TPP、イギリスの加盟で合意 英経済への影響はわずかか
2023年3月31日
https://www.bbc.com/japanese/65135829
イギリスは、ボリス・ジョンソンを筆頭にするユーロ離脱派が煽りまくり国民投票の結果、僅差でユーロ離脱を決めました。今もイギリス国内には、賛否両論があります。
新首相のスナク首相は、現実的なビジネスマンのような政治家です。事実政治家になる前は大成功したビジネスマンで資産家です。まずは、ユーロ諸国との関係改善に動きました、イギリスのチャールズ新国王の最初の訪問先は、ドイツでした。これが、スナク首相の最初の外交です。
次にTPP加入を決めました。
すぐ、イギリスに利益がある話では、ありません。
将来を見据えた長い目での外交です。
イギリスは、インドや香港、日本とも旧知の間柄です。
シンガポールとも関係は、悪くないでしょう。スナク首相は、インド系イギリス人です。当然、インドにも人脈があるでしょう。イギリスにとっては、昔の自分のエリアに戻ってきたような意味合いもあります。
TPPは、世界の総生産の13%を占め、5億人規模の市場を有しています。そしてこれから成長していく地域です。だから、イギリスにとっては、ここで経済活動に参加すれば将来的には、大きなリターンを見込めるでしょう。今、日本とは次世代戦闘機の共同開発を決定し、これから具体的な作業が始まります。世界第3位の経済大国とのパイプを作り経済関係を深めていくことは、イギリスにとってはメリットが大きいです。イギリスの製造業は、衰えました。日本の製造業の資本参加を求めて現地生産方式の工場を誘致できれば、イギリスの製造業の復活にメリットがあるのは間違いありません。
香港、シンガポールと金融センターの面で協力関係を築ければ、おそらく世界最大の3局型金融センターに発展させていくことも可能です。
短期的なメリットは、少ないですが長期的には大きなメリットに変化していく可能性があります。TPPに参加することによりアメリカとも違った意味で関係を強化できるでしょう。
ユーロの一員であるより、イギリスにとってはユーロを離脱して世界との関係を強めた方が、将来的に大きなメリットを得る可能性があるのです。
落ち目のヨーロッパとこれから発展していく東南アジア・太平洋地域とを比較したら、どちらとの関係を強化するのは、長期的に有利かの問題です。
とにかく、サイコロは振られました。決定した以上は、そのチャンスを生かすのは、今後のイギリス国民の努力次第です。日本にとっても有利です。イギリスが日本のパートナー国であれば、ヨーロッパ・アフリカ・中東でのビジネス展開に有利です。
アラブでよく言われることですが・
日本は、技術があるのにプレゼンテーションが下手!
イギリスは、プレゼンテーションは上手いが技術がない!
協力すると、良い結果が得られると思います。