性加害

近ごろ世間を騒がしているジャニー某のおぞましい事件、初めはオレ、政府ないし自民党がウラで糸を引いてるネガキャンじゃないかと思ったんだよね。LGBTに対するネガキャン。

だってさあ、同性婚法制化の機運が高まったりトランスジェンダー可視化の日なんてのができたり、LGBTの市民権が拡大してきた今になって急に変態ジジイの旧悪が暴露されるんだもんね。ジジイが死んで何年も経つってのに。

自民党のガチ保守派が頑固なアンチ同性愛だってのは、周知の事実でしょ。「同性カップルは非生産的」の杉田某あたり、それ見たことか、だから性的マイノリティには油断できないんだよ、とか言ってるんじゃないの？　LGBT理解増進法とやらも骨抜きにされたし。

さらに、旧統一教会の問題がまたたく間に陳腐化してしまった。やれやれと胸を撫で下ろしている議員も大勢いることでしょう。

しかし、デビだの山下達郎だのがジャニー擁護論を唱えてると聞いて、考えが変わったね。権力は関係ないよ。ああいう芸能人が、お上の意向に楯突いてゴチャゴチャ言うわけないもん。

もっとも、お上に逆らってるなんて自覚は全然なくて、無邪気かつ無神経に炎上商法やってるだけかも知らんが。

いずれにせよ山下やデビが、問題提起した元タレントたちより鈍感で非常識な人間だってことは確かだろう。未成年の少年を次々毒牙にかけるという、あらゆる犯罪の中でもとりわけ汚らわしい醜行にもかかわらず、その犯人を擁護する神経って、どう考えてもまともじゃない。

エロジジイのせいでLGBT関係の人権改善策がさらに後退することのないように祈るが、そうした事態を防ぐのに有効なのは、決して軽薄な加害者擁護論ではあるまい。

ともあれ報道のみなさん、旧統一教会の件もお忘れなくね。