昨年末の総選挙では、自民党が「圧勝」しました。議席数では確かに大勝利ですが、得票率では、小選挙区でも4割、比例区では3割に届きません。この程度の得票率で公明党と合わせて議席の3分の2を制圧してしまうことができるのは、300ある小選挙区で8割の議席を独占したおかげです。
小選挙区では、比較第1位の人が1人しか当選しません。2位より1票でも多ければいいのですから、2割くらいの得票率で当選する場合もあります。その他の8割の有権者の意思は切り捨てられてしまうのです。
これを「民意の集約」といって、小選挙区制が導入されるときに、マスコミが盛んに宣伝して、すばらしい選挙制度であるかのようにいいふらしました。
選挙の結果にも強い危機感を持ちますが、我が国では、大企業の広告収入に依拠する大新聞などお金持ちのマスコミと高給取りのマスコミ社員が、本当のことを伝えていないことが、自民党の「圧勝」を下支えしているわけで、そこにも恐怖をおぼえます。消費税を増やせ、増やせと政治家の尻をたたいて、あおっているのもマスコミです。
あれほどの福島第1原発の事故がおきたにもかかわらず、反原発勢力は国会では少数です。大企業ではなく国民の立場に立った経済運営を考える勢力も少数です。
悲しいがあきらめるわけにいかない。微力でも、間違ったことには間違っていると言い続けたいと、年の初めに改めて思いなおしたいと思います。夏には参議院選挙もありますから。
切り絵は、サキシマバイカダで「先島梅花蛇」。伊良部島~西表島に棲むとても細長い美しい蛇です。毒はない。
今年もよろしくお願いします。
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