蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

ギロチン

2011-01-30 | 政治
アジア杯優勝の幸せな余韻の消えないうちに文句もナンだが、直前に放送されたNスペ『清算の行方~諫早湾干拓事業の軌跡』を見たら、聞き捨てならない話のメジロ押しで絶句した。ハラワタが煮えくり返った。

たとえば、干拓に反対する漁業者の説得に国が使った環境アセスメントの内容が、事実上デタラメだったこと。事前調査で科学者が危惧した環境悪化は、ことごとく大した問題じゃないように書き換えられていた。

なにしろ当の諫早湾の環境調査すら行われなかったというんだから、アセスもへったくれもない。

なぜ行われなかったか。工事実施がすでに決まっている、そういう場所の調査は行わない、と農水省の役人が調査委員会のメンバーに説明したそうだ。理由になっていない。ほとんど社会主義国の独裁モードだね。

さらにハラが立つのは、そもそも干拓事業の根拠が薄弱だったこと。当初は食糧増産がお題目だったが、着工前にコメ余り状態になったもんだから、あわてて灌漑用水・飲料水確保に変更。さらに、台風襲来にかこつけて防災を事業目的に加えた。

まず初めに干拓ありきの政策だったことが明白だね。どうせ、族議員から圧力が掛かったのだろう。そのために2500億の税金が費やされた。

有明海の水質汚染はないと農水省は強弁していたが、現実に漁獲高は激減し、一家離散する漁民も出た。

いま潮受け堤防の開門で、干拓地の入植農民が同じ危機に直面している。どっちも悪政の犠牲者である。旧農林省の官僚を、国を信用して裏切られた。税金を払ったオレたちも犠牲者だ。

ただし、農民の一人が「自民も民主も関係ないんだよ」と訴えていたのは、スジが違うんじゃないか。これは、減反政策で農耕地を荒廃させたのと同じたぐいの失敗農政の一例だ。そのノー政を采配したのは、旧自民政権の歴代閣僚ではないか。

要するに、諫早湾干拓事業ってのは自民悪政のシンボルなんだよ。
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「世界一運の悪い男」

2011-01-22 | 社会
と、広島と長崎で二重被爆した日本人男性をイギリスのBBCが笑いものにした。日本大使館が抗議すると、「日本人の強さを称賛した」と回答してきたそうだ。ふざけるな。“世界一運が悪い”のどこが称賛だ。

こういう場合、冗談だろ、目くじら立てるのはオトナげない、などと言い出すバカが日本人の中にさえいるが、世の中には、絶対に言ってはいけないってことがあるんだよ。

「核兵器を保有している国の人々に、こんな冗談を言われたくない」二重被爆者の遺族の言葉が、すべてを言い尽くしてるね。

かつてフランスのファッション界はツーピース型の女性用水着を開発したとき、男性の目に与えるインパクトが水爆級だというので“ビキニ”と命名した。ビキニ環礁で第五福竜丸が被曝したころだ。

言うべき言葉を失うほどのこの無神経さ、無礼さは、有色人種に対する優越感がヨーロッパ人の心に根強く居座っている証拠と違うか。

さらに、彼らは口でこそ核廃絶を言うが、核兵器の恐ろしさが本当には分かっていないんじゃないか。

ナチスのホロコーストに少しでも疑義を呈する意見は、リヴィジョニストのレッテルを貼りつけてヒステリックに叩きつぶすくせに、1発で何十万人もの非戦闘員を殺戮する核兵器の非人間性にはアキれるほど鈍感だ。

一度チェルノブイリと同じ災害がロンドンかパリの近くで起きて、ヤツらが末代まで放射能被害にたたられる事態になってみりゃいいんだよ。
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報道ステーション

2011-01-13 | テレビ
が、ちょっとおかしい。昨夜なんか、トップ・ニュースが斎藤佑樹の自主トレ開始だよ。そりゃ、あの子はいい子だよ。オレだって好きだよ。イチローが惚れ込んでるぐらいだもん。

でもさ、報道番組がドカ雪被害や与党の議員総会を差し置いて、まずプロ野球のルーキー、はないだろう。

そのあとの講書始の儀のニュースでは、天皇への進講中に仙石長官が手にした紙をポロリと取り落とす映像をスローで延々と映し出していた。なんか、底意を感じたね。

以前、皇族列席の式典で民主の議員がヤジを飛ばしたと、みんなの党とかいう気持ちの悪い政党の議員が言いがかりをつけていたけどさ。

それにしても斎藤佑ちゃん、プレッシャーが大変だろうなあ。気の毒に。16年前、史上初の200本安打を達成したころのイチローを思い出す。

殺到するマスメディアにイチローは精いっぱい丁寧に対応していたが、とうとう切れて、ある日を境にガラリと無愛想、メディア無視へ方向転換した。

イチローは、いい子であることをやめて歴史に残る大選手になった。斉藤も、いずれ生き残るために決断しなくてはならない日が来るんじゃないか。鎌ヶ谷に詰めかけたオバハン連、どう見ても野球ファンじゃないもん。
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