蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

ハロウィーン

2018-10-30 | 社会
W杯でスタンドのゴミ拾いをしたりロッカールームをきれいに掃除して帰ったり、あれはどこの国の若者でしたかね。

それとも、外国じゃ行儀よく振る舞うが、国内では不作法し放題のダブルスタンダード?

ハロウィーンの渋谷で仮装の若い連中が、夜ごと乱暴狼藉だってさ。地元住民や店舗の迷惑も顧みず、道路はゴミの散乱であたかもスラム街。

大っぴらにトラックをひっくり返すだけじゃなく、コッソリ痴漢に盗撮だと。おお嫌らしい。若い男のやることか。便乗オヤジもいるんだろうけどさ。

W杯時の渋谷じゃ、未知の若者どうしがハイタッチしまくり、DJポリスの指導にハーイなどと殊勝に返事していたが、あれってブリっ子の偽善だったのかよ。

メイクと仮装で匿名性が確保されると、途端にこの始末。素顔はフツーの人間が、ネットでは狂ったようにヘイトスピーチを垂れ流す。根は一緒だね。

ネットと言えば、ネトウヨの扇動に乗って弁護士の懲戒請求を出したバカが、告訴すると反撃されて真っ青になってるんだと。ざまーみろ。

相手は訴訟のプロだよ。裁判沙汰になったら勝てるワケないだろ。そういう相手に深い考えもなくちょっかいを出す方が悪い。これぞ身から出たサビ。

街頭で悪ふざけの諸君も、痛い目に遭わないようにね。
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『東京暮色』

2018-10-13 | 映画
へぇ〜、小津もこんな映画作ってたんだ。タイトルがタイトルだから、例によってありふれた日常がダラダラ続く映画かと思ったら、違った。波瀾万丈、てワケじゃないが、あんまり日常的ではない設定で全然日常的ではない出来事が続く。

笠智衆演じる父親は、妻に浮気され出奔された過去がある。長女の原節子は夫とうまく行かず、幼い娘を連れて里に帰っている。次女の有馬稲子は男と遊び歩き、妊娠している。

次女は男が責任を取ろうとしないものだから中絶するのだが、そのあとで男をどつき回す。そのときの、怨念のカタマリみたいな有馬の表情がすさまじい。

長女の方は、自分たちを捨てた母親を恨んでいる。その母親が家を訪ねてきたときの、原の表情もまたすさまじい。

あれほど激しい感情表現は、小津のみならず、当時の日本映画で類を見ないのではなかろうか。しかもセリフなし、表情のみだよ。

黒澤映画の登場人物は、のべつ怒鳴り散らすが、気迫の表出ではあっても感情の発露って感じではない。

ただし、小津の映画はやっぱ突っ込みどころが多いね。

事故か自殺か、電車にはねられた次女が運び込まれた病院で、ラーメン屋のオヤジがペラペラ状況を説明するシーンは、黒澤ならぜったい撮らなかっただろな。成瀬でも撮らなかったかも知れない。

大体、瀕死の娘の枕元で父親がうららかな笑顔で、お世話になりまして、なんて言うか? 大した怪我じゃないのかと思ってしまったよ。

ま、ああいう蛇足的シーンの多いのが小津の小津たる所以なんだろうけど。

ところで、オレもいい加減ネトフリとかに入って新しい映画観ないとな。……とか思いはするんだけど、入ったが最後、家から一歩も出なくなるかもなあ。それがコワい。
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小津安二郎

2018-10-11 | 映画
昔から小津の映画が苦手である。テンポの緩さは時代が違うから仕方がないとしても、演出の意図がさっぱり分からん。

それでもなんせ、現役時代から不動の名声を誇ってたし、没後は海外でも評価うなぎ登りの巨匠だから、どっかいいとこがあるんだろうと思って放送されるたびに観る。観るたびに退屈する。

昨日は『お茶漬の味』で、なんでオレこんなに辛抱してんだろと自問自答しつつ最後まで辛抱した。辛抱すればカタルシスが来るかと思って。来なかった。

海外出張する夫が飛行機の都合で一晩だけ出張を延期する。すると、夫とケンカしていた妻が突然、愛想よくなって二人でお茶漬けを食べる。何がなんだか、さっぱり分からん。

当時は海外へ行くなんていうと、ひょっとしたら今生の別れになるかも知れない大ごとだったんだろうけどね。

しかし、お嬢さま育ちのはずの妻に品がなくて、どう見てもキャバレーの女給上がりにしか見えないのが困る。

それよりもっと困るのが、俳優たちの妙にギクシャクした演技。棒立ちでセリフをいい、言い終えてからノソノソ動き出すあたり、学芸会である。黒澤や成瀬の映画では、同じ俳優がこんな演技をしてないから、小津の指導だろうと思うが。

小津信者に言わせると、その不自然さこそ小津の美点なんだそうだけど、何がいいんだか。

今日観た『早春』は、もう少しマシだったが、やっぱり夫とケンカしている妻が、夫が田舎の村へ転勤すると急に機嫌を直して田舎へやってくる。めでたしめでたし。何がなんだか。

夫が浮気したという、ただそれだけの話で2時間半の映画を作ってしまうところが巨匠? 黒澤作品のように、ぎっしり密度の濃いドラマと対照的な作風が高評価の所以だったのかね。

大体、登場人物が盛んに暑い暑いと汗を拭くのに、『早春』とはどういうこっちゃ。

小津作品でオレが比較的に好きなのは、山本富士子がおきゃんな京娘を軽妙に演じる『彼岸花』と、子供たちがオナラをこきまくる『お早よう』だけど、世間ではこの2作の評価は低いらしい。そういえば、小津作品の中ではワリとドラマ性が強いもんな。

それにしても、昔の日本女性って、みんな顔がデカかったんだね(淡島千景を除いて)。
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報道規制

2018-10-10 | 政治
昨日行われた翁長前知事の県民葬で、菅の代読した安倍の弔辞がまた「沖縄の負担を軽減する」だの「県民の気持ちに寄り添う」だのとチョー白々しい美辞麗句だらけだったもんだから「うそつけ」「帰れ」の怒声が飛んだ、てことは昨日の東京夕刊で読んで知っていた。

で、テレビがどう報道するかなと思って観たら、案の定! NHK NW9は完全無視。代読中の「うそつけ」は丁寧に消去し、そのあとの怒号の嵐は一切報じなかった。どころか、沖縄に到着した菅と出迎えの玉城新知事の握手シーンを放送して、まるで和気あいあいのうちに進行したかのような演出だもんね。

なんかもう、ゴルバチョフの写真から頭の染みを消した末期のソ連とか、失脚した大物を次々写真その他の資料から抹殺する中国とか、チョー低次元の報道規制を連想させるね。

安倍に骨抜きにされる一方の報ステは、それでもまだいくらかはジャーナリスト魂が残っていたのか、はっきりと県民葬でトラブルがあったと報道した。実は、あれほどの大騒ぎになっていたとは、この番組を見るまで知らなかった。

といっても、別に報ステを見直したわけじゃないが。何しろいまでは、テレ朝は放っておいても大丈夫とか官邸周辺で言われているそうだから。

いずれにせよ、日本ではいまや、どんなニュースも眉唾で読まなアカンてことだね。朝日のアンチ安倍も、もはや紋切り型だし。トランプのアメリカでさえ、新聞社が一団結して抵抗しているってのに。
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