めがはまると結構大変だと思います。
スペインの方はイングランドの3トップをどうやって押さえるかがポイントです。この3人を封じられるとイングランドは苦しくなります。
左から攻める決め手がある分、ほんの少しスペインに分があるかもしれません。