食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『ヨーロッパ3か国の旅、オルセー美術館、モンマルトルの丘』

2013年04月21日 18時15分37秒 | 旅行

私の美術知識なんぞは何の役にも立たない程度のものだからオルセー美術館と

聞いて『ああ、落穂拾いの絵のある所』なんて出るはずはない。その頃の印象派

だとか何とか派の絵で時代的にはルーブル美術館のものより後で、近代美術物

より前、つまりそれらの間の作品が展示されている。

まあ、何でもいいと思って調べてみたら知っている画家の絵がゾロゾロ出てきた。

いくら薄学とはいえマネ、ドガ、セザールなんて名前や多少の絵は覚えているか

ら、知っている絵や画家が出て来ると、いっぱしの絵画通みたいになったりして・・・

この美術館の入館も予約と当日とでは扱いが異なり私たちは横の方から、失礼遊

ばせと入館、おまけに現地ガイドさんはここで顔らしく、日本語のガイドフォンを当

然のように借りてきた。添乗員さんの話によれば、ここでガイドフォンを借りる予定

ではなかったのに、流石と言っていた。

この美術館は撮影禁止のため、ここまでOKの所で記念撮影している人が多かった。

浮世絵に影響を受けたゴッホ、西洋画の中に日本的な庭園風景があり菖蒲か杜若

か紫の花が浮かんでいる。踊り子を描いたドガなどなど、結構なじみの絵に巡り会え

収穫ゼロかと思っていたのに、美術音痴の私にとっては星2つ。

薄学だったのにガイドさんの分かり易い説明を受けて、絵を観賞して少しだけ博学

になった。人混みはあったもののルーブル美術館のような喧騒はなく、静かに絵を観

賞できる環境にあり柄になく素敵な絵画に心なごむ。美術館を出てモンマルトルの

丘近くまで移動し昼食を頂く。当然のグラスワインをお供にすれば料理は何でも結構

になり出されたものに舌鼓を打つ。

モンマルトルの丘は教会、その周辺で似顔絵を描いたり自作の絵画を売ったりする

画家の卵が集まっていることで有名な観光スポット。謳い文句はパリ市内が一望でき

る小高い丘となっているが、実際には教会正面の一角から街並みが見える程度だっ

た。ここから見ても下から見てもパリの街並みが綺麗だと思ったのは、上海や東京を

始めとする高層ビルのような凸凹都市ではないからだ。

高いビルはあるが天まで届けとばかりの『馬鹿と煙は・・ビル』はないから、すっきりと

した街並みで大都会としては抜群の容姿だと思う。丘の麓までバスで乗り付け普段

は階段を昇って上まで登るのだがガイドさん曰く『階段より楽に上れる方法がありま

す。1.8€要りますが上までロープウェイがあります』ロープウェイではなくロープウェ

のような電車のような、急坂をぐいぐい登って行くが、動き始めると直ぐに頂上に

ついてしまった。

尤も、この日はイースター祭関係の行事があるらしく階段は全世界から集まった信

者が占拠しており、階段を昇る選択肢はなかった。上の教会の周囲にも信者たちが、

これから執り行われるであろう神事を待ちわびていた。私たちは単なる観光者、よさ

そうなアングルから教会の写真を撮ろうとするが、建物に近過ぎてフレームに収まり

切れない。モンマルトルの丘は頂上に教会があり、その周辺に観光客相手の土産

物屋やレストランなどが軒を連ねている。暫く下ると一角に自分の描いた作品を売っ

たり、似顔絵を描いたり画家たちが小さな店を出していた。『こうした画家たちの中

には質の悪い者もいる。日本人を見つけると「社長々」と声をかけ、断ると「ケチ」な

どと罵る者もいるから気を悪くしないで』とガイドさんのアドバイス。

『社長』の声がけはバンコクの街角、マッサージ店の前を通ると必ず、この台詞を聞

かされたが、まさか花のパリで、モンマルトルの丘で?

似顔絵を描いて貰っている人の画を覗き見してみると、本当によく似ており、これな

らお金を払う価値はあると思わせた。

オルセー美術館

モンマルトルの丘

 


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