沖縄県知事選は、9月30日の投開票まで、4人の立候補者が争うことになった。
メディアは、早速,「実質的には、A氏、B氏,二人の戦いになる」と言ってのけた。この常套句とも言える、傲慢な切り捨ては、許されてよいのか。この行為は、いわば、選挙用ポスターを、A、B両氏の物以外、破り捨ててしまうのと同じ行為で、公職選挙法に明確に違反しているのではないか。切り捨てられた候補者は、選挙違反、人権侵害として訴え出るべきである。
開発途上国では,露骨な選挙妨害があって、違反の内容が分かりやすいが,メディアによる候補者の仕分け、差別も,結果として同じことである。
候補者に審判を下すのは,有権者であり、その権利も犯している。県民に対する冒涜でもある。なぜ、このような暴挙が黙認されるのであろうか。
メディアは、選挙となると異常に興奮し、開票速報なるものに命をかける。時には,開票の時間と同時に「当確」を打ってびっくりさせる。これも有権者を馬鹿にした行為である。出口調査という「怪しげなデータ」に依拠したものだろうが、稀に誤報になることがあって笑わせる。何を急ぐ必要があるのか。厳しく長い選挙戦の後、半日程度、結果を待つことが不可能なわけでもあるまい。
人権擁護の旗手を気取ることの多いメディア、他国に人権侵害、非民主的政治を批判することの多いメディアは、少し,自分自身の足下を確かめてみては々だろうか。